【留学計画書のつくり方】大学生に向けた専門家のアドバイスも!
留学へのチャレンジを決めたら、留学計画書の作成が必要です。留学計画書とは、留学において何を学びどんな目標を実現したいのかなどをまとめたものです。しかし、いざ文章に落とし込もうとするとなかなか難しく、何から手をつければいいかわからない人も多いはず。
そこで今回は、留学サポート機関である「トビタテ!留学JAPAN」に伺った書き方のポイントを紹介していきます。
▼INDEX
1.どんな留学にしたい? 留学計画を立てよう
2.留学計画にはどんな内容を盛り込むと良い? 専門家からのポイントを解説
3.「自由記述」では自分らしさをアピール
4.第三者に確認し客観的な意見を取り入れる
5.先輩たちの留学計画を参考にしてみよう
どんな留学にしたい? 留学計画を立てよう
「留学計画書」とは?
留学計画書とは、自身の留学に関する目標や具体的な計画を記したもので、留学プログラムへ応募する際に求められる非常に重要な書類です。
留学の可否だけでなく、奨学金を受けるためにも、この計画書が大きな鍵を握りますので、ただ希望や夢を漠然と伝えるのではなく、なぜ留学を希望するのか(WHY)、留学中に何を学び何を実践したいのか(WHAT)、そして将来的にその経験をどのように活かすのか(ビジョン)を具体的に伝えることが大切です。
自分の考えを明確にするために、留学プランをしっかりとイメージしてから作成に臨みましょう。
トビタテ!留学JAPANでは、この留学計画書を応募書類としてオンライン申請します。以下の書き方例を参考に、留学計画書の作成を進めてみてください。
申請は在籍する大学等から行われますので、希望する際は必ず大学等へ申し出てください。
まずは自分自身をじっくり見つめ直すことが大切
具体的なイメージが湧かない、海外に興味があるけど何がしたいかわからない。そんな人は、まずは自分が将来やってみたいこと、好きなこと、興味があることなどを、思いつく限り紙やノートに書き出してみましょう。
想いや目標を自分の言葉で書き出し明確化することで、具体的な留学計画が少しずつ見えてきます。
留学計画にはどんな内容を盛り込むと良い? 専門家からのポイントを解説
留学計画書をもとに、審査員は申請者の適性や意欲を判断します。選考時の必須資料となりますので、自分自身の動機をはっきりさせ、誰が読んでもわかりやすい内容にすることが重要です。また、具体的なスケジュールや活動計画を盛り込むことで、審査員が計画の実現性をイメージしやすくなります。「この学生を応援したい」と、審査員たちを説得できるような内容を心がけてください。
留学サポート機関であるトビタテ!留学JAPANに伺った、書き方のポイントを5つにまとめて紹介していきます。
ポイント1 応募理由は自分の言葉で明確に
まずは、なぜ留学をしたいと思ったのか、その理由や背景、動機などを明確に伝えます。「海外に憧れて…」、「英語が話せるようになりたいから…」といった漠然とした理由では埋もれてしまいます。具体的に何を学びたいのか、そう思うようになったきっかけは何か、オリジナリティを出すために、自分自身のストーリーを交えて表現してみましょう。
例えば「K-POPが好きだから韓国へ留学したい」では応募理由としては弱いですが、「将来プロモーションの仕事がしたいので、韓国で、日本と韓国アイドルの世界展開の違いを学びたい」と表現すれば、独自性のある応募理由として成り立ちます。
ポイント2 到達目標・ゴールは具体的に
この留学を通じ、何をどこまで達成したいのか、自分自身が目指す目標は、具体的かつ簡潔に書きましょう。そして、そこで得たものをどうアウトプットしていくのかを記すことも重要です。
ポイント3 留学計画には「実践活動」を盛り込む
トビタテ!留学JAPANの大学生等向けプログラムでは、留学計画書に「実践活動」を盛り込むことが必須となっています。実践活動とは、座学や知識の蓄積型ではなく、「実社会との接点」から多様な学びを得ることができる学修活動のことです。留学テーマに沿ったインターンシップやフィールドワーク、ボランティア、研究活動などを自ら計画し、「どこで」「何を」「どのように」行うか具体的に記すようにしましょう。
ただ留学先機関のカリキュラムをこなすだけでなく、いかに主体性を持って行動できるかが重要です。計画内容が留学の目的に沿っているかも、審査の際の重要な判断基準となります。
大学生等向けプログラムは高校生向けよりも競争率が高く、審査に通るには、より専門的な知識を交えた緻密な行動計画が必要です。
ポイント4 留学経験を将来へどう活かすか
この留学経験を通じて得られる知識やスキルで、社会にどんな影響を与えたいのか、どんな形で貢献したいのかをアピールすることも大切です。将来的にどんな自分になりたいのか、自分自身のキャリアも含め、よく考えてみましょう。
ポイント5 留学計画を実行する意欲を伝える
計画した活動内容は、実現できるものでなくては意味がありません。そのために必要な準備やスケジュールをよく調査し、検討、熟考しましょう。計画が実現しなかった場合の代替案も検討しておくと安心です。念入りに情報収集やリサーチを行えば、計画の実現可能性を伝えることでき、留学に対する意欲もアピールできます。
「自由記述」では自分らしさをアピール
トビタテ!留学JAPANの大学生等向けの応募申請では、「自由記述」の書類を添付することになっています。項目は、「留学によってどんな自分になりたいか」、「困難を克服した経験」、「プログラムを対して自分が貢献できると考えること」、「その他のアピールポイント」など、年度によってさまざまです。書式は自由なので、写真やグラフ、イラストなど、自分らしさや強みをアピールできる方法を考えてみましょう。
切り口や視点にその人らしさがあり、意欲や熱意を持って物事に取り組んだり、好奇心旺盛にいろんなことに挑戦したり、周囲を巻き込んでいく力や姿勢が垣間見えるような内容を意識してみてください。自分の人となりや、自分らしさをありのままに伝え、審査する人に「魅力的な人だな」「応援したいな」と思ってもらえることが肝心です。それが、留学計画内容と合致していると、より説得力が増します。
第三者に確認し客観的な意見を取り入れる
留学計画書ができあがったら、申請前に必ず第三者にチェックしてもらい、客観的な意見やアドバイスをもらうようにしてください。自分ではうまく伝えているつもりでも、他人が読むとわかりづらいこともあります。誤字脱字のチェックはもちろん、エピソードに具体性があるか、計画に実現可能性があるかなどを指摘してもらい、ブラッシュアップしていきましょう。
留学経験者の先輩や、学内の留学センター担当者などに相談すると、より具体的なアドバイスをもらえることもあります。
先輩たちの留学計画を参考にしてみよう
自分の考えをどう計画書に落とし込めばいいかわからないときは、留学経験者の人の話を聞いてみるのもいいでしょう。トビタテ!留学JAPANの「留学大図鑑」には2200人以上の留学体験談が掲載されており、キーワード検索で絞り込みができます。自分のイメージに近い先輩たちの留学計画を参考に、情報収集として活用してみてください。
まとめ
自分自身の想いや熱意、思い描くビジョンを言葉にするのはとても難しく、時間がかかるものです。しかし、じっくりと自分と向き合い、ひとつひとつ考えを整理していけば、より明確で実現可能な留学計画が立てられます。熱意を持って挑めば、きっと留学への扉は開けるはずです。
情報提供
トビタテ!留学JAPAN
文部科学省が展開する、日本の若者の海外留学への機運を醸成する官民協働の留学促進キャンペーン。意欲と能力ある全ての日本の大学生や高校生が、海外留学に自ら一歩を踏み出すためのサポートを行う。
https://tobitate-mext.jasso.go.jp