京大生が“まち”を本にした理由――『京大生、出町にダイブ!』著者・青木悠さんが語る、書くことの意味

出版甲子園実行委員会

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「出版甲子園」は、独自の視点を持つ学生たちが、実行委員と共に企画を磨き上げて商業出版を目指すコンテストです。

今回は第19回(2023年)大会で『京大生、出町にダイブ!』を出版した青木悠さんに、創作の裏側や本づくりへの想いを伺いました。

ーー出版甲子園を知ったきっかけは何だったのでしょうか。

初めは、高校の廊下に貼ってあったポスターで知りました。大学2年生で時間に余裕ができたタイミングで、ちょうど出版甲子園のことを覚えており、忙しさがほしいと思ったため、応募しました。

ーー企画を応募するうえで、どのようなことを意識しましたか。

一次審査では、印象的なキーワードや人物を登場させることで、自分のエピソードを強調するということを意識していました。また、決勝大会では、審査員の方に「売れそう」と思ってもらうために、本として読んでもらえることを意識しました。

▲第19回大会での企画書

ーー青木さんの書く文章は、繊細で表現力豊かな言葉選びが印象的です。今の文章力を形作る背景には、どのような経験があったのでしょうか。

小学生の頃は、上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」や、岡田淳さんの作品など、児童文学をよく読んでいました。ときには背伸びして三島由紀夫に手を出し、比喩や語彙に感動したのを覚えています。
母の影響で、小学校5年生くらいから宝塚歌劇にもハマりました。何度も劇場に足を運ぶにつれて、演劇の原作にも興味を持ち始めました。そこで手に取ったのが、近松門左衛門の三大心中でした。難しい本を読んでいると、日本語の可能性が広がっていくような感覚がありましたね。

また、高校時代に演劇の脚本を書いたり、大学ではエッセイを書いたりしていて、文章を書くことも好きでした。おかげで、原稿の執筆にも抵抗はなかったです。

ーー出版甲子園では、実行委員と応募者が二人三脚で企画を作り上げる、「担当者制度」があります。この制度についてはどのように感じていますか?

出版するうえでわからないことだらけだったので、共に悩んでくれた担当者の方は、心強い存在でした。途中で企画が頓挫しかけていたこともありましたが、毎回原稿を読んだ感想を送ってくれていたことがモチベーションになり、最後まで頑張れました。初めて本を書く人にとっては有意義なシステムだと思います。

ーー本エッセイを通してどのようなメッセージを伝えたいですか?

出町に来てね!という気持ちが一番強いです。地域のお祭り文化を継承していたり、商店街があるので、商業的なつながりがあったりと、「歴史・商業・暮らし」という重層的なコミュニティとなっていることに魅力を感じています。私は、アルバイトやSNS担当としてその中に加われたおかげで、「近くに住んでいる」以上の繋がりを得られました。

ただ、自分の経験を描くうえで、「地域コミュニティは素晴らしい!」といった説教くさいトーンにならないよう、できるだけ気をつけました。あくまで「こういう場もありますよ」と、読む人のそばにそっと置いておくような気持ちです。近くに住んでいる人とのつながりが、セーフティーネットになることを知ってもらうきっかけになればと思います。

ーー将来的に作家活動は続けていくのでしょうか?

もともと作家になりたかったというよりも、書くことが好きだったという気持ちが大きいです。今後は大学院に進学するので、論文の執筆が主になりますが、それ以外でも書くことは続けていきたいです。
ありがたいことに、「これからも小説を書いたほうがいいよ」と言っていただくことがあります。もしまた声をかけていただけるなら、どんな作品でも書きたいと思っています。

ーー最後に、今後出版甲子園に応募する人に向けてメッセージをお願いします。

なにかを伝えたいという強い思いを持っている人にとっては、一番の近道だと思います。もっと多くの学生に知られるべき大会です。とりあえず企画を応募してみることをお勧めします。

青木悠
2003年、大阪生まれ。京都大学総合人間学部在学中。2022年、京都市内の出町と出会い、交流を深める。2023年、第19回出版甲子園準グランプリ、ゲスト賞受賞。2025年、『走ってくれ、メロス。』共著(Gakken)の「ロミオとベンヴォーリオ」でデビュー。『京大生、出町にダイブ!京都下町見聞録』は初の単著となる。 (X:@harukawrites)

取材・文:広報局T

出版甲子園とは

また、出版甲子園では、全国の学生から「こんな本を書きたい!」という出版企画を募集し、商業出版へとつなげる活動をしています。
詳細は上記画像もしくは【こちらの記事】をチェック!


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