2019年09月14日 更新

部屋干しのデメリットはエアコンで解決! 生乾きのニオイやカビを抑える活用法

雨が何日も続いて洗濯物を外に干すタイミングが難しい梅雨時や花粉の時期など、洗濯物を部屋干しする機会は意外と多くあるものです。部屋干しにはいくつかデメリットがありますが、それを解消してくれるのがエアコンです。この記事では部屋干しのデメリットと、エアコンを使うことでそれらをどう克服できるかをご説明します。

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洗濯物を部屋干しするデメリット

洗濯物を部屋干しすることによって、どのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは部屋干しの主なデメリット、生乾きのニオイとダニ・カビの発生の2点について詳しく説明していきます。

乾くのに時間がかかり生乾きのニオイが生じる

屋外で天日干しするのに比べ、部屋干しは常に日陰で、かつ空気の流れの少ない場所に洗濯物を干し続ける形になるので、どうしても乾くまでの時間は長くなってしまいます。
限られた空間で洗濯物が湿った状態が長く続くため雑菌が繁殖しやすく、不快な生乾き臭の原因になってしまうのです。特にタオルやデニムなどの厚手の生地の洗濯物は乾きにくいため、生乾き臭が発生しやすくなってしまいます。

部屋にダニやカビが発生しやすくなる

締め切った部屋の中で部屋干しをすると、洗濯物から発散した水分は逃げ場所がなく、部屋の中にとどまることになります。干す洗濯物の量や部屋の広さにもよりますが、部屋干しをするだけで部屋の湿度は10%~20%も上がると言われています。

ダニやカビは高温多湿の環境を好むので、特に蒸し暑い梅雨の時期や夏場などの部屋干しは、ますますダニやカビを発生させやすい環境を作ってしまうことになるのです。
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部屋干しの際はエアコンを使えばカビ&ニオイ対策に

こうした部屋干しのデメリットを克服するために、エアコンが役立ちます。ここからは、部屋干し臭やダニ・カビの発生を防ぐためのエアコンの活用法についてご説明します。

ドライ(弱冷房除湿)機能か冷房コースを選ぶ

エアコンの機能には、冷房・再熱除湿・弱冷房除湿・暖房の機能があります。その中でも
部屋干しには、弱冷房除湿機能か冷房機能が有効です。
エアコンの冷房機能や除湿機能を動かすことで洗濯物から発生した湿気を室外に逃しつつ、乾いた外気を取り込むことができるので、洗濯物が乾きやすくなり、かつダニやカビの発生を抑えることにもつながります。

冷房機能は空気を冷たくすることで、空気中の水分を含める量が少なくなり、部屋の湿度が低くなります。温度を25℃以下に設定することで乾燥の効率が高まるため、特に暑い夏場などにはこちらを使ってもよいでしょう。

なお、エアコンの機種によっては「再燃除湿」機能がついているものもあります。
通常の除湿は弱冷房機能が同時に働くので、湿気を取り除くと同時に部屋の温度も下がるのですが、再燃除湿では部屋の温度を下げずに湿気だけを取り除くことができるので、冬場の寒い時期などに部屋の温度を下げることなく部屋干し対策をしたいときには便利です。
ただし、再燃除湿は通常の除湿モードよりも消費電力が高いため、電気代が割高になる点には注意が必要です。

扇風機やサーキュレーターを併用すれば効果がアップ

部屋干し対策として、エアコンと同時に扇風機やサーキュレーターを利用するのもおすすめです。
風を発生させることによって室内に空気の流れができ、洗濯物の湿気を飛ばしやすくなるので、エアコンだけを単体で使うよりも洗濯物を早く乾かすことができ、生乾き臭やダニ・カビ対策に役立ちます。

エアコン代わりに除湿機や浴室乾燥を使用しても

エアコンの代わりに除湿機を使うのも有効です。
部屋の温度を下げることなく、湿気を効果的に取り除くことができ、エアコンより電気代も少なくて済みます。エアコンの機種によっては、生乾き臭の原因菌やカビを抑制する機能がついたタイプもあり、さらに部屋干しのデメリットを抑えることができるでしょう。

また、部屋に干さずに浴室乾燥を使ってもよいでしょう。
浴室乾燥機は、60℃程の温風を送り出すためカビの菌を殺すことができます。カビを増やさずに、早く乾かす上では効率がよいといえます。ただし、浴室乾燥機能を使わない浴室は湿度が高く逆に乾燥を遅らせたり、カビの菌を衣類に付着させることに繋がるため、浴室で干す場合は浴室乾燥機能を必ず使うようにしましょう。

部屋干しを効果的に行う洗濯や干し方のコツ

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部屋干しを効果的に行うには、洗い方や干し方にも気をつけましょう。ここからは、部屋干しをさらに効果的に行うための方法をご紹介します。

一度に大量に洗濯しない

大量の洗濯物を同時に部屋干しすると、それだけ部屋の湿度は上昇し、さらに乾きにくくなってしまいます。
洗濯は普段からできるだけ定期的に、こまめに行うようにして、一回の洗濯物の量が多くなりすぎないように気をつけましょう。

衣類同士の間隔を空けるなど干し方を工夫する

干すときに洗濯物同士の間隔を開け通気性をよくすると、湿気がこもらず、乾くまでの時間も短縮できます。
また、厚手のものと薄手のものが交互になるように並べる、裏返しにして縫い目が表に来るようにするなど、生地が厚い部分にも風があたるよう、干し方にもひと工夫加えると、洗濯物がさらに乾きやすくなります。

換気も意識する

密閉された空間では、以下に空気の流れを作ろうとも、湿度が変わらないため洗濯物が乾きづらくなります。換気扇を回したり、窓を開けたりなど、部屋の空気を入れ替える事も部屋干しで早く乾かせるための必須条件と言えます。
▼乾きにくいズボンの干し方のコツもこちらで解説
ズボンの干し方の正解は? 雨や冬でも早く乾かす洗濯のコツ

まとめ

梅雨や花粉の季節など、洗濯物を部屋干しすることが多くなる時期には、エアコンを活用して部屋干しのデメリットを軽減しましょう。部屋干しで早く乾かす条件は、「温度・湿度・空気の流れ」です。
記事の中でも紹介した通り、扇風機を併用したり、洗い方・干し方を工夫することで外干しと同等レベルで乾かすことも可能なので、参考にしてみてください。
監修:神崎健輔
実家がクリーニング店でもあったので小さな頃から洗濯を手伝い、クリーニング師の資格を取得して洗濯の知識をとことん勉強。 現在は、白洋社クリーニングと宅配クリーニングネクシーという二つのクリーニングカンパニーに所属。 「洗濯ハカセ」を名乗り、日々ストイックに「もっと洗濯がキレイに楽にできる方法」を研究しなが培った知識をブログで発信中。 家庭での洗濯が上手になる方法や、クリーニングいらずの洗濯術などを公開しながら、テレビ、雑誌、ラジオとたくさんのメディアでも活躍中
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