ブラックジャックだけじゃない! 漫画に登場する無茶な医者たち6選
漫画の中には医者が主人公の作品があります。人間の生・死を扱うため劇的な展開をつくりやすく、題材にしやすいのでしょう。ただし漫画に登場する医者にもいろいろいて、非常にユニークな設定のキャラクターが少なくありません。今回は、そのような設定が面白い医者をご紹介します。
●ブラック・ジャック(本名:間黒男)
⇒『ブラック・ジャック』手塚治虫
ブラック・ジャック先生の場合は、まず無免許で医療行為を行っている点がむちゃです。また外科医として奇跡の腕を持ち、どんな患者でもほぼ治してしまうスーパードクターですが法外な治療費を請求します。稼いだお金は、自然を保護するため無人島を購入するなどに使っているという意外な一面があります。
●西城カズヤ
⇒『スーパードクターK』真船一雄
天才的な頭脳と、神業ともいわれるメスさばきを見せる非常に優秀なお医者さんですが、格好がむちゃです。手術道具を収納したマントを羽織り、その下の筋肉はムキムキという肉体派。ブラック・ジャック先生のマッシブ版ともいえるドクターなのです。世界各地を放浪(?)して患者を治療します。現在『イブニング』誌上で続編の『K2』が連載中です。
●真藤隼人
⇒『医者を見たら死神と思え』原作:よこみぞ邦彦/作画:はしもとみつお/監修:近藤誠
真藤隼人先生は食道がんの手術で「神の手」を持つすご腕医師ですが、ある患者に医者は死神だと言われ、考えを変えます。同漫画の監修をされている近藤誠先生の「がんもどき説」(がんには転移するがんと転移しないがんもどきがあるとする説)に基づいたものですが、治験には異論も多くあり、この先がちょっと心配になる漫画であります。
●南方仁
⇒『JIN-仁-』村上もとか
江戸時代にタイムスリップした現代のお医者さんです。人々の苦しみを見かねて、江戸に大流行したコレラ対策に尽力し、また梅毒の治療薬として歴史上はまだ発見されてもいない抗生物質(ペニシリン)を独自に開発したりするのです。名医と賞賛されますが、そりゃそうでしょう。後出しじゃんけんみたいなものですからちょっとズルイですよね。
●神技一郎
⇒『GJ ゴッドジョブ』原作:伊月慶悟/作画:叶精作
裏社会で超有名な「神の腕」を持つといわれる天才整形外科医。依頼者を全くの別人に変えてしまうほどの技術の持ち主で、当然医療費はべらぼうに高いのです。神先生のイケメンぶりがすごく、また裏社会で名前が通っているだけあって肝が据わっています。ちなみに、絵が叶精作先生ですので登場する女性は美女ぞろい。ちょっとうらやましいですね。
●真東輝
⇒『ゴッドハンド輝』山本航暉
「ヴァルハラ」と呼ばれる安田記念病院に勤める外科医です。医師になって以来、一度も患者の死に遭ったことがない「絶対的天運」の持ち主という設定です。そもそも「ヴァルハラ」というのは北欧神話に登場する選ばれし戦士の魂が集う場所。作中ではすご腕の医師ばかりが集まるという意味で使われていますが……。
もちろん漫画ですから、むちゃな設定でないと面白くはならないのでしょう。手塚先生は「ブラック・ジャックはうそを描いている」なんて非難されたことがあるそうです。これに対して「漫画にうそがあるのも知らないのか」と応じられたそうです。漫画に登場する医者は「むちゃ」だからこそ魅力的なのです。
(高橋モータース@dcp)