「折りたたみ傘」を発明したのは誰? #もやもや解決ゼミ
日常に潜む「お悩み・ギモン」=「もやもや」を学術的に解決するもやもや解決ゼミ。今回は、「折りたたみ傘を発明したのは誰なのか」がテーマです。
コンパクトに持ち運びができて便利な折りたたみ傘ですが、どこの国の誰が、いつ発明した道具なのでしょうか。折りたたみ傘のブランド『Knirps(クニルプス)』の日本販売を担当する、『株式会社イマオコーポレーション』に聞いてみました。
折りたたみ傘を発明したのは誰なのか
折りたたみ傘を発明したのは、ドイツ人のハンス・ハウプト(Hans Haupt)氏です。
ハンス・ハウプト氏は、戦争で受けた傷が原因で足が悪く、雨が降りそうな日の外出では片手にステッキ、もう一方の手に長傘を持たなくてはなりませんでした。
両手がふさがることを不便に感じた彼は、「ポケットに入るくらい小さい傘を作れないだろうか」と考え、折りたたみ傘の構造を考案。1928年3月16日に特許を取得しました(折りたたみ傘の特許を取得した3月16日は「折りたたみ傘の日」として、『一般社団法人日本記念日協会』に記念日登録されています)。
ハンス・ハウプト氏が考案した折りたたみ傘は「Knirps」と名付けられ、1928年に『ブレンシェフ社』が商標を登録。同年に世界初の折りたたみ傘の生産がスタートしました。
革新的だった「Knirps」は大きな注目を集め、人々に愛されるブランドへと一気に成長します。1950年代に入ると、ドイツの天気予報では雨が降る日を「Knirps Weather(クニルプスウェザー)」と呼ぶほど。現在ではドイツ語の辞書に「Knirps= 折りたたみ傘」と表記されるなど、「Knirps」は折りたたみ傘の代名詞になっています。
ちなみに、折りたたみ傘の構造のヒントになったのは「望遠鏡の伸縮」だといわれています。現在も、ほとんどのマニュアル(手動)の折りたたみ傘に彼の発明に属する技術的な細部が残っています(その他、一般的な傘に用いられている技術もあります)。また、折りたたみ傘の構造を考えるより、それを作ることができる工場を見つけることの方が困難だったというエピソードも残っています。
◇けつろん!
折りたたみ傘を発明したのはドイツ人のハンス・ハウプト氏でした。ハウプト氏が考案した折りたたみ傘「Knirps」は、改良を重ねながら現在も世界中で利用されています。
◇答えてくれた先生
・株式会社イマオコーポレーション
https://www.imao.co.jp/
岐阜県関市に本拠を置く機械周辺機器の製造メーカーです。
機械要素部品の分野では国内シェアトップクラスで、「ハンドルのイマオ、クランプのイマオ」として業界では高い知名度を誇っています。
同社がライフスタイル商品の輸入販売ビジネスで取り扱う世界的に有名なドイツの折りたたみ傘のブランド「Knirps(クニルプス)」は、世界ではじめて折りたたみ傘の生産を開始した傘専門のトップメーカーです。
▼詳細はこちら
https://www.knirps.jp/about.html
▼「折りたたみ傘の日」について
https://imao.meclib.jp/lefkn0316/book/index.html#target/page_no=1
文:大西トタン@dcp
編集:学生の窓口編集部