世界一の魔女でも“決して変えられないこと”とは!?… 『ある魔女が死ぬまで -終わりの言葉と始まりの涙-』#Z世代pickブック
こんにちは! Z世代ブックピッカーのこころと、ひっきです。(出版甲子園実行委員会所属・どちらも新大学3年生)
定められた別れの宣告から始まる、魔女の師弟のひととせの物語。『ある魔女が死ぬまで -終わりの言葉と始まりの涙-』(電撃の新文芸/KADOKAWA刊)より一部を抜粋してお届けします。

Z世代ブックピッカー こころさんのレビュー
もし信頼する人から「あなたの命はあと1年だ」と告げられたら?…シリーズ第1巻となっている『ある魔女が死ぬまで -終わりの言葉と始まりの涙-』は、17歳の誕生日に余命宣告を受けた魔女見習い・メグが、死を回避するために奮闘する物語です。本作の魅力は3点。まず、メグの繊細な心情描写と成長。前向きな行動力で周囲に認められ、世界が広がっていく姿に共感を覚えます。次に、個性豊かなキャラクターたち。師匠や使い魔、偉大な魔女たちが物語を彩ります。そして、シリアスとユーモアの絶妙なバランス。テンポの良い掛け合いに笑いながらも、死という重いテーマが根底にあり、深く考えさせられます。まだ明かされぬ謎も多く、続きが気になる1冊。ぜひ読んでみてください!
Z世代ブックピッカー ひっきさんのレビュー
正直、最初はメグの勢いに着いていけなかったのですが、喜びの涙を集め、相手への想像力・思いやりを蓄えていくことでメグに生まれた新たな価値観に、共感するようになりました。同時に、私もこんな経験をしてみたいなと羨望の気持ちが生まれ、ページをめくるスピードがどんどん速まりました。何気ない人の温かさにも触れることができて、嬉しかったです。加えて、本書の魅力の一つは、登場人物たちによって交わされる、軽快な会話部分です。テンポが良く、すぐに物語にのめり込めます。アニメならこの軽快さが面白いだろうなと想像が膨らみ、見てみたいと思いました。

『ある魔女が死ぬまで -終わりの言葉と始まりの涙-』
十七歳の誕生日。見習い魔女のメグは、師である永年の魔女ファウストから余命宣告を受ける。呪いを解く方法は、人の嬉し涙を千粒集めて『命の種』を生み出すことだけ。メグは涙を集めるため、閉じていた自分の世界を広げ、たくさんの人と関わっていく。出会い、別れ、友情、愛情――そして、涙。たくさんの想いを受け取り約束を誓ったその先で、メグは魔女として大切なことを学び、そして師が自分に授けようとするものに気づいていく。明るく愉快で少し切ない、魔女の師弟が送るひととせの物語。
著者:著者:坂/イラスト:コレフジ 発売:2021年12月17日 定価:1,430円 (税込み)
発行:電撃の新文芸/KADOKAWA
詳細ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322106001099/