瀬戸康史の20代の後悔。孤独だったからわかったこと。
『翔んで埼玉』『テルマエ・ロマエ』を手がけた武内英樹監督が演出を務める、現在放送中のドラマ『ルパンの娘』。代々泥棒一家の娘・三雲華と代々警察一家の息子・桜庭和馬の禁断の恋と、2人を取り巻く個性豊かなキャラクターが話題のコメディラブストーリーです。 大切な人のために奮闘する桜庭和馬を演じるのは、人気俳優・瀬戸康史さん。 今回は、ドラマの撮影秘話に加えて、20代の後悔を通して、瀬戸さんがいま大切にしていることについてインタビューしました。
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20代までは人と関わるのがいやだった
――瀬戸さんが大学生と同じくらいの年齢のとき、どんな風に過ごしていましたか?
福岡から1人で上京した17歳のときは、孤独でした。
事務所の寮に入ったんですけど、東京に友達もいないし、作ろうともしなかったんですよね。当時は「マンガが友達」な状況で、『ワンピース』が心の支えでした。そんななか、インタビューでは「1人で生きていけます」とか「一匹狼です」みたいなことを強がって言っていましたね(笑)。
でも、今振り返ると、なんだかんだ家族や地元の友達の支えがあったからこそここまで来れたので、「人は1人では生きていけない」と思ってます。
――瀬戸さんにも孤独な時期があったんですね。そんな今までを振り返って、「あのときこうしておけばもっと心から楽しめたな」と思うことはありますか?
強がったり避けたりせずに、もうちょっと人と接することに積極的になるべきだったと思います。
20代は「人と話すのがめんどくさい」って思ってたんですよ。本当に、人と関わることを避けてました。
でも、ある作品をきっかけに、改めて「人と話してみようかな」って思い立って、話してみたら意外と楽しくて。 「あ、そういえば昔はこんな感覚で話せてた」って思い出したんです。もともと、福岡にいたときは人と話すのが苦じゃなかったし、どちらかというと社交的な人間だったなぁと。
東京に来て、心を閉ざしたというか、ちょっと変わっちゃってたんですよね。だから、今はやっと元の自分を取り戻したという感じです(笑)。
――これまでに演じられた役を見ていると社交的なイメージが強かったので驚きました! いろんな人と接するようになった30代では、なにか新しく気づいたことはありましたか?
僕、今まで「自分はイジるタイプだ」と思ってたんです。でも、「実はけっこうイジられタイプなんだな」ってことに最近気づきました(笑)。
キスシーンで爆笑が起きる、武内監督の現場
――今回、武内監督とお仕事がしたかったそうですが、それはなぜですか?
人を泣かせるのはわりと簡単だけど、笑わせるのは難しいっていうことを役者を始めたばかりの頃に聞いたことがあって。今、役者を14年ぐらいやってるんですけど、本当にそう思うんです。だから今回、本格的なコメディに挑戦するのがほとんどはじめてで、不安と期待が入り混じったような感覚なんです。
武内監督は今ノリに乗ってる方ですし、どういう演出をされるのか、コメディというものをどう作っているのかというところに興味があったんです。で、実際現場に入ってみると「笑わせよう」っていう意識は本当にいらないんだなって思いました。それだとコントに近くなっちゃうし、逆にいやらしさが出てしまって視聴者が笑ってくれなくなるんだな、って。
だから、和馬に関しては、ちょっと照れくさいシーンも結構あるんですけど、本当にまっすぐに、真剣に演じていれば笑えるというか、それが面白いというのを信じて演じています。
――今回の撮影で印象に残っているシーンはありますか?
深田さんが演じている華と僕演じる和馬の出会いのキスシーン、すごく綺麗なシーンなんです。こっちはすごく真面目にやってるんですよ、でも、現場はまさかの大爆笑でした(笑)。「これが武内マジックか」と思いましたね。
あとは、やっぱり加藤諒くんとのシーンはすごかったです。
彼は、僕の上司の警察役なんですけど、警察用語が難しすぎてすっごい噛むんです。長いセリフのときなんか早々に噛んだのに、あたかも「噛んでません」みたいな顔をして続けるんですよ。こっちは我慢して芝居を続けなきゃいけないから、それがすごいしんどくて。もう彼とのシーンは大変ですね(笑)。
渡部(篤郎)さんもズルいんですよね。普段はちょっと怖めの顔をされてるじゃないですか。そこから急にニコッと笑顔になったり、芝居で突然ふざけたり……あのギャップが本当にズルい。ああいうギャップ、自分にも欲しいなって思います。
――すごく素敵な現場ですね。桜庭和馬は「どこまでも振り回されるピュアな刑事」だと思うのですが、演じられた感想はいかがですか?
大変だけど毎回楽しいです!相手役がみんな個性的ななか、和馬だけが真面目でまっすぐな役なので、周りに引きずられないように頑張ってます。簡単に言うと、「台本通りにやる」ってことを大切にしてます。でも、人って欲張りで、まわりがふざけてるとふざけたくなっちゃうんですよね。だから、そこはもう抑えて抑えて……。
あとは、「受け」のキャラという意味でも楽しいですね! 和馬は周りに振り回される役柄なので、相手の役者さんがそのときごとにどんな風に攻めてくるかわからないなか、それに対して臨機応変なリアクションをすることが、役者としてはすごく楽しいんですよね。もともと「受け」の芝居はけっこう好きなんですけど、今回も楽しんでやらせていただいています。
大切な人との出会いは「自分で引き寄せるもの」
――撮影中、まわりの人と接するうえで意識していることはありますか?
キャストさんやスタッフさんとの出会いや、そのときの経験を1つ1つ大切にしています。
和馬と華みたいな大切な人との出会いって、運命というより「自分で引き寄せるものなんじゃないかな」って思うんですよね。“悪い人には悪い人しか寄ってこない”みたいな感覚です。
だから、今一緒に仕事している方たちとはなにかそういう絆みたいなものがあるんだろうな、と思ってご一緒させていただいてます。
――役作りで10kg増量したとお聞きしました! それも作品への想いからだったんですか?
そうですね、刑事役としての説得力も欲しかったですし、アクションもかなりあると聞いていたので……あとは、単純に筋トレにハマったのも理由です。
今まで僕、自分のことを筋肉がつかない体質だと思ってたんですけど、人は変われるんだっていうことがわかりました(笑)。
今回、筋肉がつくと元気になってメンタルが上がるってことも初めて感じたんですよ! 筋肉芸人の方たちってすごい元気じゃないですか。あれは本当に元気なんだなって気づきもありました(笑)。
――いろんなことに挑戦されているんですね。では、そんな今の瀬戸さんが、もし和馬と華のように大切な人を見つけて「身分違いの恋」をしたとしたら、周りの忠告を聞いて引き下がりますか? それとも突っ走りますか?
突っ走るんじゃないかと思います。
「運命の出会い」って今までしたことがないんで、正直わからないですけど……。
僕はどちらかというと臆病なタイプだけど、やっぱり人生1度きりですし。
歳をとるにつれて、まわりに流されるんじゃなく自分の思いで行動したり、いろんなことを決めたりすることって大事だなって思うようになってきたんですよね。そんな生き方ができたらかっこいいなって思います!
俳優の仕事を続けてきて、少しは自信を持てたからこう思えるのかもしれないです。
頻繁には会わない、兄貴のような高橋一生さん
――大切な人といえば、高橋一生さんととても仲がよいとお聞きしました。一生さんとはどうしてそこまで仲良くなられたのでしょうか?
一生さんとは、2015年の舞台(『マーキュリー・ファー』)で共演したのがきっかけでした。ストーリーが複雑な設定だったのもあって、稽古中どう表現していいのかもわからなくてめっちゃ悩んでたんです。そしたら一生さんが、なにをいうわけでもなく背中をさすって「大丈夫、大丈夫」ってずっと言ってくれたんですよね。
本当に心に寄り添ってくれているように感じて……そこから絆が生まれて、今も仲良くさせてもらってます。
――さりげなくフォローしてくださる方なんですね。今もプライベートで会うことは多いんですか?
一生さんとは頻繁に連絡を取り合ったり、会ったりするわけではないんですよ。
思い出したころに、「肉を切るための専用の包丁を買ったからちょっとウチに来て」みたいに家に呼ばれたりして会ってます。それで「ほら、こんなに綺麗に切れるんだよ」って肉を切って焼いてくれたり(笑)。 一生さんは料理が得意なのでよくふるまってくれて、鍋なんかもしましたね。
僕にとって兄貴みたいな存在です。
大学生のあなたへ。「グループにいないとハブられる」じゃない関係を
――最後に、大学生に一言メッセージをお願いします!
今の大学生の子たちって「このグループにいないとハブられる」とか「この飲み会に行かないと仲間に入れない」とか、まわりの目線を気にして頑張って行動しようとする意識が強いんじゃないかな、って思うんですよね。
でも、本当に気の合う人たちを大切にしていれば、おのずと、将来ずっと一緒にいる仲間みたいなものができてくると思います。頻繁に連絡を取らなきゃって焦る必要もないし、僕と一生さんの関係みたいに、会う頻度は少なくても親友や兄貴と呼べるような人がいるだけでも幸せなんじゃないですかね。
だから、まわりを気にしすぎたり、人と自分を比べないほうがいいと思います。だって、それをしても苦しいだけだから。とはいえ、僕もそうでしたけど、大人に言われても、自分で理解して動き出すのは難しいと思うんですけどね。
でも、人生は1度きり、 思いっきり楽しんでください!
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文:落合由希/写真:島田香/編集:学生の窓口編集部
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