気候が穏やかになり、旅行をするのにも最高のシーズンになってきました。読者のみなさんの中にも、カップルでどこかに旅行したいと思っている人もいるでしょう。ただ、魅力的なスポットがありすぎて、どこに行けばいいのか迷ってしまう人も多いと思います。そこで今回は、カップルでの旅行の参考になるよう、旅ライターのやまざき にんふぇあさんに、カップルにおすすめの観光地とスポットを聞いてみました。

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■カップルにおすすめの旅行先その1「大分県・由布院」

●やまざきさんのおすすめスポット解説

温泉湧出量日本3位、源泉数は日本2位という日本有数の湯どころ。メインストリートの『湯の坪街道』は歓楽街っぽさがなく、おしゃれながらも落ち着いた雰囲気で、スイーツや雑貨を扱う店が並ぶ、カップルにおすすめの旅行先です。ここで食事をする場合、豊後牛オムライスを提供する『Restaurant&Bar Lalcool』が雰囲気、味共におすすめ！

湯の坪街道を抜けると、霧が立ち込める『金鱗湖』にたどり着きます。周囲には「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」や「由布院ステンドグラス美術館」など美術館もいくつか点在しており、食事や温泉だけでなく絶景や芸術品も楽しめる場所です（特に『マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館』がおすすめ。美術館下の『CAFE LA RUCHE』では湖を見ながらの食事も楽しめます）。由布院駅から湯の坪街道を抜けて金鱗湖を見学し、興味があれば美術館に足を延ばすというルートがおすすめです。他の美術館は距離があるので、レンタサイクルや人力車を使うといいかもしれません。半日あれば十分周れるので、別府観光と組み合わせるのも良いです。

■カップルにおすすめの旅行先その2「長野県・別所温泉」

●やまざきさんのおすすめスポット解説

「信州の鎌倉」「上田の奥座敷」ともいわれ、愛媛県の道後温泉などと共に日本最古の温泉地ともされています。1921年開業の大正ロマンあふれる『別所温泉駅』を出て、点在する寺社を巡るのが基本コースとなります。例えば825年に建てられた『北向観音』は日本ではあまり例のない北向きに建つ寺です。あの善光寺が未来往生を願うのに対し北向観音は現世利益を願っており、片方だけの参拝では片詣りになるとされます。また、『安楽寺』は長野県最古の禅寺であり、日本で一つしかない八角三重塔(国宝)があります。

歴史と風情のある共同浴場もあるので、そこも立ち寄りたいところ。共同浴場は、木曽義仲が妾の葵の御前と入浴したことから葵の湯とも呼ばれている『大湯』、北向観音建立に当たって訪ねてきた円仁慈覚大師が訪れた『大師湯』、池波正太郎の『真田太平記』に真田幸村の隠し湯として登場した『石湯』の3カ所です。「彼女が共同浴場が苦手」という場合は、日帰り入浴施設『あいそめの湯』もあります。北向観音前に短い通りがある以外は静かなので、のんびりとするには最適。大河ドラマ『真田丸』で話題になった上田も別所線で30分ほどの距離なので、上田旅行とも組み合わせてカップルでぜひ訪れてみてもいいですね。

■カップルにおすすめの旅行先その3「広島県・尾道」

●やまざきさんのおすすめスポット解説

「猫のいる坂道だらけの港町」というネコ好きカップルにはたまらない旅行スポット。迷路のような坂の町を歩き回り、猫と出会ったり、点在する寺を参拝しつつ『千光寺』を目指すというルートがおすすめです。千光寺は806年に弘法大師によって造られ、珍しい舞台造りの本堂が有名なお寺です。本堂からは尾道の町並みと海を眺めることができます。

寺だけでなく、中で身動きが取れないほど小さなパン屋『ネコノテパン工場』や、志賀直哉の文庫を多く所有し、古い日本家屋を使っている高台の喫茶店『帆雨亭』、尾道の商店街内にある銭湯を改装したカフェ『ゆーゆー』など、尾道らしい店も魅力的です。尾道ラーメンもぜひ食べておきたいところ。ただ、坂道が多いので歩きやすい靴で行きましょう。