次に、上手く新聞から必要な情報を得るための読み方について、具体的に5つ解説していきましょう。
地道すぎて嫌だと感じるかもしれませんが、自分が何に興味があるのか、どういったことを知ることを楽しいと感じるのかなどを知れるよい機会です。業界の絞り込みや興味のある企業を絞ることの助けにもなりますので、ぜひ集めた記事にどんな傾向があるのかなど、ただ集めるだけではなくさまざまなことに活用してみてください。
最初のうちは見出しだけでOKなのですが、興味が出てきたら最初の2,3文を一緒に読むようにすると、より詳細な内容を知ることができます。ただのできごとだけではなく、なぜそうなったのか、それに対して自分はどう思うかという思考になりやすくなるため、一面だけでも行うようにするのがおすすめです。
さらに慣れてきたら、その記事全文を読んでみてください。そしてただ「なるほど」と思うだけではなく、そのニュースに対して自分がどう思うかをまとめてみてください。この訓練をしておくと、あるニュースを耳にしたときでもすぐに「それってこうだよね。あなたはどう思う?」などと自分の意見を伝えることや、相手との討論ができるようになります。
こういう段階になってくるとたくさんの経済情報が頭の中にあり、その情報を基に自分はこう考えるという意見を伝えられるようになるため、自信もつきます。そのため、面接で時事問題について質問された場合にもしっかり自分の意見をセットにして伝えることができる人として認識してもらえます。
これはまとめていくうちにまとめなくても自分の意見をまとめるための練習ですので、頭の中で整理できるようになったらやらなくてもOKです。
志望している企業の企業研究と株価の照らし合わせやIR情報と最近の開発傾向などを見ると、「こういった資金調達をしたから今これが実現しているのだな」ということや、「競合がこんな動きをしているから、次はこんな戦略を立てるのではないか」などの憶測を持つことができるようになってきます。
最初は精度が低くても、徐々に精度を高めていけるように実際の答え合わせをしながら新聞を読むようにしておくと、段々と企業の戦略の方向性がわかるようになってきます。そうすると、社会人になってからも細かい指示がなくても企業の方向性をしっかり捉えて行動できる人材として重用されるはずです。
就活中だけではなく、とても大切な身につけるべき力が身につきますので、ぜひ今からこの読み方にトライしてみてください。
日経新聞を読み始めてもあまり自分に関係のない世界の話だと感じてしまって、なかなか興味が持てないという人もいます。そんなときは少なくてもいいので株や投資信託を購入してみるのがおすすめです。インサイダーにならないように注意が必要ですが、自分ごととして興味を持つために何かしらの金融商品を1万円分でもいいので購入してみると、興味を持って株価欄を見ることができるはずです。
見出しだけでも苦痛だと感じてしまう方は、ぜひこんな方法で楽しく新聞が読めるように工夫してみてくださいね。
就活中だけでなく、社会人になってからもかなり重要性の高い新聞の読み方をご紹介しました。最初は興味が持てなくてもある一定期間をすぎると、徐々に「こんな風に経済はつながっているのか!」とわかる瞬間がきますので、ぜひ諦めずに1日5分でも続けてみてください。きっとあなたの底力をつけてくれる活動になるはずです。
執筆:高下真美
新卒でインターンシップ紹介、人材派遣・人材紹介のベンチャー企業に入社。ベンチャー企業から大手IT・流通・情報・サービスなど多岐に渡る業種で営業・コーディネーターを担当。その後、大手採用コンサルティング系企業で8年の勤務を経て、夫の転勤を機に退職。現在は人材系コラムの記事執筆など、フリーライターとして活動中。