デキる人が実践してる、就活でのグループディスカッション対策「フェルミ推定」って?
インターンの選考や就職活動の面接で「グループディスカッション」(以下GD)が課題として出される機会は多いと思います。しかし、GDで審査官の目にとまるのはほんの一握りで、ほとんどの学生が何もできないままその場を立ち去るという現実があります。ただ呆然と立ち尽くす……なんてことを避けるためには事前の対策が必要不可欠。そこで、GDをする際のポイントや、実際に去年某有名企業で出題された議題とそれに対する解法パターンを紹介します。
1.「常識にとらわれるな!」問題
■お題
「フランスパンVS戦車、フランスパンが勝利するには?」
一瞬、目を疑う問題ですね。しかしこれは、実際にある企業においてインターン選考の際出題された問題です。この問いに対して1グループ8人~10人で討論します。
■解法
このような問題を解く際には、前提を立てることが大切です。「フランスパン」と「戦車」が面と向かって戦ったとしたら、まず間違いなく戦車が勝つでしょう。しかし、栄養価で勝負させてみてください。フランスパンが勝ちますよね。こういうことです。発想の転換、つまり頭の柔らかさが問われます。
2.「場面設定を自由に!」問題
■お題
「無人島に3つだけ持って行くなら、何を持って行く?」
これは超有名問題です。この手の問題を出題する企業は少なくありません。
■解法
まず、無人島といって私たちが想像するのは、「南の島で、海に囲まれて……」という島ですね。そういう場所ではきっと、水やうちわなど、暑さをしのぐものが必要です。しかし、島一面が氷に覆われているという無人島もあります。そんな場所にうちわなど必要ありません。この場合も始めに前提を立てること、つまり、場面を設定することが重要です。GDでは、決まった答えが出る問題はほとんど出題されません。つまり、正解・不正解がないのです。先にグループの皆で、答えの落ち着く先を決めましょう。
3.「議論だけではない、計算能力も必要?」問題
■お題
「今、日本にある眼鏡の個数を計算しなさい」
これはフェルミ推定と呼ばれる方法で、計算を用いてグループで答えを導いていく方法です。何個という具体的な数字を求められているのではなく、あくまで推定で、そしてその推定の仕方をグループで話し合います。
■解法
まず、日本の工場にある眼鏡の個数と、個人が持っている眼鏡の個数を分けて考えます。
個人の眼鏡の個数を計算することになった人は、日本人の眼鏡の保有率を調べ、また、1人当たりが持つ眼鏡の個数を調べます。この手の問題は常に日本人の人口を設定したほうがいいので、例えば1億2000万人として考えます(偶数のほうが計算しやすいため)。そして、次のような計算式を立てます。
日本人の人口×日本人の眼鏡の保有率×1人当たりが持つ眼鏡の平均個数
最後に日本の工場が生産している眼鏡の個数(調べたもの)と計算式で推定した個数を足し、日本にある眼鏡の個数の総数を推定します。この解き方を覚えておくと、あらゆるフェルミ推定の問題に応用することができます。