かわい……くない?! イメージが180度変わる意外な動物雑学5つ「野生のパンダ→雑食で子羊やウサギを食べる」
「ゾウは仲間が死ぬと弔う」「イルカはお互いを名前で呼び合う」など聞いてほっこりする動物雑学もありますが、一方で、「聞かなきゃよかった……。」と思ってしまう豆知識も。そこで今回は、聞くとちょっとがっかりしてしまうかもしれない意外な動物雑学を紹介します。
■かわいいジャイアントパンダ。実は肉をもりもり食べる
動物園で見るジャイアントパンダはせいぜい笹や果物を食べる程度。しかしそもそもクマの仲間で雑食性。野生のパンダがウサギや子羊、牛を食べる姿が目撃されており、骨までしゃぶっていたという報告もあります。ちなみにジャイアントパンダの和名は「シロクログマ」…、そのまんまです。
■食べ物を水で洗うしぐさが人気のアライグマ、実は洗わない
食べ物を洗うところからその名が付いたアライグマ。しかし野生のアライグマは洗いません。一説には洗っている所を敵に襲われたり、餌を奪われたりするため、そんなゆとりはないといいます。洗うのは動物園などで飼育されているアライグマ。飼育下では襲われることもなく余裕があるので、手遊びではないかと言われています。
■子煩悩なマントヒヒ。一方、浮気したメスには血の制裁
子供を愛することで有名なマントヒヒのオス。母親から離れた子供を自分のふさふさした毛に抱え守ります。この守る本能が強すぎるが故、母親が帰ってきても子供を渡さず、時には子供が乳を飲めず餓死してしまうケースも。そんなオスは一夫多妻の集団を形成しますが、ひとたびメスが他の群れで浮気をしようものなら、かみつきDV。命を落とすこともあるそうです。
■働きアリの中の働かないアリは必要な存在だった
これまでの研究で1つのコロニーの働きアリの2~3割が働かないというデータが発表されており、これを知る人は、「アリの世界だってそうなんだから、人間界だってデキる人がいれば、落ちこぼれがいてもいいんだな」と自身の境遇を投影して考えていた人も少なからずいたのではないでしょうか。ところが、最近の研究によると、働きアリが疲れて動かなくなると、それまで働かなかったアリが働きだすようになるんだとか。つまりアリの世界もシフト制だった!? アリも人間も怠けていては生きていけないということです。
■軍用犬は聞いたことがあるけどスパイ猫もいた
アメリカのCIAが1960年代、1000万ドルを投じ真剣に取り組んでいたアコースティック・キティー計画。猫に小型マイク、尻尾にアンテナを埋め込み、さらに猫特有のネズミを追いかけてしまうなどの注意散漫を防ぐため、空腹を感じなくする手術を実施。そして最初の任務は公園のベンチに座る2人の会話を盗聴してくるというもの。ついに初仕事、と猫を放った瞬間、通りかかったタクシーに轢かれ死んでしまいました。結局、実用性に欠けるとし計画は失敗に終わりました。
いかがでしたか? がっかりしましたか? 聞かなきゃよかった……と思った人もいるのではないでしょうか。でも、かわいいだけではないというのが、生き物のおもしろいところでもありますよね。
文 佐藤充