芸能人の吹き替えが秀逸だった劇場アニメーション作品
長編アニメが劇場公開される際、有名芸能人が吹き替えを担当することがありますね。また、海外のアニメ作品が公開される際にもこのパターンが多く見られます。吹き替えを担当する芸能人の方の中には本職の声優顔負けの吹き替えを披露する方も。そこで今回は「芸能人の吹き替えが見事だった劇場アニメーション作品」を紹介します。
海外アニメ編
『アナと雪の女王』
『アナと雪の女王』の日本公開版ではアナの声を神田沙也加さん、エルサの声を松たか子さんが担当しました。神田さんは声優としても活動しているだけあって上手でしたが、松さんも違和感がないと話題になりました。松さんは以前にも『ブレイブ・ストーリー』の主人公・ワタル役で声優として素晴らしい演技を見せていましたから、ハマって当然でしょう。
他にもオラフ役のピエール瀧さんも上手でしたよね。
『ズートピア』
2016年に公開された『ズートピア』の主人公ジュディの声は上戸彩さんが演じました。『マレフィセント』のオーロラ姫も上手でしたが、本作ではさらに違和感のない声の演技を披露。上戸さんが演じているとは知らず、エンディングのクレジットで名前を見て驚いたという人もいたほどです。
他にも上戸さんは『鉄腕アトム』が原作の海外アニメ『ATOM』でも吹き替えを見事にこなしています。
『SING/シング』
2017年公開の『SING/シング』には、内村光良さんや長澤まさみさんのほか、スキマスイッチの大橋卓弥さんやMISIAさんといったアーティストが吹き替えに起用されました
。その中で特に上手だったのが、主人公のバスター・ムーンを演じた内村さん。違和感はなく、優しい声もキャラクターと見事にマッチしていました。また、大橋さんとMISIAさんは吹き替えは歌のパートで素晴らしい声を披露しています。
『カーズ』
2006年に公開されてヒットした『カーズ』では、主人公ライトニング・マックィーンの相棒メーター役に芸人の山口智充さんが起用されました。以前にも『ジョニー・イングリッシュ』など海外映画の吹き替えを行っていたこともあり、まるで本職のような見事な演技でした。実際にキャストを見るまで声優が演じているのだと思っている人が多かったですね。
その後もメーターのスピンオフムービーでは山口さんが吹き替えを担当しています。
邦画編
『君の名は。』
2016年に公開され社会現象まで巻き起こした作品。神木隆之介さん、上白石萌音さん、成田凌さん、長澤まさみさんなどが起用され、いずれも素晴らしい演技を見せています。
特に主人公の立花瀧を演じた神木隆之介さんの演技が見事でした。神木さんは『サマーウォーズ 』や『借りぐらしのアリエッティ』などでも非常に高い演技力を発揮していますから、未見の人は要チェックです。
『マジック・ツリーハウス』
アメリカの児童文学を原作とする2012年の作品。本の世界を冒険する主人公の兄妹のうち、兄ジャックを北川景子さん、妹のアニーを芦田愛菜さんが演じました。女優が男の子の演技をすることは多いのですが、北川さんは特にうまいと話題になりました。
この作品以降は吹き替えの仕事はしていないようですが、もしまた男の子の役を演じることになれば注目です。
『紅の豚』
タレントを声優として起用したジブリ作品の中でも、根強い人気を誇るのが『紅の豚』です。主人公のポルコ役に森山周一郎さん、マダム・ジーナ役に加藤登紀子さん、ピッコロのおやじ役に桂三枝(現:桂文枝)を配し、いずれも本職の声優でも難しいような魅力的な演技を披露。
特に森山さんの渋い声はダンディーでハードボイルドな豚のポルコにぴったりでした。
『茄子 アンダルシアの夏』
黒田硫黄の漫画『茄子』を原作とする2003年の作品。本作で自転車レーサーの主人公ペペ・ベネンヘリを演じたのが大泉洋さんです。それまでにもジブリ作品などで脇役の声を担当したことはありましたが、これが初の主演。
熱い気持ちを抱きつつも、どこかひょうひょうとしているペペをナチュラルに演じ、高い評価を得ました。
芸能人の吹き替えが見事だったアニメーション作品をご紹介しました。2018年12月14日には、『怪盗グルー』シリーズなどで知られるイルミネーション・エンターテインメントの最新作『グリンチ』が公開されました。本作でグリンチの声を担当するのが大泉洋さん。
上で挙げたようにすでにさまざまなアニメ作品で好演していますから、今回も見事な演技を披露してくれることでしょう。
(中田ボンベ@dcp)