留学は本当に必要? 就活に役立つ? 行ってみてわかるメリット・デメリット
海外での生活に憧れを抱いたり、世界中の人とコミュニケーションできる語学力を身につけたいと思う大学生は少なくないでしょう。そうした人たちが一度は考えるであろう「留学」。ここでは、留学のメリットとデメリットを考えてみましょう。
■メリット1 実用的な語学力が身につく
留学は、当然のごとく日本語以外の環境で生活するため語学力が身につきます。積極的に他国のクラスメイトとディスカッションを交わせば、コミュニケーション能力も培われますね。近頃、日本の大手企業が「社内公用語を英語とする」と発表して話題になるケースが増えています。就職時にはTOEICで一定以上の点数を取得していることが必要になったり、英語ができなければ出世の道が閉ざされたりと、内容はかなりハード。大学在学中に留学をして語学力を高めておけば、憧れの企業にぐっと近づくことができるかも知れません。
■メリット2 グローバルな視点が身につく
学びの場には、様々な国から学生が集まってきます。そこには大国だけでなく、ニュースで見たような紛争地域や恵まれない環境で生活してきた国の人たちもいます。目的を持って国外から学びに来た人たちのハングリー精神は、とても刺激になります。また、日本の常識とはまるで違う風習を持った人たちと知り合うことで異文化を理解したり、外から日本を考察するという経験を通じてグローバルな視点が身につきます。
■デメリット1 学費・生活費が高額!
留学したい人がまず超えなければならない壁は、費用の問題です。最近では、アメリカ、カナダなど人気の渡航先は学費が高いとフィリピンやシンガポールなどに語学留学する人も増えていますが、留学に必要なのは学費だけではありません。ビザや飛行機代など渡航費のほか、留学先での住居、食事、交通費など、生活にかかる費用も大きくなります。2007年頃にイギリスの地下鉄初乗り運賃が日本円で800円を超えていると話題になったこともあり、海外生活は思わぬ出費がかさむものです。日本で密度の濃い語学学習をする方が安上がりで効果的、ということにならないよう注意しましょう。
■デメリット2 必ずしも就職に有利にはならない
また、留学の経験が就活時に有利に働くかといえば、必ずしもそうではないことを覚えておきましょう。語学力に優れた人は魅力的ではありますが、語学はあくまでツール。それよりも、人と対話・交渉できるコミュニケーション能力や、困難な仕事に直面したときの問題解決能力があると感じられる人こそ、企業が「一緒に働きたい」と思える人物像です。留学を考えるなら、目的意識をきちんと持つこと。語学を習得するだけなら日本国内でもできてしまうのです。
このように、メリットばかりでなくデメリットもある海外留学。そこで得た経験をプラスにするには、留学で本当に学びたいことはなにか、そこで学んだものを将来どう活かしたいのかをきちんと考える必要がありそうですね。