「ウケる」を書き言葉でも通用する言葉に改めるとどうなる?社会人として身につけたい、知性を感じさせる語彙力
社会人になるとメールやチャットツールなど文字でのやり取りが増え、これまでの語彙力だけではちょっと不安な場面がでてくるかもしれません。そこで、語彙力を高めたい方におすすめの書籍『大人の言葉えらびが使える順でかんたんに身につく本』から、若者言葉や流行り言葉の言い換え方をご紹介します。
※本記事では吉田裕子著『大人の言葉えらびが使える順でかんたんに身につく本』(かんき出版)より一部抜粋し、再編集したものです。
「ウケる」は「興味深い」「笑いを誘う」「反響がある」に言い換えられる
「ウケる」とは、拍手・喝采を受けることからできたと考えられます。「評判だ」「評価されている」という意味ですが、単に「おもしろい」「笑える」くらいで使っている例も多いようです。手を叩いて笑うかのような、品のない印象があるので、言いかえてみましょう。
「興味深い」
「ウケる」は英語でいうとfunny ですが、「興味深い」はinteresting。知的好奇心を引き出されるような感じがあり、少し高尚な印象になります。近い言葉に「興味をそそられる(かきたてられる)」「刺激的だ」。
「笑いを誘う」
この「誘う」は、人の気持ちを惹きつけ、ある一定の感情になびくようにする様子を言います。笑いでも何でも、「〜を誘う」という言い方をするとオシャレです。
「反響がある」
反響とは、山びこやこだまのように、山や壁などで音が反射され、再び聞こえる現象のことです。そこから転じ、発表した作品や商品に対し、世間から反応が返ってくることを言います。
人の言動に知的なおもしろさがある場合、「ウィットに富んだ」「エスプリの効いた」と表現することもあります。
■著者より、おわりに
国語を学ぶことで感受性と対話力を磨いたら、人生はもっと楽しいと思う──。私が、ウェブサイトなどに掲げているモットーです。ぜひ豊かな語彙を道具や武器にして、より生き生きと毎日を楽しんでいただけたらと思います。
定価:1,540円(税込)
頁数:224頁
ISBN: 978-4-7612-7316-3
発行日:2018年1月22日
■著者情報
吉田裕子
国語講師。三重県出身。公立高校から、塾や予備校を利用せずに東京大学文科三類に現役合格。教養学部超域文化科学科を首席で卒業後、学習塾や私立高校などで講師の経験を積み、現在は大学受験塾の教壇に立つ。また、カルチャースクールや公民館で古典入門、文章の書き方講座などを担当し、6歳から90歳まで幅広い世代から支持される。たとえ話や笑いを交えた、わかりやすく納得できる教え方が好評で、栄光ゼミナールの授業コンテストで全国優勝した経験を持つ。