留学を考えたらまずチェック!『大学在学中の留学方法10選』期間・費用・資格/条件まとめ
大学生になると、留学案内のポスターやチラシが目に留まったり、まわりの会話から「留学」というワードが出てきたりと、留学について意識する機会が増えたという人が多いと思います。準備が...語学力が...資金が...と不安が山のように浮かんでくるかもしれませんが、学生のうちに海外留学に行くことは自分自身を成長させられる大きなきっかけになります。まずは情報収集からはじめてみませんか?
大学生の留学を応援する連載スタートです!
▼INDEX
1.大学在学中に留学する方法はさまざま
2.それぞれの種類の詳細
3.留学先にはどんな国がある?
4.自分に合った留学方法は?
大学在学中に留学する方法はさまざま
(1)交換留学/派遣留学
日本の大学が海外の大学などの教育機関と協定を締結し認定した協定校へ留学する制度のことです。 基本的には現地で取得した単位が、日本の大学での卒業に必要な単位として換算されます。学内選考があり、海外の授業料などが免除あるいは助成されるなど私費で留学するよりは費用の面でのメリットは多くあります。 また政府や自治体などの認定プログラムを通して、交換留学生に選ばれた場合は滞在費等が公費になる場合もあります。
(2)認定留学 (私費留学)
日本の大学に在籍しながら、在籍大学の承認を受けたプログラムに参加することです。基本的には留学先で取得した単位等は在籍中の大学の単位に換算されます。在籍中の大学の教務課や国際課などで事前に確認してみましょう。
(3)休学留学(私費留学)
大学を休学して留学する場合を指します。留学先や期間など自分で選択できるので自由度が高いのが特徴です。集中して語学を習得したり、大学の授業を聴講したり、インターンシップに参加したり、専門的な分野を勉強したり、または旅行するなど、予算や目的などさまざまにカスタマイズできるため大学生では最もポピュラーな留学のひとつです。
(4)大学留学(学部聴講)
アメリカでは、1学期だけでも授業を履修し、単位を取得することができます。またイギリスやオーストラリアでは、英語コースと学部聴講をセットにしたスタディアブロードプログラムを持つ大学などがあります。
(5)エクステンション(公開講座)
アメリカの大学で提供される生涯教育プログラムや公開講座のことで、エクステンションとも呼ばれます。社会人を対象にしたコースが多いが中には大学生が受講できるコースもあります。アート系からビジネスまで学べるジャンルは豊富。教授以外にも実際の企業人が講師になるなど、実践的な授業も多くあります。
(6)短期留学
春休みや夏休みを利用した短期間の留学で、大学が主催するもの以外に、留学会社や留学支援団体のプログラムなどがあります。語学学校で学んだり、大学付属の語学教育機関のプログラムに参加したりできます。大学によっては夏期間に開講される学部授業を在校生以外でも受講ができ、留学生も参加して現地学生と一緒に授業を学ぶこともできます。履修した単位が日本の大学の単位に認定される場合もあります。
(7)専門スキルアップ留学
さまざまな国で公立と私立の高等教育機関が専門教育を行っています。カレッジや専門学校が提供する専門コースではビジネス系のマーケティング、ホスピタリティ、デジタル技術、アートなど、興味のある分野について学び、専門スキルを身につけることができます。学校・コースにより異なるが就業体験(インターンシップ)可能なプログラムもあります。修了証や資格取得も可能です。
(8)その他/インターンシップ
日本では1日から数日が主流のインターンシップですが、海外では学生が企業や団体などで研修生として働きます。語学学校で語学力をアップした後、インターンシップを経験するプランやカレッジや専門学校などで専門コースの間や修了後に経験したりすることができます。現地でインターンシップができる企業のあっせんをする団体もあり、現地へ渡航後にすぐインターンシップに参加できるプログラムもあります。より実践的なスキルや知識をだけでなく、国際的なビジネス感覚も身につけることができます。
(9)その他/ワーキングホリデー
協定を結ぶ二国・地域間の若者が、約1年間それぞれの国へ休暇目的での渡航と滞在中の生活費を補うための就労が認められている制度。ワーキングホリデービザの申請ができる年齢は、18~30歳(一部の国を除く)という決まりもあります。英語圏ではオーストラリア ニュージーランド カナダなどの国が日本人に人気が高く、現地で働きながら語学を学んだり、旅行したりできます。同じ雇用主のもとでは通常6ヵ月までなどの条件もあるが基本的に働く時間数に上限はありません。ある程度の語学力があれば、良い職種につける可能性があり、実践的な語学力も身につきます。
(10)その他/オンライン留学
コロナ禍を受けて普及した、オンラインのバーチャルな留学体験のことです。世界で開講されている無数のプログラムの中から選べ、世界中からアクセスしてくる生徒と一緒に学べます。期間も短期長期さまざま。アメリカを中心に通学せずにオンラインで授業を受け、学位取得ができる大学も増えています。
それぞれの種類の詳細
交換/派遣留学 | |
期間 | 1学期~1年 |
場所 | 各大学で対象の協定校る |
費用 | 授業料(交換は免除、派遣は一部助成あり)、滞在費は基本的に自己負担 航空運賃・保険料・諸手続き費用等 国、物価期間により変動 |
資格・条件 | 校内選抜や募集ごとに 高度な語学力と共に英語力他の評定等が条件を満たしていること。人数制限あり |
私費留学 (認定留学/休学留学) | |
大学留学(学部聴講) | |
期間 | 1学期~1年 |
場所 | アメリカ、イギリス、オーストラリアなど私立、公立大学 |
費用 | 授業料・滞在費・食費・航空運賃・保険料・諸手続き費用等 国、物価期間により変動 |
資格・条件 | 授業が理解できる程度の高度な語学力が望ましい イギリスオーストラリアでは語学をサポートする英語コースと学部聴講のセットも有り アメリカでは正式な学生として履修を単位取得も |
私費留学 (認定留学/休学留学) | |
エクステンション(公開講座) | |
期間 | 1学期~長期 |
場所 | 私立 公立大学 |
費用 | 授業料・滞在費・食費・航空運賃・保険料・諸手続き費用等 国、物価期間により変動 |
資格・条件 | 授業が理解できる程度の高度な語学力が必須 学生だけでなく現地のネイティブたちと一緒に学ぶ |
私費留学 (認定留学/休学留学) | |
語学留学 | |
期間 | 1週間以上 |
場所 | 私立の語学学校または、大学が運営する付属の語学コース |
費用 | 授業料・滞在費・食費・航空運賃・保険料・諸手続き費用等 国、物価期間により変動 |
資格・条件 | 問わない 語学学校はクラス分けの試験が有り、初心者レベルでは中学1~2年生で習うような基礎。中上級になるとビジネス英語やテスト対策などのクラス選択も可能。 |
私費留学 (認定留学/休学留学) | |
専門スキルアップ留学 | |
期間 | 1ヵ月~ 公立カレッジは1学期~ |
場所 | 公立の2年制コミュニティカレッジ 専門学校等 |
費用 | 授業料・滞在費・食費・航空運賃・保険料・諸手続き費用等 国、物価期間により変動 |
資格・条件 | 授業を理解できる程度の高度な語学力が必須 TOEFL iBT45(PBT450)以上 音楽や芸術系のコースでは、ポートフォリオの提出なども |
留学先にはどんな国がある?
アメリカ
日本からの留学先として人気が高いアメリカ。約4000もの大学には、コミュニティカレッジ、リベラルアーツカレッジ、総合大学などがあります。編入制度などフレキシブルな教育制度が特徴で、世界中から留学生が集まります。語学を学べる学校も公立・私立、大小さまざまあります。入学条件や費用の幅が最も大きいのも魅力です。
カナダ
90以上ある4年制大学は、そのほとんどが公立で、学校間のレベル格差が少ないのが特徴です。公用語が英語とフランス語で、語学教育の評価が高くあります。充実したESLコースから難関大学を目指す留学生も多くいます。カナダの教育制度は州ごとに異なっているので注意が必要です。ワーキングホリデーやインターンシップなど現地で働けるプログラムが人気となっています。
イギリス
ケンブリッジ大学、オックスフォード大学をはじめとする長い伝統と格式に基づいたレベルの高い大学教育を誇り、そのほとんどが国立大学です。学部により異なりますが、学位取得は3年間で可能。語学教育の歴史は最も古く、ヨーロッパからの留学生も多くいます。1年間のスタディアブロードプログラムも充実しています。
オーストラリア
43大学のほとんどが公立で世界ランキング上位にあがる大学も多くあります。世界的に評価の高い大学で学べるメリットに加え、留学生を保護する国家法が設けられています。ワーキングホリーデーで語学留学する大学生も多くいます。
フィリピン
英語が公用語の一つであり、比較的安価に受けられることで欧米の留学に比べて授業料や生活費が安いことがメリット。セブ島、マニラ、バキオなどの語学学校が人気で、語学力が不安な人でもチャレンジできるプログラムが多くあります。
フランス
質の高い教育機関が多く、研究分野や芸術、文化、ビジネス教育などで国際的に評価されています。国公立と私立に分かれでおり、国公立大学は学費が比較的安く、EU圏内外からの留学生にも寛容で英語で学べる学部などもあります。
韓国
ソウル国立大学など国際的にも評価が高い教育機関があります。特に技術やビジネス分野などが評価されています。日本からの留学先の国として、近年3位に浮上するなど、Z世代を中心に韓国文化に関心を持つ学生が増えています。
自分に合った留学方法は?
留学方法や受け入れている国地域には様々な種類があるため、自分に合ったプランを絞り込んでいくためには丁寧な自己分析が必要です。 あなたが「留学に行ってみたい」と思ったきっかけはどのようなことでしたか? 幼少期の経験やまわりからの影響、ニュースやSNSからの触発でも構いません。興味を持ったきっかけ、海外に行ったら経験してみたいこと、学びたい分野、そして将来に繋げられるようなストーリーを書き出してみましょう。 どのよう書き出したら良いかわからない、という人は下記の例を参考にしてみてください。
例文1
「人前で自分の意見を話すことが苦手で、大学在学中にそんな自分を変えたいと思っている。いろんな人種や文化が溶け合うオーストラリアの環境に身を置くことで、人とコミュニケーションを取ることの楽しさを感じられるようになりたい。日本にいる中では一生触れ合うことのない人々の中で、たくさんの価値観や視点を学び進路の選択に活かしていきたい」
例文2
「現在ゼミで福祉についての研究を行っている。世界幸福度ランキングで6年連続1位を獲得している。フィンランドの子育てや医療の制度についての理解を深めたく、現地視察を行ってみたい。ただ、予算が限られているので私費留学ではない方法で検討していきたい」
その他、「大谷翔平選手の試合を見たいのでアメリカに留学したい」「世界中に友だちを作ってSNSフォロワーを増やしたい」「コンプレックスがあるので、留学に挑戦し自分を変えたい」などどんなことでも構いません。
自分の心の声に耳を傾けて、ホンネのカケラを拾い集めてみましょう。
やりたいことが見えてきたら、
次の記事の「自分に合った留学タイプ診断」に挑戦してみましょう!
情報提供
留学ジャーナル
留学情報の提供、留学諸手続きの代行、留学情報誌「留学ジャーナル」の発行などを行う国内最大級の留学エージェント。全国各都市に設けている留学カウンセリングセンターやセミナー・フェア等で相談受付を行っている。
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