これなら名作になる? ハリウッドで実写映画化したらうまくいきそうな漫画7選
漫画をハリウッドで実写映画化することはとても難しいようです。たとえばビッグバジェットといわれた『DRAGONBALL EVOLUTION』も評価がいまひとつだったりします。そこで今回は、ハリウッドで映画化したらうまくいくのでは? という漫画をピックアップしてみました。
●『コブラ』寺沢武一
一匹狼の宇宙海賊・コブラの活躍を描いた作品。コブラはマッチョでクールなタフガイですが、どこかおちゃめな面もあるキャラクターです。左腕にはサイコガンが仕込まれており、その強い精神エネルギーをもとにした光線を射出します。
コブラは、いかにもアメリカ人受けしそうなキャラクターです。左手にサイコガンが仕込まれていたり、宿敵クリスタル・ボーイの造形など、SF的なギミックも満載。きちんと実写映像化すれば新たな世界的スーパーヒーローとなりそうですが……。
●『ブラック・ジャック』手塚治虫
医師免許も博士号も持たない天才医師ブラック・ジャックの活躍を描いた手塚先生の代表作。患者からは多額の治療費をふんだくりますが、他の医者がさじを投げた病気でも治してしまうという奇跡の腕の持ち主です。
いかにも漫画チックな外見のブラック・ジャックを、黒いコート・顔の縫合跡・白髪が目立つ髪ぐらいを残して、現実にいてもおかしくない姿に修正。「モグリだが天才医師」のドラマチックさにスポットを当てて、医療シーンをできるだけリアルに描けば……。正体不明の難病を次々解明する天才診断医師の物語『Dr.HOUSE』を大ヒットさせたアメリカならできるのでは!?
●『プラネテス』幸村誠
木星往還用の有人宇宙船が建造されるような宇宙開拓時代。主人公・ハチマキはスペースデブリ(宇宙空間にあるゴミ)を拾って処分する仕事に従事しています。ハチマキ、ハチマキの勤務するデブリ回収船のスタッフなど、宇宙開拓にまつわる人々を描いています。
宇宙開拓時代という時代設定、デブリの回収作業という目新しさ、これらをリアルに実写映像化すれば「もうすぐ現実になるかもしれない未来」の物語もより身近に感じられるはず。宇宙で遭難するリアルな映画『ゼロ・グラビティ』ができたのだから『プラネテス』実写版もできるのではないでしょうか。
●『度胸星』山田芳裕
ついに人類は火星に到達します。しかし、火星へ赴いたクルーが突然音信不通に。クルーを助けるため、全世界で火星ミッションクルーの公募が行われます。主人公・三河度胸は長距離トラックの運転手ですが、死んだ父親の「火星に行きたい」という遺志を叶えるため宇宙飛行士選抜試験に応募します。難関テストを次々クリアするのですが……。
主人公が寡黙だが有言実行のタフガイ、しかもトラッカーという時点でアメリカ人に受けそうです。また、試練を乗り越え、仲間との絆をつくりながらミッションに挑むというストーリーもまさに王道展開。火星で独りぼっちになる『オデッセイ』が実写映画化できたのであれば、『度胸星』だってできるはずです。
●『21エモン』藤子・F・不二雄
トウキョウシティーにあるホテル「つづれ屋」は徳川幕府の開府とともにできた由緒ある宿。現在は20エモンが当主です。宇宙人の客も地球観光にやって来る時代ですが、息子21エモンはホテルの仕事を継ぐのが嫌で、夢は宇宙パイロットになること。21エモンの周辺に起こる騒動を描いたギャグ漫画です。
場所をアメリカに置き換えて、主人公の21エモンを「うちは代々ルイジアナでホテルをやっててオレで21代目。もうオレは実家を継ぎたくない」としても原作漫画のエッセンスはほとんど変わらないのでは!? また、さまざまな宇宙人が宿泊に来ていろんな注文を付ける、宇宙に旅行に行くなど、実写での見せ場もたくさんできそうです。SFコメディーの良作になるのではないでしょうか。