劇場公開されなかった傑作映画5選

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洋画の中には、面白いのに日本では劇場公開されないという作品があります。俗に「ビデオスルー」「DVDスルー」なんていわれますが、そのような作品の中にも傑作があるものです。
権利が高額、日本人にはウケないのでは? と判断された、など日本未公開の理由はさまざま。今回はそんな「日本では劇場未公開だったけど傑作映画」をご紹介します。

『Love,サイモン 17歳の告白』(2018年)

●爽やかな青春映画

ベッキー・アルバータリの小説『サイモンvs人類平等化計画』(原題『Simon vs. the Homo Sapiens Agenda』)を原作とする映画です。

サイモン・スピアーは同性愛者でしたが、それを周囲に隠して高校生活を送っていました。サイモンは同じ高校に自分と同じ同性愛者がいて、ネット上で「ブルー」と名乗っていることを知ります。サイモンは「ジャック」と名乗り、ブルーに接触。二人は仲良くなるのですが、ネット上のやりとりが流出する事件が起こります。同級生のマーティンは、サイモンが同性愛者だと知り、秘密をバラされたくなかったら自分とアビーとの仲を取り持つようにと脅迫。そこからサイモンを取り巻く人間関係が急展開し……というストーリーです。

シリアスな設定ではありますが、本作はあくまでも学園青春ドラマ。後味も爽やかな作品です。サイモンの悩みは特別なものではありません。ゲイであろうがなかろうが人を恋する気持ちに変わりはありません。

登場人物はみんな同じように恋をし、悩みます。本作を見る全員が、きっとその姿に共感することでしょう。
⇒『Amazon Prime』では本作をレンタル視聴できます。

『ウォー・ドッグス』(2016年)

●二人のバカが米国防総省と取り引きして大もうけをたくらんだ話

実際に起こった詐欺事件をテーマにした映画で、一応『ローリング・ストーン』誌に掲載された記事を原作としています。

マッサージ師の資格を取って細々と暮らしていたデビッドは、彼女が妊娠したので大金が入り用になります。どうしようかと困っていたとき、幼なじみのエフレムと再会。エフレムはガンマニアで、武器を取り引きする会社を立ち上げ、自社をペンタゴン(米国防総省)に売り込もうとしていました。

エフレムの相棒となったデビッドは、クリーニング店チェーンの経営者からお金を出させ、武器を購入する資金を得ます。小口契約で稼ぎを積み重ねていた二人ですが、時はまさにイラク戦争の真っ最中。バクダッドにいる大尉から300万ドルの大口契約が持ち掛けられます。ところが……というお話。

お金のためなら! と頑張る二人は、米軍も警戒する「死の三角地帯」を通って武器を運ぶなどロクな目に遭いませんが、このドタバタが爆笑ポイント。事実だという内容にあぜんとしながらも大笑いできる傑作コメディーです。

『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のトッド・フィリップス監督なので面白くないわけないのですが、なぜか日本未公開。DVDスルーとなりました。
⇒『dTV』では本作をレンタル視聴できます。

『モール・コップ』(2009年)/『モール・コップ ラスベガスも俺が守る!』(2015年)

●セグウェイを乗り回すぽっちゃり警備員が大活躍!

警察官に憧れながらショッピング・モールの警備員を務めているぽっちゃりおじさんポール・ブラート。ポールの周りに巻き起こるハチャメチャな事件を描いた傑作コメディー。やや自信過剰なポール(ケビン・ジェームズ)がチャーミングで憎めないキャラです。

非常に面白い作品なのでアメリカでは大ヒットしましたが、日本では未公開のビデオスルー。2015年の『モール・コップ ラスベガスも俺が守る!』も面白いのに同じくビデオスルー。アメリカでは高評価の人も多い作品なのですが……。

⇒『dTV』では『モール・コップ ラスベガスも俺が守る!』をレンタル視聴できます。

『闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ』(2012年)

●負け犬の挑戦を描いたコメディー映画

高校で生物を教えるスコットは、かつては優秀な教師だったのですが現在はすっかりやる気をなくしています。ある日、校長が「経営難のため、音楽や絵画など芸術系の課外活動は全て廃止」と教師たちに告げます。そもそも校長が嫌いだったスコットは、音楽教師マーティをリストラさせないぞと、お金は自分がなんとかすると言ってしまうのです。
言ったものの何の当てもないスコットでしたが、総合格闘技「UFC」の賞金が高額なことを知り、レスリングの経験があるため、試合に出場しようとする……というお話。

負け犬が一念発起して戦うという映画はたくさんありますが、本作もその種の1本。コメディー映画ですが思わず感動してしまうシーンがあり、笑って泣けるお得な佳作です。
日本ではコメディー映画がビデオスルーになることが多いですが、本作もその憂き目に遭いました。

⇒『Amazon Prime』では本作をレンタル視聴できます。原題を片仮名表記した『ヒアー・カム・ザ・ブーム (字幕版)』で検索してみてください。

『バック・イン・タイム』(2015年)

●名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を30年後に語った!

今も多くの人に愛されている映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ですが、2015年に映画公開30周年を記念して作られたファン必見の作品です。主人公マーティを演じたマイケル・J・フォックス、監督を務めたロバート・ゼメキス、プロデューサーだったスティーブン・スピルバーグなど本作に関わった制作サイドの人、加えてファンたちが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を振り返り、その影響を語り下ろしました。

ファンが多い日本ですから劇場公開されてもよかったのですが、残念ながら未公開でビデオスルーとなりました(ただし『未体験ゾーンの映画たち2017』という特集企画での劇場公開はあり)。
⇒『Amazon Prime』では本作をレンタル視聴できます。


日本での劇場公開の予定がなかった映画が、ネットでの署名運動の結果、劇場公開されたという例もあります。2006年に日本公開にこぎ着けた『ホテル・ルワンダ』(2004年制作・同年アメリカ公開)は、その先駆となった映画ですが、2008年には、今では日本でもファンの多い『ホット・ファズ』(2007年制作・同年イギリス公開)同じく『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年制作・同年イギリス公開)が日本公開を成し遂げました。

『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』(2007年)

●スーパーコップが大活躍する傑作コメディー!

あまりに優秀で周りが迷惑、と判断されたスーパー警官、ニコラス・エンジェルはど田舎サンドフォードに飛ばされてしまいます。銃撃戦に憧れているのんきなデブ警官ダニーに懐かれたニコラスは、のんびりした村で自分の能力を持て余すのでした。
ところが、急に殺人事件が起こり、やがてニコラスはこの牧歌的な村には何か秘密があると気付き……というストーリー。

エドガー・ライト監督がサイモン・ペグ、ニック・フロストと組んだ傑作コメディー映画ですが、日本では危うく劇場未公開になるところでした。
しかし、映画評論家の町山智浩先生が本作の面白さを自身のブログやラジオなどで熱心に伝え、ネットで署名運動が行われた結果、映画館での公開が決まったのです。


ウケないと思われているためか、過去のコメディー映画の観客動員数がいまいちだったためか、日本ではコメディー映画がDVDスルーになることが多いそうです。

ただ、最近ではネット上の動画配信サービスでこのようなDVDスルー作品を視聴できることが多くなっています。
日本で公開されなかったとしても、視聴を諦めないで済むのは助かりますよね。動画配信サービスで日本未公開映画ばかり探してみるというのも面白いかもしれませんよ。

(高橋モータース@dcp)

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