道をつくる人の“決心”──社会を支える若手社員たちが語る、NEXCO中日本グループで働く理由

「高速道路の仕事」。そう聞くと、少し遠い存在に感じるかもしれません。その高速道路の“当たり前”を守っているのは、どんな人たちなのでしょうか。
実際に働いているのは、みなさんと同じように就活で悩み、迷いながらも一歩を踏み出した若手社員たちです。
今回はNEXCO中日本グループで働く4人に、「なぜこの会社を選んだのか、仕事の中で向き合った“決心”とは何か」を聞きました。

今回お話を伺ったのは、事務系、施設系、土木系職種の計4名。いずれも入社2年目から8年目の若手社員です。
座談会参加者プロフィール
中日本高速道路株式会社 東京工事事務所
用地第二課
小倉 直輝さん(事務職 7年目)
高速道路の建設における用地取得やそれに伴う近隣にお住まいの方への補償業務などを担当。
中日本高速道路株式会社 東京支社
施設建設課
渡邉 悠加さん(施設職 8年目)
サービスエリア・パーキングエリアの設計や、開通に向けた施設工事に携わる。
中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社
交通技術課
小林 理久さん(土木職 4年目)
事故・渋滞対策や情報提供など高速道路に関する保全点検業務を担うグループ会社に勤務。
中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
品質技術課
榊原 滉貴さん(土木職 2年目)
品質管理や検査、研修講師など高速道路に関する保全点検業務を担うグループ会社に勤務。
中⽇本⾼速道路株式会社=NEXCO中⽇本
中⽇本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社=エンジ東京
中⽇本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社=エンジ名古屋
※入社年次は取材当時の情報です
職種も出身大学も異なる彼らは、なぜNEXCO中日本グループを選び、どのような挑戦をしているのでしょうか。まずは、学生時代を振り返っていただきました。

みんな最初は迷っていた──学生時代と就活のリアル

――学生時代はどんなことに力を入れていましたか?その経験は、今の仕事につながっていると感じますか?
サークル活動に力を入れていて、よさこいに打ち込んでいました。大勢の前で演舞を披露する経験を重ねたことで、人前で話すことに抵抗がなくなり、今の業務にも活きていると感じます。

学生時代はバドミントン部に所属し、キャプテンを務めていました。個人の成績だけでなく、チーム全体の力をどう引き上げるかを考え続けた経験は、現在の仕事で全体最適を意識する場面にもつながっています。
交通系のゼミで、高速道路の事故対策をテーマに研究していました。専門的に学んだ知識は、現在の業務にも直結しています。また、アルバイトでの接客経験を通じて、立場の異なる方とのコミュニケーション力も身に付きました。

コロナ禍で部活動が制限される中、学内イベントやボランティアに積極的に参加していました。人と関わる機会を自分から作ったことで、コミュニケーション力が養われたと思います。また、アルバイトを通じて、新しいことに挑戦しながらスキルを身につけていく楽しさも知りました。
――就活中は、どんな軸で企業を探していましたか?
「“あって当たり前”を守る仕事がしたい」という思いから、インフラ業界を中心に見ていました。中でも高速道路は幼い頃から身近な存在で、地元とも関わりが深いNEXCO中日本を第一志望としました。
建築を学んでいましたが、設計だけでなく、さまざまな人と関わりながら広く携われる仕事を軸に企業を探していました。インフラ業界と一言で言っても、電気やガス、鉄道などさまざまありますが、幼少期から高速道路が身近でサービスエリアなどのものづくりをしたい思いがNEXCO中日本を志望した理由として大きかったですね!

交通系のゼミに所属し、研究をしたことで高速道路に興味を持てるようになったので、就活では「交通分野」を軸に企業探しをしていました!
最初は土木業界について調べていたのですが、なかなか大変そうだったので、まずはワークライフバランスを就活の軸にしました!

――入社するにあたり、正直、不安や迷いはありましたか?それでも入社を“決めた”理由は何だったのでしょうか?
転勤があることに対して多少不安はありましたね。正直、管内のどこに配属されるのか最初はドキドキしていました。それでも、NEXCO中日本に入社して「当り前を守る」仕事に貢献したいという気持ちが強かったので、一歩踏み出すことにしました!

NEXCO中日本グループの事業エリア。日本の東西を繋ぐ大動脈を担っています。
先輩社員とのマンツーマン面談の機会を設けていただき、仕事や転勤(※)について詳しく聞くことができたので、入社前の不安や迷いは払しょくできました!「サービスエリア事業に携わりたい」と自然に思えたことと、社員同士の関係性がすごく良いやわらかい社風が入社の決め手になりましたね!
※NEXCO中⽇本には入社時から選択可能な支社所在地を含む隣接3都県内で転勤する制度や、共働きや育児等のライフイベントに応じて転居を伴う転勤の無い制度があります。
入社に対しては特にありませんでしたが、社会人になること自体に不安を抱えていました。これから何十年も働いていけるのかとか、毎日早起きして出社できるのかとか(笑)最終的に中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京に入社したのは、点検業務も行えるからです。一日中デスクワークに従事するのは向いていないと思ったので、現場にも出られる仕事を選びました!

当初は転勤に不安がありましたが、インターンを通じて考え方が変わり、「さまざまな経験ができる」と前向きに捉えられるようになりました。そんな中、維持管理や点検の仕事ができる中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋の雰囲気がすごく好きだったこともあり、入社を決めました!
“逃げたくなる瞬間”もあった。でも向き合うと決めた「決心」

――これまでの仕事で、「正直、怖い」「迷った」「責任・使命が重い」と感じた瞬間はありますか?
入社してすぐ、社歴や年齢が自分より上の方々に対して品質管理強化や各種研修の講師を任せてもらえていますが、プレッシャーはかなりあります。また、検査で何か見落としてしまうと安全や品質に関わるので、責任の重さは常に感じています。

日常点検では黄色い車に乗って高速道路を巡回するのですが、榊原さんと同じように責任の重さを日々痛感しています。入社2年目の頃、高速道路の路面に穴が開いている「ポットホール」という異変を発見したときには、判断に迷ってしまいました。
新東名の開通に携わったときには、大きな重圧を感じました。施設工事は自分たちの部署だけで完結するのではなく、他部署や外部の関係各所との調整が必要です。私の一言で現場の方向性や進捗具合が変わったりするのは怖さがありましたね。いつも迷いながら、発言をしていました。

用地取得等にあたり、地元の方や地権者さまと接する機会が非常に多いのですが、ご納得いただけないケースもあって……。補償のための説明に伺うときには「自分みたいな若手が話して大丈夫なのだろうか」と不安が尽きませんでした。
――そのとき、どんな“決断”をしましたか?
まだまだ経験が少ない自分と向き合い、他人より時間をかけて研修のリハーサルをし、書類の事前確認を入念に実施しました。
ポットホールの状態が酷いと「緊急補修」をすることがあるのですが、グループ会社の方々に協力してもらわなければなりませんし、何よりお客さまにご迷惑をかけてしまいます。でも、これが原因で事故が起きてしまったら元も子もありません。緊急性を要するか否かの判断に迷いましたが、「お客さまの安全が最も優先されるべき」という安全行動指針と、上司から「迷ったら安全を取れ」と指導されていたことに立ち返り、緊急補修を決断しました。

「一緒に道路をつくっていきましょう!」という意識を心がけていました。当時はわからないことだらけでしたので、受注者や施工管理員に教わる姿勢で知識を吸収していくようにしていましたね。
ひとりで抱え込まないようにしていましたね。誰かに共有するように心掛けることで、気持ちがラクになりました。

――振り返ってみて、それらの経験は自分にどんな変化をもたらしましたか?
「せっかく責任ある仕事をさせてもらっているのだから、饒舌に話せるくらい知識を身に付けたり準備をしたりしたい」と思って日々取り組んでいると、どんどんスキルアップしていく実感を持てています!

その後も何回か同じようなことがあり、お客さまの安全を何よりも優先するという意識は年々自分の中に浸透していっています。安全意識を大事にしながら、日常点検をやり遂げられるようになりました!
今は設計を担当していますが、より施工しやすく、より安全を確保しやすい図面を描くようになりました。また、経験を重ね対等に意見を言い合えるようになってきたように思います!

責任ある仕事を任されると、起きてもいないことを想像して悲観しがちになっていたのですが、誰かに話すことで「しっかりと準備をすれば、どうにかなる!」と、良い意味で楽観的なマインドに変わりました!
迷いながらも乗り越えてきた。そして今も成長の途中

――今でも不安を感じることはありますか?それでも続けられている理由は何ですか?
7年目になりましたが、何年経っても不安は無くなりません。楽観的になったとはいえ、責任が大きい仕事だからこそ、決断に迷いが生じることもあります。続けられているのは上司の支えがあるからです。報連相しやすい環境を整えてくれているので、助かっています!

年次が上がってきて後輩たちも増えてきたので、意図を正しく伝えられているかどうか不安を感じますね。ただ、尊敬できる上司に恵まれてきたので、そんな上司をモデルにがんばりたいと思えています。新東名の開通に向けた工事に携わっているときは毎日が忙しかったのですが、上司から「業務量が多い中頑張ってくれてありがとう」と一言いただけた時は救われました。チームとして開通という目標に向かって取り組んだ経験が、今も原動力になっています!
昨年の4月に交通の部署に異動したばかりですので、大学時代に研究していたとはいえ、別の会社に転職したくらい業務内容も求められる知識も変わり、不安は多々あります。事故対策においても、これで良いのかという疑心暗鬼は拭えないですね。でも、同期もそれぞれの場所でがんばっているので、そんな仲間と話すと「苦労しているのは自分だけじゃない」と励みになります。

気づき事項を上げることで現場が動くため、発言するプレッシャーはありますが、不安は持たないようにしています。「不安に思うぐらいだったら、言わないほうがいい。発言するなら、根拠を用意して質問にも答えられる準備をしておきなさい」という上司の指導のおかげで、不安を持ちながら話すのは失礼と考えるようになりました。
――これから挑戦したいこと、成長したいことは何ですか?
私も渡邉さんのように年次を重ねて後輩社員が増えてきていますので、ちょっとした話を気軽にできる先輩社員になりたいと思っています!そのためにも経験値を積んで、引き出しを増やしていきたいです!上司や先輩からしてもらってきたサポートを後輩社員たちにしてあげられるようになりたいですね!
ジョブローテーションがある会社だからかもしれませんが、尊敬できる上司はみんな新しい環境に置かれても知識の習得に貪欲です。そんな上司を見習って、これからも視野を広く持って勉強を続けていきたいです!
当社にもジョブローテーションがあり、さまざまな仕事に従事できるので、経験と知識を蓄えたうえで自分のやりたいことを見つけたいと思っています!

今年初めて後輩社員ができましたので、バックアップしてあげられるようになりたいですね!新入社員研修も担当する予定ですので、不安を払拭してあげたいです!加えて、土木学会の論文投稿を準備していて、業務内容の外部発信にも挑戦しようかと考えています!
――最後に、就活中で迷っている学生に向けて、“決めること”についてメッセージをお願いいたします。
思うようにいかなかったり悩んだり、他人と比べてしまうこともあったりすると思いますが、「ここがいい!」と自分で決めた進路はきっと間違いではないはずです。また、当社のようにジョブローテーションを採用している会社なら、入社して可能性を広げていくこともできますので、就職活動ですべてが決まるわけではありません。肩の力を抜いて取り組んでもらいたいですね。

膨大な選択肢の中から自分にマッチする会社を見つける就職活動は気力も体力も使いますし、不安や焦りもあるかと思います。どこの会社に入社したとしても、少なからず想定外はありますので、今の感覚を大切にして就職活動に取り組んでみてください。ちなみにジョブローテーションの制度がある会社なら、入社してから希望のキャリアに変化させていくことができるので、おすすめです!
自分にとって就職活動は、価値観に気づくことができる良い機会でした。勤務場所か業務内容か福利厚生かなど、自分が何を大切にしているのか軸を見つけることができれば、就職活動に取り組みやすくなるのではないでしょうか。それに、軸が明確になっていれば、会社に入ってからも迷ったときの支えになると思います!
もともとは公務員志望だったのですが、就活をしながら考えが変わりました。知らず知らずのうちに凝り固まった思考があるかもしれないので、あえて志望していない業界を見てみると、新しい発見が得られることもあります。私の場合は転勤に関する印象も変わりましたので、先入観で判断せず、一度話を聞いてみるのも良いと思いますよ!
目立たなくても、誰かの安全を支えている
高速道路を守る仕事は、目立つことは少ないかもしれません。けれども、ひとつの判断や報告が、多くの人の安全を支えています。今回の座談会で印象的だったのは、「特別な覚悟」ではなく、「迷いながらも向き合う決心」でした。
完璧でなくてもいい。怖くても、隠さず、逃げず、やると決める。その小さな決心の積み重ねが、社会を支える大きな力になっています。これから就活を迎えるみなさんも、自分なりの“決める瞬間”を大切にしてほしい――。そんなメッセージが伝わってくる時間でした。

収録場所:NEXCO BASE




























