“模擬試験では常に全国上位2%以内” 韓国の名門大学「SKY」に通う学生の“受験勉強”事情とは?

これから海外留学をする方、検討している方に向けて留学先のリアルな情報をお届けする『study abroad report』。
今回は韓国の高麗大学に留学し、韓国語を学びながら東アジアの国際政治、特に日韓関係や韓国の外交に関する勉強をしている Koheiさんから情報をレポートしていただきました。本記事ではKoheiさんが現地で生活するなかでお友達に聞いた「受験勉強事情」をご紹介します。
※2024年12月現在の情報です。
レポートしてくれるのはこの人

Koheiさん
慶應義塾大学在学。日本の大学では法学部で政治学を専攻。東アジアの国際政治、特に日韓関係について勉強しており、現在は韓国語を習得しながら高麗大学に1年間留学し、韓国の外交や東アジアの国際政治に関する勉強をしている。
Instagram:@kohei.0627
韓国の名門大学「SKY」とは?
「韓国の大学受験は大変」という話を聞いたことがある人も多いと思います。韓国では一般的にSKYと呼ばれる3つの名門大学があります。 高校で最上位圏の学生たちが行きたがる大学、「ソウル大学校」「高麗大学校」「延世大学校」の英語表記の頭文字を取ったものです。
私はそのうちのひとつ高麗大学に留学しているのですが、高麗大学に通っている学生は、実際どのくらい勉強していたのでしょうか。今回は、高麗大学の経済学科に通う私の友達に、受験時代についていくつかインタビューしてみました!
高麗大学に通う、ある友人の大学受験事情をインタビュー
Q.どうして高麗大学を志望したの?
高麗大学校は共同体性と情熱で有名です。 先輩たちの志願もすごく多くて他の学校に比べて連帯感と熱情があると思って高麗大学校を志願するようになりました。 そして、高麗大学と延世大学のスポーツ大会、高延戦の応援文化もここを支援するようになった理由の一つでもあります!
Q.高麗大学の二次試験はどんなものだった?(面接など)
高麗大学校の入学形態には、2次試験がある場合とない場合があります。2次試験がある形態では、入学担当者との面接があります。この試験では、提示文がいくつか与えられ、その提示文に関連する問題について考える時間が与えられます。学生は、自分が考えた答えを教授に伝えますが、教授から反論されることもあります。その際には、自分の考えを即興で説明し、議論を深める必要があります。
Q.何年生の頃から塾に通っていたの?
학원(ハグォン:学院)と呼ばれる、予備校のような塾には中学校2年生から高校2年生まで通いました。
Q.塾は1回何時間で、1週間に何回あったの?
私は、塾は1回あたり2時間で、1週間に2回行きました。 そして高校1~2年生の時には英語塾と数学の課外授業を受けていて、1週間に英語塾を2回、数学課外を2回していました! 高校3年生の時はただ一人で勉強しました。
Q.受験前の最後の1年間の1日のスケジュールはどんな感じだった?
5:40 起床
5:40~6:30 朝食、シャワー
6:30~7:00 バスで登校
7:00~8:00 学校のジムで筋肉トレ
8:00~11:00 授業
11:00~11:30 昼食
11:30~12:00 サッカー
12:00~4:00 授業
4:00~5:00 サッカー or バスケ or 友達と遊びに行く
5:00~6:00 夕食
6:00~10:00 一人で勉強
10:00~10:30 帰宅
10:30~11:10 休憩
11:10頃 就寝
Q.勉強以外に楽しみにしている時間はなんだった?
友達とサッカーをする時間と夕食を食べる時間が楽しみでした。 高校の運動場がとても良かったので、サッカーをしながらストレス解消ができました。
Q.勉強場所はどこが多かった?(家、塾、カフェなど)
勉強場所は大部分が学校でした。

Q.勉強の合間にやっていたリフレッシュ方法を教えて。
勉強のリフレッシュ方法は筋トレとサッカーでした。 また、三年生の時勉強していて本当に大変だった時は一人で大阪旅行に行ったりました。
Q.受験期の友人との関係はどうだった?
私は生徒会長をしていたので友達との関係はとても良かったと思う。 友達がうまくいくといいなと思って、私が彼らの勉強を手伝ったことも多かったし、一緒に運動もたくさんしていい思い出を作りました。 でも成績と大学中心の考え方によって交友関係がよくなかった何人かの人たちも覚えています。
Q.友人と勉強方法をシェアしたり、一緒に勉強したりした?
高校では文系で1位になったので、友達が私に勉強方法や様々なことについてたくさん聞いたりしました。 その度に私は友達にたくさん共有しました! 学校の教室や自習室で一緒に勉強したこともたくさんあります。
Q.試験会場や模試で印象に残っている出来事は?
修学能力試験という韓国の大学の試験場で非常に大きな事件があった。 私が試験を受ける科目の中に経済科目がありましたが、私はいつも模擬試験で経済科目は全国上位2%以内でした。 それで本考査でも当然良い成績が出ると思ったが、大学試験場で上位25%に相応する点数を受けてしまいました。 人の未来は分からないということを悟るようになった瞬間でした。 幸いにも私はその本考査点数が反映されず、高校点数と面接点数が反映される形で高麗大学校に入学できました!
Q.受験が終わって最初にやったことは?
受験が終わって一番最初にしたことは一ヶ月間海外に出て生活することでした! 私は旅行に行って他の文化と新しいことを経験するのが好きです。 それで1月の半分をオーストラリアのシドニーで、そしてまた別の半分を東京で過ごして韓国に帰ってきました。 本当に幸せな瞬間でした。
まとめ
いかがだったでしょうか。大学受験のために、塾に中学2年生の頃から入っていたというのは日本の大学受験と比べるとだいぶ早いのではないでしょうか。一方で、高校3年生の時は塾には行かず1人で勉強していたというのは、韓国の中でもだいぶレアなケースなのではないかと思います。
また、日本では、高3の夏までは部活をし、引退後はスポーツをせず受験のために勉強だけする、というようなケースが多いように感じます。一方で韓国では日本よりも「部活」という文化がありませんが、彼のように趣味として受験期までずっとスポーツをしている人もいるようですね。韓国の大学受験のリアルが少しでも皆さんに伝わったら幸いです!
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文・写真:Kohei
編集:マイナビ学生の窓口編集部 ろみ