【気象庁に聞いた!】ゲリラ豪雨や線状降水帯は昔からあった? #もやもや解決ゼミ

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今回の疑問は「昔もゲリラ豪雨や線状降水帯ってあったのですか?」です。
温暖化の影響なのか最近では突然の豪雨が増えているように感じますね。「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」という言葉もよく聞くようになっています。
では、このゲリラ豪雨、線状降水帯は昔もあったのでしょうか?
今回は『気象庁』に伺ってみました。

そもそも「ゲリラ豪雨」という気象用語はない!
あちらこちらで短い時間に非常に激しく雨が降る状況のことを、一部の報道機関などで「ゲリラ豪雨」と呼んでいます。
しかし、この言葉は気象庁では使用しておらず、正式な用語ではありません。
「急に強く降り、数十分の短時間に狭い範囲に数十mm程度の雨量をもたらす雨」のことは「局地的大雨」と言います。「局地的な大雨」という言い方もあります。
また、「集中豪雨」という用語もありますが、これは「同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨」のことです。
雨の強さの表現は、以下のように規定されています。
強い雨……1時間に20mm以上30mm未満の雨
激しい雨……1時間に30mm以上50mm未満の雨
非常に激しい雨……1時間に50mm以上80mm未満の雨
猛烈な雨……1時間に80mm以上の雨
局所的に急に強く降る雨は昔から観測されています。
「線状降水帯」は2014年8月以降に多用されるようになった
「線状降水帯」という言葉は、「次々と発生する発達した雨雲が列をなし数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される長さ50~300km程度、幅20~50km程度の線状に伸びる強い降水域」として気象庁で使われています。
諸説あるのですが、津口裕茂氏の論文(2016年9月)によれば、
現時点では、線状降水帯に厳密な定義は存在していない。
2014年8月の広島県での大雨以降,頻繁に使われるようになったようである。
このこともあり、多くの人たちは、線状降水帯という言葉から、「線状の降水域が数時間にわたってほぼ同じ場所に停滞することで,大雨をもたらすもの」を想像すると思われる。
⇒参照・引用元:『公益法人日本気象学会』公式サイト「線状降水帯」
https://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2016/2016_09_0011.pdf
――としてます。
また同論文によれば、
これまであまり統計的に調べられてはこなかった。
津口・加藤(2014)は,1995~2009年の4~11月の期間を対象として、解析雨量データを用いて集中豪雨事例を客観的に抽出するとともに、降水域の形状についての統計解析を行った。
その結果、台風による直接的な事例を除くもののうちの約3分の2(261事例中の168事例)で,線状の降水域が確認された。
としています。つまり「線状降水帯」という言葉が多用されるようになる前にも、同様の気象現象は発生していました。

◇けつろん!
「ゲリラ豪雨」という言葉は正式な気象用語ではなく、「線状降水帯」は2014年以降に多用されるようになった言葉です。どちらも、言葉が表す気象状況は昔から存在すると考えてよいようです。
◇おしえてくれたせんせい
『気象庁』
⇒参照・引用元:『気象庁』公式サイト
https://www.jma.go.jp/jma/index.html
文:高橋モータース@dcp
編集:学生の窓口編集部


























