2020年12月28日 更新

食べてみたいご当地お雑煮はどれ? ご当地お雑煮ランキング!

お雑煮は、具材や汁、お餅の形や食べ方まで、地域や家庭によってさまざまで、とてもバラエティに富んでいます。そこで、日本各地のご当地お雑煮の中から、みんなが食べてみたいお雑煮を調査してみました。果たして、みんなが食べてみたいのは、どの地域のお雑煮?

「お雑煮」という言葉でイメージするのは、どんなお雑煮でしょう? 実はこれ、人によってぜんぶ違うほど、お雑煮には多くの種類が存在します。それはお雑煮がそれぞれの土地の特産物を使い、親から子、子から孫、孫からひ孫…というように、各家庭で代々受け継がれてきた人々の心に郷愁を呼ぶ「ソウルフード」だから。
もうお正月はすぐそこ。あなたの知らないお雑煮ワールドをちょっと覗いてみませんか。
粕谷浩子 料理研究家・お雑煮研究家・お雑煮マイスター

1972年生。株式会社お雑煮やさん代表取締役。お雑煮研究所所長。全国のお雑煮を食べ歩き、ご当地お雑煮の商品化やイベントを企画する日本で唯一のお雑煮マイスター。

http://www.zouni.jp/

ご当地お雑煮大調査! 食べてみたいのはどのお雑煮?

日本各地の食べてみたいご当地お雑煮を、全国の18~29歳の一人暮らしの男女387人にアンケート調査を実施しました(マイナビ学生の窓口調べ)。今回アンケートに登場したお雑煮は、オーソドックスなものから、これはもはや珍味では?! といったものまで、編集部が厳選した22種類。さて、人気NO.1のご当地お雑煮は?

みんなが食べてみたいお雑煮ベスト8

第1位 小豆雑煮(鳥取県) 28%
第2位 関東雑煮(東京都周辺) 24%
第3位 白みそ雑煮(京都府) 18%
第4位 比内地鶏雑煮(秋田県) 18%
第5位 えび雑煮(富山県) 15%
第6位 ぶり雑煮(福岡県福岡市) 12%
第7位 牡蠣雑煮(広島県) 12%
第8位 かつおぶしシンプルみそ雑煮(福井県) 11%
なんと、見た目ぜんざいの「小豆雑煮」が堂々の第1位! 続いて、いちばんオーソドックスかもしれない「関東雑煮」が第2位。第3位には、関西圏の人には馴染み深い「白みそ雑煮」がランクイン。「珍しいお雑煮を食べたいのでは?」との編集部の予想は、見事にハズレた結果に。選んだ理由には、「甘いのが好き」「食べなれた味」「シンプルにおいしそう」など、意外と保守的な意見が多くみられました。
粕谷さん

やっぱり、お雑煮ってトラディショナルなソウルフードだからなのかなぁ。と、割とベーシックなタイプがランキングされている結果を見て感じました。でも、ご当地雑煮は、その地域では老若男女みんなが食べているものなのです。味が想像できないわ!と思うような変わり種に感じるお雑煮も、どれも実は美味しいのです。チャレンジすると目からウロコ!で楽しめちゃいますよ。

惜しくもランク外! 9~21位はこちら

第9位 親子雑煮(新潟県)
第9位 白みそあん餅雑煮(香川県)
第11位 焼き海老雑煮(鹿児島県)
第12位 きなこ雑煮(奈良県)
第13位 もち菜雑煮(愛知県)
第14位 くるみ雑煮(岩手県)
第14位 蒸し雑煮(福岡県朝倉市)
第16位 はばのり雑煮(千葉県山武市)
第16位 島原具雑煮(長崎県)
第18位 すまし仕立てのあん餅雑煮(大分県国東市)
第19位 豆腐すりつぶし雑煮(茨城県)
第20位 くじら雑煮(青森県)
第21位 焼きはぜ雑煮(宮城県)
第21位 納豆雑煮(熊本県山鹿市)
こちらは「純粋に食べたことがないから気になった」「魚が入ったお雑煮は食べたことがない」など、未知の味への興味といった理由も。
粕谷さん

お雑煮には、さまざまなお出汁があります。同じすまし汁タイプであっても、鹿児島の「焼きえび」の出汁、仙台の「焼きハゼ」出汁など、お出汁が違うだけで全然違う味わいになります。どちらも本当に一度は味わっていただきたいお出汁。日本の出汁文化が贅沢に広がりを見せてくれるのも、お雑煮の醍醐味です!

上位ランクインのご当地お雑煮レシピ大公開!

今回のアンケートでは、2021年のお正月にお雑煮を「食べる」と答えた人が60%以上を占め、「食べない」という回答を大きく上回りました。場所は「実家」が70%を超えた一方、「一人暮らしの家」という人も約30%いました。コロナ禍の中、里帰りを断念した人も多いのかなとも思いますが、誰にも遠慮せず、好きなものを食べられる一人暮らしだからこそ、いつもと違うお雑煮にチャレンジしてみるのもアリですよね!

第1位 鳥取県のご当地お雑煮「小豆雑煮」レシピ

ほのかな甘みと、ゆでたふわふわのお餅が絶品の小豆雑煮。「ぜんざいじゃないの?」「 おしるこでしょ?」とのざわつきが聞こえたりもしますが、これは正真正銘、れっきとしたお雑煮です!

写真提供:粕谷浩子

  • 材料(2人分)

    • お餅 …… 4個 ※本来は丸餅を使いますが、なければ角餅でもOK!
    • 小豆 …… 60g(1/2カップ)
    • 砂糖 …… 60g
    • 塩 …… 少々(約1g)

  • 作り方

    1. 小豆をたっぷりの水に入れ、火にかける。沸騰したらお湯を捨て、これを2回くらい繰り返してアクを取る。その後、新たに水2カップ(400ml)を加えて小豆がやわらかくなるまで弱火で煮る。

    2. 小豆がやわらかくなったら砂糖を3回に分けて加え、7~8分煮て味をなじませる。

    3. 仕上げに塩で味を調える。

    4. 別の鍋でお餅をゆで、やわらかくなったらお椀に入れ、3の小豆汁をかけて完成!

粕谷さん

よく、「鳥取の人はぜんざいのことを「お雑煮」と呼ぶんですか?」と聞かれるのですが、いえいえ違います(笑)。お正月に食べるときには「お雑煮」というだけです。実は、鳥取に限らず、ぜんざいタイプのお雑煮は全国的に点在しているんです。邪気を払うなど、小豆は縁起ものでもありますから、もしかしたら雑煮が全国的に広がる前には、この小豆のぜんざいをお正月に食べていたのかなぁ、など考えてもしまいます。

第2位 東京都周辺のご当地お雑煮「関東雑煮」

かつおと昆布のすまし仕立てで、お餅は角餅を焼いて入れます。江戸で広まった角餅文化にはいくつか説がありますが、失敗するという意味の「みそをつける」になぞらえて、おめでたい席での味噌は武士が嫌ったとの説もあります。江戸雑煮ともいわれる関東雑煮は、具をあまり入れすぎず、あっさりシンプルが特徴。

写真提供:粕谷浩子

  • 材料(2人分)

    • お餅 …… 4個
    • 出汁 …… 400ml ※かつおや昆布の出汁の素を使っても
    • しょうゆ …… 大さじ1 1/2
    • みりん …… 大さじ1
    • 塩 …… 少々
    • 鶏肉 …… 100g
    • シイタケ …… 2個
    • ニンジン …… 輪切り2枚
    • 青菜 …… 半束 ※小松菜やほうれん草などお好みで!
    • なると …… 輪切り2枚
    • ミツバ …… 少々

  • 作り方

    1. シイタケは十字に飾り包丁を入れ、鶏肉は一口サイズに切る。みつばは茎の部分をひと結び。

    2. 青菜はゆでて、5㎝程に切る。

    3. 鍋で出汁を温め、鶏肉椎茸にんじんに火を通す。アクをすくい、醤油みりん、塩少々で味付ける。

    4. お餅を焼き、お椀に盛り付け、最後にみつばを飾るれば完成!

粕谷さん

東京のお雑煮の基本は、菜っ葉と鶏!「名とり」とかけています。切り餅は、江戸で広がった文化です。江戸にたくさんの人が住むようになり、ついた餅を丸めていくのではなく、ついた餅をまずは「のし餅」にして、一気に切り分けよう!といういわば大量生産方式なのです。そこもゲンをかついで「のし餅」を「敵をのす」にかけてもいる、とか。

第6位 福岡県福岡市のご当地お雑煮「ぶり雑煮」レシピ

こちらは編集部イチオシのご当地お雑煮。鶏肉の入ったお雑煮は食べたことがあっても、お魚がメインディッシュ(いや、お雑煮のメインはお餅か?!)のお雑煮もおいしそうですよね。しかも、冬が旬のブリは脂もたっぷり。 ぶりは成長とともに名前の変わる出世魚。新年にピッタリのおめでたいお魚です。

写真提供:粕谷浩子

  • 材料(2人分)

    • お餅 …… 2個 ※本来は丸餅を使いますが、なければ角餅でもOK!
    • 出汁 …… 200ml ※昆布約10cmぐらい・焼きアゴ1本を前日に水につけておく
    • 焼きあご …… 1匹
    • 薄口しょうゆ …… 小さじ1
    • 酒 …… 小さじ1/2
    • 塩 …… 小さじ1/2
    • ぶりの切り身 …… 1切れ
    • 焼き豆腐 …… 1/4丁
    • 干しシイタケ …… 1個
    • ニンジン …… 輪切り4枚
    • 青菜 …… 半束 ※本来は九州の地場野菜のかつお菜を使うが、小松菜などお好みでOK!
    • かまぼこ …… 1/2本

  • 作り方

    1. 干しシイタケを水で戻し、ニンジンは輪切りにして下ゆでする。

    2. 青菜はゆでて水気を切り、5㎝程に切る。

    3. ぶりは塩をふって20分ほど置いてから半分に切り、湯通しする。

    4. 出汁から昆布と焼きアゴを取り出して鍋で煮立て、1の野菜と2のブリ、切ったかまぼこ、焼き豆腐を入れて、塩、酒、薄口しょうゆで味付けをする。

    5. 別鍋でお餅をやわらかくゆで、お椀にお餅と4の具と青菜を盛り付け、汁を注げば完成!

お雑煮マイスター・粕谷浩子さんおすすめご当地お雑煮レシピ

熊本県山鹿市のご当地お雑煮「納豆雑煮」

写真提供:粕谷浩子

  • 材料(1人分)

    • お餅 …… 1個 ※本来は丸餅を使いますが、なければ角餅でもOK!
    • 出汁 …… 200ml ※昆布・スルメ・いりこを適量、前日に水につけておく
    • 薄口しょうゆ …… 小さじ1 ※これにプラスして隠し味に濃口しょうゆを適量入れます
    • みりん …… 少々
    • 酒 …… 少々
    • シイタケ … 1/4個
    • 青菜 …… 半束 ※本来は九州の地場野菜のかつお菜を使うが、小松菜などお好みでOK!
    • ゆで栗 …… 1個 ※やりくり上手にかけている。水煮の栗でもOK。なければ入れなくともよい
    • 納豆 …… 1パック
    • 砂糖 …… 適量

  • 作り方

    1. シイタケは1/4に切り、サトイモ・ゴボウ・ダイコン・ニンジンは輪切りにする。

    2. 青菜はゆでて、5㎝くらいに切る。

    3. 鍋で出汁を温め、切った野菜を火の通りにくいものから入れる。火が通ったら、薄口しょうゆ、みりん、酒で味付ける。味を見て、隠し味の濃口しょうゆを適量入れる。

    4. 汁に味を付けたら、お餅を入れる。

    5. お餅が柔らくなったらお椀に盛り付け、ゆで栗を飾る。

    6. 別の器に納豆と砂糖を入れて混ぜ、お雑煮のお餅に絡めて食べる。

粕谷さん

えぇ~?! と言わずに、ちょっと試してみてください。ハマってしまう味かもですよ! 砂糖ドッサリ納豆雑煮(笑)。マジ美味いのです。

まとめ

お雑煮はもともと、歳神様にお供えしたお餅や農作物を、その年の最初に井戸や川から汲んだ水(若水)と最初の火で煮込んで元旦に食べた「煮混ぜ(にまぜ)」がはじまり。いろんなものを全部一緒に煮ちゃう「雑」に「煮る」お料理。

だからお雑煮の作り方には本来、ルールはないのかもしれません。2021年のお正月は、一人暮らしだからこそ楽しめるマイお雑煮で、ワクワク、おいしく、スタートしましょ!
文・京澤洋子(アート・サプライ)

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