トラブル回避! 引っ越し&ご近所づき合いの基本マナー11か条
ニュースなどで頻繁に耳にする、近隣住民とのトラブルによる事件。できれば巻き込まれたくないものですが、ご近所さんとどのようにつき合っていけばいいのか……正解がない問題だけに、いろいろ悩む場面も多いですよね。そこで今回は、マナー講師の平松幹夫先生に、引っ越し時や普段の接し方など、ご近所づき合いに関するマナーを聞いてみました。
■挨拶は「先手必勝」が基本
「挨拶には、『お互いの存在を確認する』、『悪意がないことを示す』という2つの意味があると思います。ですから、挨拶は先手必勝。相手の存在に気がついたら、こちらから声をかけるようにしましょう。言葉を交わさなくても、会釈程度でも十分。こちらから悪意がないことを示しておけば、きっとトラブル回避にも役立つはずです」
■引っ越し挨拶は「むこう3軒両隣」
「昔から、引っ越しの挨拶は『むこう3軒両隣』と言います。最近の集合住宅(マンションやアパート)であれば、まず管理人、そして両隣、さらに自室の上と下の家にも挨拶をしておきたいですね」
■挨拶時は第一印象を大切に
「ビジネスマナーでは第一印象が大切だと言うことを学びますが、これはビジネスばかりではありません。挨拶する側が『どんな人が住んでいるのだろう』と思うのと同様に、挨拶される側も『どんな人が引っ越してくるのか?』と気になっています。
そのため、最初が肝心。身だしなみを整えて、部屋着で挨拶に行くようなことは避けましょう。身なりが乱れていると、必要以上に警戒心を抱かせてしまうこともあります」
■ちょっとした品物を添えて
「できれば、ちょっとした品を持参するのがオススメです。500円から1,000円程度の予算で、タオルや石鹸、洗剤、お菓子などを持参するのが一般的ですね。また、引っ越し前に住んでいた場所の名産品などを持参するのも、シャレていて良いと思います」
■持参する品物選びのポイントは?
「ご近所さんに配る品は500円から1,000円程度の予算で良いでしょう。ただし、大家さんや管理人さんには、その倍くらいの予算にした方が良いですね。熨斗は紅白の水引に蝶結び。表書きは『ご挨拶』とします。隣近所に持参する品なら『粗品』でもOKです」
■「先方にご迷惑」という考え方もあるが……
「何かと個人情報を出したがらない人も増えていますが、これから近所づき合いをはじめる家には、ある程度こちらから打ち解ける姿勢が必要だと思います。玄関先での簡単な挨拶ならそれほど迷惑にはならないと私は考えます」
■できれば挨拶は引っ越しの前に
「引っ越しでは物音を立ててしまったり、通路をふさいでしまったりすることもあるでしょう。そのため、できれば引っ越し前に挨拶をしておくのがベスト。これも、引っ越しで迷惑をかけてトラブルに……というケースを、回避するのに役立つでしょう」