目次
この記事で書いている3つのポイント
① 共益費とは建物の共用部分の維持、管理に必要な費用
② 契約書に記載がある場合は、必ず共益費の支払いが必要
③ 共益費と管理費は同じ意味
② 契約書に記載がある場合は、必ず共益費の支払いが必要
③ 共益費と管理費は同じ意味
共益費って何?
共益費とはアパートなどの共同住宅などにおいて、廊下の電気やエレベーターのほか、共用部分の維持・管理に必要な費用のことです。自分の部屋などは自分しか使いませんが、アパートの廊下などは入居者全員が使うことになります。
これらにかかる費用は、入居者全員で平等に負担しようということです。
これらにかかる費用は、入居者全員で平等に負担しようということです。
共益費は何に使われる? 必ず払うもの?
共益費は具体的にどんなものに使われているのか、いくつか例を挙げてみます。また、一人暮らしにあたってはできる限り費用を抑えたいものですが、共益費は必ず支払わなければならないのでしょうか?
廊下の電気代などに使われることが多い
共益費は、アパートの廊下や、エントランスなどの電気代に使われることが最も多いです。それ以外では、共用の水道料、ゴミ置き場の清掃費用やエントランスの掃除代など。ほかにも共用部分の管理には、共益費があてられるのが一般的です。それだけでなく、建物の修繕の積み立てに使われることもあります。
契約書に記載されていれば必ず支払う
部屋を借りる際の契約書に記載されていれば、必ず支払う必要があります。たとえば、家賃5万円、共益費5,000円と契約書に記載されていれば、月々5,000円の共益費を支払う必要があるでしょう。家賃5万円としか記載されていなければ、別途共益費を支払う必要はありません。
しかし、そのような場合は通常、家賃に共益費が含まれています。どちらにせよアパート・マンションなどの部屋を借りる場合は、支払う金額の内訳が違うだけで、共益費も含めて家主に支払うことになっているのが一般的です。
アパートの廊下の電気などは、気にしない人がほとんどかも知れません。しかし、電気がついているということはその分経費がかかるということです。家主は不動産の経営者なので、かかる費用を少しでも回収できるように共益費を入居者から徴収しています。
しかし、そのような場合は通常、家賃に共益費が含まれています。どちらにせよアパート・マンションなどの部屋を借りる場合は、支払う金額の内訳が違うだけで、共益費も含めて家主に支払うことになっているのが一般的です。
アパートの廊下の電気などは、気にしない人がほとんどかも知れません。しかし、電気がついているということはその分経費がかかるということです。家主は不動産の経営者なので、かかる費用を少しでも回収できるように共益費を入居者から徴収しています。
一軒家を借りるときも共益費は必要
ここまではアパートやマンションなど、共同住宅のお話でした。では一軒家を借りる際はどうでしょうか。こちらも通常、共益費はかかります。一軒家でも庭の木の手入れや、屋根に積もった雪の除雪など、共益費という言葉だとピンとこないかも知れませんが、家の維持のための「管理費」が必要になるためです。
共益費か管理費か名目はどうであれ、物件の維持管理のためにお金はかかるもの。その分の費用を家賃と共に借主に請求することになります。
共益費か管理費か名目はどうであれ、物件の維持管理のためにお金はかかるもの。その分の費用を家賃と共に借主に請求することになります。
共益費と管理費、家賃の違いは?
ここまで見てきて、「共益費」「管理費」「家賃」の違いがわからなくなってきた、という方もいるはず。これら3つの区分は、どのようになっているのでしょうか?
共益費と管理費は呼び方が違うだけ
共益費と管理費は、呼び方が違うだけで意味は同じです。どちらも建物の維持・管理費用として徴収されるものになります。
また部屋を借りるために必要な家賃ですが、更新料や敷金、礼金などは、「家賃の何か月分」と家賃をベースに計算されることがあります。その際は、たとえば「家賃55,000円」という物件よりも、「家賃50,000円、共益費5,000円」と記載されている物件の方がトータルとして支払う初期費用は少なく済みます。
例1:家賃55,000円 共益費なし → 家賃の1か月の場合の敷金=55,000円
例2:家賃50,000円、共益費5,000円 →家賃の1か月の場合の敷金=50,000円
契約によっては「更新料3万円」などと、家賃とは関係なしに金額が固定されている物件もあります。これは物件次第ということになるので、事前に確認しておきましょう。
また部屋を借りるために必要な家賃ですが、更新料や敷金、礼金などは、「家賃の何か月分」と家賃をベースに計算されることがあります。その際は、たとえば「家賃55,000円」という物件よりも、「家賃50,000円、共益費5,000円」と記載されている物件の方がトータルとして支払う初期費用は少なく済みます。
例1:家賃55,000円 共益費なし → 家賃の1か月の場合の敷金=55,000円
例2:家賃50,000円、共益費5,000円 →家賃の1か月の場合の敷金=50,000円
契約によっては「更新料3万円」などと、家賃とは関係なしに金額が固定されている物件もあります。これは物件次第ということになるので、事前に確認しておきましょう。
【保証料は共益費を含めた賃料等合計の何% 】
部屋を借りる際の初期費用のひとつに、保証会社に支払う保証料があります。この保証料の計算は先ほどの敷金の計算と違い、共益費や管理費も含めた家賃の何%という計算になります。
例:家賃50,000円、共益費5,000円の場合の保証料の計算
家賃50,000+共益費5,000円=55,000×何%(保証会社の保証料率によって変わります)
このように、少しでも初期費用を抑えたい場合は家賃だけでなく、共益費についても考慮することが大切です。
部屋を借りる際の初期費用のひとつに、保証会社に支払う保証料があります。この保証料の計算は先ほどの敷金の計算と違い、共益費や管理費も含めた家賃の何%という計算になります。
例:家賃50,000円、共益費5,000円の場合の保証料の計算
家賃50,000+共益費5,000円=55,000×何%(保証会社の保証料率によって変わります)
このように、少しでも初期費用を抑えたい場合は家賃だけでなく、共益費についても考慮することが大切です。
家賃と共益費のトータルの予算に注目
部屋を探しているときはどうしても、家賃のみに目が行きがちです。しかし共益費があれば、当たり前ですが毎月の支払いは家賃と共益費の合計金額になります。また水道代2,000円と記載されていれば、こちらも合わせて支払う必要があるでしょう。家賃だけが魅力的でも、ほかにかかる費用が多ければ意味はありません。最終的に毎月トータルでいくら支払う必要があるのかを考えて、物件を選んでみてください。
まとめ
以上、賃貸契約を結ぶ前に知っておいた方がいい共益費のお話でした。いざ一人暮らしをしてみて「想像以上に出費の負担が大きい」と後悔しないよう、家賃だけなく共益費にも注意することがポイントです。
まずは毎月支払える金額を算出し、家賃・共益費を合わせてもその範囲内に収まる部屋を探しましょう。
まずは毎月支払える金額を算出し、家賃・共益費を合わせてもその範囲内に収まる部屋を探しましょう。
監修:山本 勧(やまもと すすむ)
宅地建物取引士
兵庫県在住。不動産会社に6年勤務後、会計事務所にて5年勤務。その後、不動産とお金についての専門ライターとして独立する。不動産に関しては賃貸不動産から売買、リフォーム、土地活用関係まで幅広く取り扱っている。FP2級、簿記2級保有。