キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

学生の窓口編集部

PR 提供:日本税理士会連合会
お気に入り!

あとで読む

税理士と聞くと、学生時代から税理士一本に決めて勉強を続けてきた人が目指す資格、というイメージがあるかもしれません。

けれど、今回集まった4人は、目指したきっかけも現在の働き方もそれぞれ違います。営業職から転身した人、大学進学をきっかけに目指した人、家業に触れながら育ち同じ道を選んだ人。税理士を目指したきっかけは、それぞれ異なります。異なる経歴を持つ4人に、これまでの道のり、仕事のやりがい、働き方、AIが広がる中で仕事がどう変わっていくのかについて聞きました。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

プロフィール(左から)

市川 亮平(いちかわ・りょうへい)さん

税理士法人ひまわり 蒲郡事務所(東海税理士会)/税理士歴9年
都内の税理士法人勤務を経て地元へ戻り、現在は税理士法人ひまわり蒲郡事務所の社員税理士。

山本 修(やまもと・おさむ)さん

税理士法人紅谷会計 代表税理士(北陸税理士会)/税理士歴10年
営業職を経て税理士に転身。現在は税理士法人紅谷会計の代表税理士。

安江 恵美子(やすえ・えみこ)さん

旭日らふれ税理士法人 金沢事務所(北陸税理士会)/税理士歴17年
税理士試験5科目合格ののち、個人事務所の開業を経て、現在は旭日らふれ税理士法人金沢事務所の社員税理士。

櫻井 亮輔(さくらい・りょうすけ)さん

櫻井吉政税理士事務所(東京税理士会)/税理士歴7年
大学卒業後、アルバイトをしながら税理士試験を受け、その後、父が営む税理士事務所に入所。

税理士を目指したきっかけは、4人それぞれ

――まず、税理士を目指したきっかけを教えてください。

山本さん:私は大学を卒業して、最初は特に何も考えずに営業職に就職しました。その後、キャリアの途中で専門職に就きたいと考え始め、たまたま目に入ったのが簿記の資格でした。まず簿記を取って、その延長線上にあったのが税理士でした。予備校で「3、4年で取れますよ」と言われたのをきっかけで勉強を始めました。

安江さん:父が会計事務所に勤めていたので、税理士という職業自体は知っていました。大学受験の際、県外の私立大学への進学に父が反対したため、その大学に税理士試験の講座があることを理由に説得しました。最初は進学のための口実でした。

――そこから、税理士になりたいという気持ちに変わったのはなぜでしょう。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

安江さん:大学の講座でOBから話を聞くうちに、税理士は人と関われる仕事だと知りました。事務職というより、むしろ接客業に近いと感じたんです。もともと接客業にも興味があったので、そこから税理士になりたいと思うようになりました。

市川さん:父が税理士事務所を経営していたので、その背中を見て育ちました。実際に目指すと決めたのは大学3年生の時です。特にやりたいこともなく、組織に属して働くよりも、専門的な資格を取得して自分の力でキャリアを築きたいと考えていたので、それなら資格を取ろうと思いました。ただ、勉強しないまま大学院まで出てしまい、24歳から勉強を始めて、大急ぎで資格を取りました。

櫻井さん:私も父が税理士事務所を営んでいるので、自分も税理士になるものだと思っていました。進路に迷った時期はなかったですね。大学卒業後はアルバイトをしながら試験を受け、その後、父の事務所で人手が必要になったタイミングで入所しました。

税務から相続、経営まで。
幅広い相談に応える仕事

――現在担当されている業務と、やりがいを感じる場面を教えてください。

市川さん:いま力を入れているのは、黒字化や資金繰りの改善といった経営支援と、相続に備えた生前対策や相続税への対応です。中小企業の社長さんは、経営について気軽に相談できる相手が少ないため、数字を十分に把握できていないケースもあります。経営支援は直接感謝していただく場面も多く、そこにやりがいを感じています。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

櫻井さん:日々の記帳業務や相続に関する業務、個人の確定申告など、税理士としてスタンダードな仕事をしています。ほとんどのお客様は税金のことを知りません。だからこそ、税金のことは任せられる存在でいたいですね。

安江さん:法人・個人の税務から、相続などの資産税まで幅広く扱っています。特定分野に特化するというより、税務とまったく関係のない相談まで来る「よろず相談所」のような事務所ですね。カフェのように気軽に来られる場所を目指した結果、お客様との距離が近い事務所になりました。以前、本当に苦しい状況のお客様が相談に来られたとき、お会いしただけで「会えてよかった」と言われたことがあり、すごくうれしくて。困ったときに安心してもらえる人でいたいと思いました。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

山本さん:個人事務所に近い規模の税理士法人を運営していて、私自身は法人を中心に、個人の確定申告も担当しています。やりがいを感じるのは、やはり感謝の言葉をいただけたとき。たとえば、ある事業承継の案件で、借り入れのある会社を息子さんが継いでも大丈夫なのかという相談がありました。会社の財務状況から見れば十分返済可能な水準の借入額でしたので、そうお伝えしたところ安心していただき、お礼の言葉もいただけました。

働く場所や立場によって、得られるものは変わる

――勤務や独立など、立場が変わることで、仕事にはどのような違いがありますか。

安江さん:私はこれまで会計事務所での勤務、独立開業、税理士法人への加入など、さまざまなキャリアを経験してきました。個人事務所時代は自分の裁量でいろいろ決められる自由がありましたし、税理士法人に入ってからは他の拠点の税理士や職員と意見を交わす機会が増え、視野が広がりました。個人で仕事をしていたときは自分の視点だけで判断する怖さもありましたし、ミスを防ぐためにも、たくさんの目があったほうがいいと今は感じています。

市川さん:大きな税理士法人で働く良さは、自分一人ではなかなか経験できない規模の仕事に携われることだと思います。私も法人担当のチームで、上場を目指す企業やベンチャー企業のサポートに携わり、国際税務など専門性の高い仕事を経験しました。尊敬できる先輩も多く、知識や専門性を高めるには恵まれた環境でした。一方で、いまは社員税理士、いわゆる役員の立場なので、働き方の感覚としては個人事業主に近く、時間の融通も利きます。子どもが小さいので、早めに帰って打ち合わせを自宅からすることもあります。責任は大きくなりましたが、自分自身が経営する立場になったことで、中小企業の社長さんと同じ目線で支援しやすくなりました。向き不向きもあると思いますが、私はサラリーマン時代よりストレスは少ないです。

キャリアも働き方も、変化に合わせて選んでいける

――今後のキャリアや働き方について、どう考えていますか。

山本さん:この業界は確定申告の時期がどうしても忙しくなりますが、うちの事務所では残業や土日出勤を減らす取り組みを進めています。今年は基本的に土日を休みにできましたし、もっと働きやすい環境にしていきたいですね。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

市川さん:私も以前は、繁忙期になると日をまたぐまで働くのが当たり前でした。子どもの顔を見られるのは朝だけという生活で、これではこの業界に人が入ってこないなと危機感を覚えました。そこで事務所全体の働き方改善に2、3年かけて取り組み、いまは繁忙期でも夜7時には退勤できるようになっています。

安江さん:そうですね。私自身、個人事務所のころは明け方まで働くこともあり、「私は結婚できるのだろうか」と真剣に悩んだこともありました。これからは、結婚や出産、育児などでライフステージが変わっても仕事を続けやすい環境を作っていきたいですし、実際に私の事務所では「8時間の勤務時間内に仕事を終える」と打ち出しています。

櫻井さん:今後のキャリアでいうと、父ももう年なので、いずれ事務所を継ぐことになると思います。自分が事務所を引き継ぐ経験が、お客様の事業承継の参考になるかもしれません。

AI時代にも変わらない、税理士の役割

――働き方を取り巻く環境も変化していますが、AIやクラウドツールの普及によって、業務はどのように変わりましたか。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

市川さん:AIやツールに任せやすいのは、領収書の内容を会計ソフトへ入力するような定型作業です。手作業での仕訳入力はなるべくゼロにして、その分、お客様とのコミュニケーションに時間を使うようにしています。

安江さん:以前は、1時間に手作業で100件の仕訳入力を目指そうという変な風潮がありましたね(笑)。でも、いまはAIがあっという間にやってくれます。そこは人ではかなわない領域ですよね。

――相談の前にお客様がご自身でAIに聞いてしまうこともありそうです。

櫻井さん:正直それをされると困ってしまいます。AIがこう答えた、と持ってこられることもありますが、正確でないことが多いんですよ。

市川さん:税務は、前提条件や用語が少し違うだけで答えが変わりますからね。法人税の話をしているのに所得税の回答を持ってこられることもあります。我々もAIを使うことはありますが、国税庁の情報や税法の条文まで参照させて、ようやく実務で参考になる回答が得られるレベルです。

――AIが税理士の仕事を奪うようなことはなさそうですね。

櫻井さん:はい。一時期、AIに取って代わられる仕事だと言われましたが、絶対にそんなことはありません。AIが進歩しても、税理士が税金のプロフェッショナルであることは変わりません。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

安江さん:定型的な作業は、むしろ取って代わってもらいたいですね。税理士に求められるとしたら、お客様と苦楽を共にできる存在であることです。それはAIにはできません。

山本さん:経営者にとって、税理士は一番身近な相談相手になることも多いですからね。

市川さん:大事なのは「傾聴力」※です。お客様の話をきちんと聞いて、寄り添っていく。そこは人の役割です。初対面で通帳の中まで見せていただけるのも、社長さんに電話一本で面談の時間を取っていただけるのも、税理士という仕事ならでは。そういった税理士に対する信頼感は、この先も変わらないでしょう。

※相手の話を最後までよく聞き、気持ちや考えを理解しようとする力

税理士を目指す学生へ、4人からのメッセージ

――最後に、進路に悩んでいる学生に向けてメッセージをお願いします。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

櫻井さん:資格試験は大変です。年に1回しかないのでプレッシャーもあります。でも、乗り越えることができれば、すごく面白い仕事だと思います。

市川さん:勉強したことが仕事に直結する資格です。海外にも展開する大きな会社から町の事務所まで、働く場はさまざまですし、独立開業という道もあります。いろいろな働き方に挑戦したい方にも、まだやりたいことが決まっていない方にも、チャレンジしてほしいですね。

山本さん:税理士になるまでだけでなく、なってからも勉強は必要です。でも、やった分だけ実りのある仕事です。

安江さん:学生さんには、目の前のことに全力で取り組んでほしいです。中途半端だと見えてこないものがあるからです。私も学生時代、ダンスに打ち込んでいました。そうやって常にやりたいことに真剣に向き合ってきたから、最終的にここにたどり着けたのかなと思います。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから
※税理士会広報キャラクター「にちぜいくん」

営業職から転身した人、大学進学をきっかけに目指した人、家業を継ぐために歩み始めた人。今回の座談会では、税理士への入り口が決して一つではないことがわかりました。

また、税理士の仕事は税金の計算や申告だけではありません。経営者の相談に乗り、相続や事業承継を支え、ときには人生の節目に寄り添うこともあります。専門知識を武器にしながら、人との信頼関係を築いていく仕事だからこそ、多くの税理士がやりがいを感じているのでしょう。

進路に悩んでいる人は、将来の選択肢の一つとして、税理士という仕事について調べてみてはいかがでしょうか。なお、税理士試験の受験資格は見直されており、大学生の場合は「社会科学に属する科目」を1科目以上履修していれば受験資格を満たせます。今回登場した4人のように、税理士を目指すきっかけも歩み方もさまざまです。少しでも興味を持った方は、ぜひ仕事の内容や資格制度について調べてみてください。

税理士になるには? 日本税理士会連合会のHPはこちら

税理士についてもっと知りたい方へ

税理士について「もっと詳しく知りたい」と思った方は、マイナビ学生の窓口の税理士特集ページもぜひご覧ください。税理士の具体的な仕事内容や1日のスケジュールなど、職業理解に役立つ情報をわかりやすく紹介しています。将来の進路やキャリアを考える際の参考として、ぜひチェックしてみてください。

キャリアも働き方も十人十色 4人の税理士が語る仕事とこれから

税理士特集ページはこちら

提供:日本税理士会連合会

関連記事

「将来を考える」カテゴリの別のテーマの記事を見る

編集部ピックアップ

学生の窓口会員になってきっかけを探そう!

  • 会員限定の
    コンテンツやイベント

  • 会員限定の
    セミナー開催

  • QUOカードPayが
    貯まる

  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

一歩を踏み出せば世界が変わる無料会員登録

あなたのきっかけを探そう

気になる #キーワード をタッチ

テーマから探そう

あなたへのきっかけが詰まった、6つのトビラ

会員登録でマイナビ学生の窓口をもっと楽しく!

閉じる
マイナビ学生の窓口に会員登録(無料)すると、
お気に入り機能などを利用してもっと便利にご活用いただけます!
  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

  • 会員限定の
    学割でお買い物

  • 会員限定の
    セミナー開催