留学を迷っている人に伝えたい「自分が怖いと感じることにこそチャンスがある」“応援されやすい人”になるためのコツとは?

ガクラボ学生ライターで現在大学1年生のゆりです。留学に興味はあるけど、一歩踏み出せずにいませんか?
今回は、「Global×Innovation人材育成フォーラム」の中間まとめを踏まえ、文部科学省が2024年11月18日(月)に開催した、留学の不安を吹き飛ばしてくれるイベント『世界を舞台に!留学全力応援イベント』(以下、留学応援イベント)を取材し、その様子をお届けします。
注目のスペシャルゲストはアメリカ・ミズーリ州に留学経験をお持ちの俳優・歌手の山崎育三郎さん。自身の留学体験を元に熱いメッセージを届けてくれました。
さらに「留学推しピッチ・チャレンジ」と題して登壇された、実際に留学を経験した学生・社会人の先輩たち挑戦談は、聞いているだけで心が熱くなるものばかり!
この記事では、イベントの見どころや学び、そして留学への一歩を後押しする情報をたっぷりお届けします。
2025年度(第17期)~新・日本代表プログラム~応募受付中…このイベントの運営に携わった、トビタテ!留学JAPANとは?
文部科学省が2013年に開始し、官民協働で取り組んでいる留学促進キャンペーン。現在はコロナ禍で落ち込んだ留学生の数をコロナ前の水準に回復させることを目指して、2023年度~2027年度の第2ステージを実施しているそうです。※詳細についてはこちらをご覧ください。
これまで260以上の企業・団体・個人の方の寄附をいただき、返済不要の奨学金による留学を支援することを実現するプロジェクトです。選考基準は、学業成績や語学力ではなく、熱意、好奇心、独自性を重視して選考され、これまでに約1万名以上を選抜し、100か国以上に留学しています。
2023年より第2ステージが始動し、「新・日本代表プログラム」「留学プラットフォーム」「価値イノベーション人材ネットワーク」の3事業により、新たなグローバルリーダー社会に対してインパクトを生む人材を輩出することを目的としています。
✅2025年度(第17期)~新・日本代表プログラム~応募受付中
可能な限り多くの学生が海外留学をできるように!「GIフォーラム」イベント当日の様子
文部科学副大臣の武部 新さんのスピーチで開幕!国が掲げる“2033年までに日本人の海外留学生を50万人に”というメッセージとともに「可能な限り多くの学生が海外留学できるようにサポートを」というメッセージが伝えられました。
次に、GIフォーラム座長、アサヒグループホールディングス株式会社 取締役会長 兼 取締役会議長の小路 明善さんが登壇。留学する際に学校を留年したり休学したりすることについて「周囲のレールから外れることへの恐怖感が多い学生さんが多いと聞く。産業界としても取り除きたい。」と語りました。
山崎育三郎さんの留学体験談と応援メッセージ「自分が怖いと感じていることにこそ、チャンスがある」
続いて登場したのは今回のイベント特別ゲストの山崎育三郎さん。山崎さんは高校時代にアメリカ・ミズーリ州へ1年間の留学を経験。留学中に多くの困難を乗り越えて得たことを熱く語りました。
12歳で子役としてミュージカルデビューを果たした山崎さん。15歳で声変わりにより歌が歌えなくなり、自信を失った山崎さんが留学を決意したのは「自分を変えるため」だったそう。4人兄弟の3男である山崎さんは、すでに留学を経験していた2人のお兄さんの助言で、都会ではなく田舎で留学に挑戦することを選んだと言います。
アメリカ・ミズーリ州の田舎町での生活は、周囲に日本人がほとんどおらず、言語も文化も日本と全く異なる環境だったそう。初めは見慣れない日本人ということで、3カ月間うまく馴染めず、孤独を感じていたそうですが、学校のダンスパーティーで思い切って500人の前で踊った経験が転機となり、多くの仲間を得ることができたと語ります。「自分が怖いと感じていることにこそ、チャンスがある」と山崎さんは強調しました。

その後、イベントに参加された学生や保護者の方からの質問を受けた山崎さん。「親や周りから留学を進められるけど、自分のキャリアに活きるのかわからず決断できない。」という声に、「留学をしたことで、自分を見失わずに自分と向き合うことができるようになった。自身の留学先での経験が今のキャリアや生き方にも大きく繋がっている。」と述べました。
挑戦する勇気の大切さを何度も語る姿に、参加者は深く感動していました。
「留学推しピッチ・チャレンジ」トビタテ!で留学を経験した学生・社会人の先輩たちの声
島村仁さん(高校生 短期留学経験者)
現在都立青山高等学校3年生で、2023年10月に約3週間マルタ共和国に留学。「国や世代を超えた人々との交流は、留学でしか得られない大切な経験です。迷ったらまず挑戦してみてください!」と語り、自身の留学体験が進路選びに大きな影響を与えたと強調しました。
また、初めて留学する際に留学先を選ぶ際に意識したポイントとして、「治安情報などをチェックしながら決めてみるのが良いのでは」と伝えました。

井上あすかさん(新・社会人部門)
法政大学在学中の2023年8月~2024年5月までの約10カ月間、アメリカへ留学。「アグリビジネス×フードイノベーション」をテーマにミネソタ州立大学で学んだそう。
井上さんは「留学は応援される人になるための行動を学ぶ場でもありました。自分の目標を周囲に発信することで、多くの人が助けてくれる環境を作れます。」と伝え、アメリカの大学での経験を基に、自分を成長させる力は「行動」と「伝える力」にあると語りました。

勝見仁泰さん(起業家部門)
株式会社アレスグッド 代表取締役CEO。実家が八百屋で幼少期から商いやものづくりに興味があった勝美さん。経済的・語学面などのハードルがあったそうですが、トビタテ!留学JAPANのお知らせを見てチャレンジを決めたそう。
「留学に特別なテーマや目的は必要ありません。行きたい気持ちがあるなら飛び込むべき!」と情熱的に話す勝見さん。日本人としてのルーツや、自分の無知に気づけた経験が人生の糧になったと述べました。
2024年10月に新・社会人になったばかりの、井上 あすかさんに個別取材!「応援されやすい人」になるためのコツとは?
Q. 留学で「応援されやすい人」になるために、どんなことをすればいいですか?
A. 自分がやりたいことを「言葉にし、行動する」ことが大切だと思います。多くの人が「留学に行ける!行ける」と確信を得てから言葉にしたりすると思いますが、大学3年生のころに“留学をしたい”と思い始めたときから「留学に行きたい」と周囲に話していました。
そうすることで、自分だけでは届かない情報を周りの方が教えてくださったり。留学先でも「こんな勉強・活動をしている」と伝えていると人の輪が広がっていきました。“言霊”は応援を引き寄せてくれるんじゃないかと思いました。
Q. 大学3年生の頃に留学にいくと決めたとのことですが、就活のことは気になりませんでしたか?
A. 大切なのは、タイミングではなく、“なぜ行くのか、どうやって行くのか”だと思います。今はいろんな方法があるので、問いの優先順位を間違えず、自分の意思を持つことが何より大切だと考えます。
取材を終えて…
今回のイベントに参加して、改めて留学が持つ力を実感しました。新たな文化や価値観に触れることで、自分自身を見つめ直す絶好の機会になるはずです。もし興味があれば、一度「トビタテ!留学JAPAN」の公式サイトをチェックしてみてください!きっと新しい挑戦のきっかけが見つかるはずです。
情報提供:トビタテ!留学JAPAN
ライター:ゆり(ガクラボメンバー)
編集:ろみ(学窓編集部)