手を伸ばす"怖さ"と"楽しさ"はセット 『ジョゼと虎と魚たち』主人公役・中川大志さんに聞く、冒険(たび)への踏み出し方

編集部:ろみ

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ほんの少しの勇気を出して、「はじめてのこと」や「ワクワクすること」に一歩踏み出すーー。今回、そんな大学生の「人生の冒険(たび)」を後押ししてくれるのは、12月25日(金)公開の映画『ジョゼと虎と魚たち』で、大学で海洋生物学を専攻し、卒業後は留学をめざしている主人公・鈴川恒夫役の声を務める俳優の中川大志さん。

ガクマド世代と同世代の22歳という若さながら、人生の半分を俳優として過ごしてきた、社会人としては先輩でもある中川さん。これまでにも、映画やドラマ、舞台などで俳優として活躍するだけでなく、コントや声優など、幅広いチャレンジをしてきた中川さんにとっての「人生の冒険(たび)」とはいったいどんなものなのでしょうか。


教えてくれるのはこの人!

中川大志さん(俳優・タレント)

1998年6月14日生まれ。東京都出身。'09年、俳優デビュー。翌年、『半次郎』で映画初出演を果たす。テレビドラマ「家政婦のミタ」(11/NTV)で注目を集め、以後、NHK大河ドラマ「真田丸」(16)をはじめ数々の映画・ドラマに出演。2020年12月25日公開『ジョゼと虎と魚たち』で大阪の大学に通う4年生“鈴川恒夫”役の声優を務める。2021年、映画『砕け散るところを見せてあげる』、『犬部!』の公開が控える。
中川大志公式ブログ
中川大志公式Instagram
2020年12月25日公開『ジョゼと虎と魚たち』公式サイト

壁にぶち当たったとき、そこから再び立ち上がる恒夫の強さやエネルギーを感じてほしい

——恒夫には、大学卒業後メキシコに留学するという夢がありますが、中川さんご自身はこれまでどんな夢を持っていましたか?

役者という仕事に出会ったのが早く、ずっと自分のほとんどを占めているのがこのお仕事なので、役者として大成したいという夢が大きいかもしれないですね。

——中川さんは恒夫と同い年ですが、恒夫に共感できる部分はありますか?

恒夫は意志が強いというか、自分が決めたことに突き進むタイプだと思うんですけど、僕もけっこう負けず嫌いで、一回スイッチが入っちゃうとやらないと気が済まないタイプなので、そこは共感できました。

——恒夫は夢に向かってすごくポジティブに動いていましたが、演じてみて、そんな恒夫から学んだことはありますか?

途中、恒夫が壁にぶつかる場面があるんですけど、そこから再び立ち上がる恒夫の強さやエネルギーははかりしれないなと思いました。もちろん、僕もこれまで壁にぶつかったり落ち込んだりすることはたくさんありましたけど、本当の意味で道が閉ざされてしまうような、そこまでの経験はないので、その強さはすごいな、って。

——中川さんが壁にぶつかったり落ち込んだりしたときは、どんなふうに乗り越えたんですか?

壁にぶつかっても落ち込んでも、道があったからがんばれたんだと思います。がんばろうっていう気持ちだけじゃどうにもならないことってあるじゃないですか。でも、まだすすめる道があったから、いくらでも「やるしかない」って思えたし、やっぱり好きだったんで。この仕事が好きだっていう気持ちが根底にずっとあったので、やめたいと思ったこともないですし、逆に悔しかったからこそその気持ちをバネにがんばれたんじゃないかと思います。

——俳優というお仕事をずっとしていて、自分の道を極めたり、夢を実現させるために、普段から意識していることはありますか?

自分が限界だなって思うときってあるじゃないですか。そこからだと思っています。そこまでたどり着いたところからがスタートだな、って。それは、高校の時の先生が卒業式のときにおっしゃっていたんですよね、「そこからが本当の勝負なんだよ」って。

そう考えるようにすると、自分はここまでだって思っているけど、実は自分の知らない力がまだまだあったり、「どこからこんな力が……!」みたいなことが起きる可能性を自分でも信じていることになるじゃないですか。だからとりあえず、そこからさらにがんばるというか……。自分の限界とか、自分の思う100%っていうのはたかが知れてるって思えたら、より自分に期待できるなと思って、そこは意識していますね。

——恒夫がジョゼを見ていて、「オレなんにもわかってなかった。ほしいものに手を伸ばすことがどれだけ怖いことか……」と気づく場面がありますが、中川さんは「ほしいものに手を伸ばす」ことを怖いと思ったことはありますか?

ありますよ。やっぱり何にチャレンジするにしても、そこに飛び込むことに対して“怖さ”というのは常にあると思ってるんです。でも、怖いからこそ楽しいし、ワクワクするんですよね。

新しいことにチャレンジするというのは常にそういうことだと思うんです。新しいものに手を伸ばすのは怖くて当然だと思う。経験がないからどうなるかわかんないし、不安だし怖いし。でも、怖いからこそ手を伸ばしたいというか、だからこそ楽しみというか。だから、僕の中では“怖さ”と“楽しさ”はセットになっているような気がします。

常に新しいことにチャレンジし、新たな一面に自分でも驚きたい

——では、中川さんが今後してみたいと思っている「新しい世界への冒険(たび)」はありますか?

新しいことしかやりたくないので、常にありますね。お仕事でも、今までやったことのない役だったり。とにかく新しいことにどんどんチャレンジしていきたいっていう気持ちはいつもベースにあります。

僕らは見てもらって完成する仕事なので、やっぱり常に驚かせ続けたいし、自分でも驚きたいんですよ。「あ、自分ってこんな一面があるんだ」とか、「こんな顔するんだ」とか。新しいことにチャレンジすると、自分のことも知ることができると思うんです。じゃないと飽きちゃうから、常にいろんな新しいことをやり続けたいです。

——具体的に、今やりたいと思っていることは?

体を動かすのが好きなので、殺陣をやりたいですね。これまでにもやったことはあるんですけど、もっとしっかり習いたいです。今までは、「静」と「動」があるとしたら、「動」を習うことが多かったので、今度は「静」の部分を鍛えたいです。体幹とか、美しい動き方とか、キレイな立ち方とか。あとは、日本舞踊にもちょっと興味があるので、やってみたいです。

——どちらもお仕事に活かせそうですね。ところで今回、国内長編アニメーションの主演声優を務めるのも初めてだったそうですが、なにか発見はありましたか?

今まで役者をやっていて、あまり自分の声だけにフォーカスして考えたことがなかったんです。自分の声もあまり好きではなかったですし。でも、声優の仕事をいただいて、チャレンジできることが嬉しかったですし、声優をやらせてもらうようになってから、自分の声に対しても自信がつきました。

——恒夫と同じく、これから外の世界へ飛び出そうという大学生たちに、今作をどんなふうに観てもらいたいですか?

「とにかく気楽に観てください」って感じですね(とニッコリ)。ジョゼと恒夫が出会って、成長していく姿が本当に優しくてあったかくて、フワっとした気持ちになれる映画なので、そんな時間を友達や恋人や家族と一緒に映画館で過ごしてほしいです。


『ジョゼと虎と魚たち』
2020年12月25日(金)全国ロードショー

中川大志/ 清原果耶
宮本侑芽/ 興津和幸/ Lynn/ 松寺千恵美/ 盛山晋太郎/ リリー(見取り図)

原作:田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊) 
監督:タムラコータロー

©2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

取材・文/落合由希
撮影/島田香
編集/学生の窓口編集部(ろみ)

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編集部:ろみ

編集部:ろみ

学生時代はスペイン語専攻。南米アルゼンチンに留学していたラテン系関西人。好きなものは海外の音楽・映像鑑賞とお酒です。昨年ママになり、最近はもっぱら子供が寝た後に海外ドラマや韓流ドラマを見るのが息抜きです。

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