一番大事なのは「日々のコミュニケーション」 日本郵船で運航業務を担当する先輩社員に、仕事のやりがいや魅力について聞いてみた!

「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は、国際的な海上貨物運送や客船事業など総合物流企業としてグローバルに展開する【日本郵船】で働く先輩社会人にインタビュー。
海運業界で運航業務(オペレーション業務)を担当する先輩社員に、仕事内容や学生時代に取り組んだこと、就活での経験についてお話を伺いました!
2020年 新卒入社
中近東・アフリカ域へ自動車を運搬する船の運航(オペレーション)を行っている。
大切な車両を安全に運び届けるために、安全第一を目標に業務に携わる。同時にどのようにしたらその航海の中で利益最大化ができるか、日々頭をひねらせている。
――自己紹介をお願いします。
日本郵船の脇 成実と申します。自動車事業本部に所属しており、自動車輸送品質グループの運航チームで運航業務を担当しています。2020年入社で、現在4年目となります。
――お仕事内容や大まかな1日のスケジュールを教えてください。
私の仕事は、船長や港の代理店などとやりとりをしながら、船に乗った貨物を予定通り港に届けるサポートをすることです。具体的には、船長に港の到着日を指示し、港の状況や気象情報を確認して、最適な航路を決定します。現在は7、8隻の船を担当しており、それぞれの船の位置や予定通りに動いているかをチェックしています。また、船の給油手配や、収支管理も行います。どうすれば収益を最大化し、コスト削減できるかを考えながら日々業務を行っています。
運航業務ではメールが大量に届くので、そのメールの処理やトラブルシューティングなども行います。船長や港の代理店とのやり取りが主なものです。船長の多くは外国人で、海外の港代理店含めて英語でのコミュニケーションが日常的に行われています。その他にも、様々な業務がありますが、基本的には朝から一つずつタスクをこなしていくことで、1日が終わります。

――これまでで印象に残ったお仕事を教えてください。
入社1年目は、新型コロナウイルスの影響もあり、突発的なトラブルに対処することが多かったです。港に入港できなかった場合の代替案や、他の港への入港可能性を短時間で検討するなど、その対応は毎回異なります。特に初めての対応が求められる場合は、事例がないため、適切な方法を模索する必要がありました。深夜まで対応したりと大変な状況でしたが、これらの経験はとても印象に残っています。
――業務の中で難しかったこと、苦労したことはありますか?
特に、英語でのコミュニケーションに苦労しました。電話では、時差や聞こえづらさなどがありますし、最初は船の用語もよくわからず不安でいっぱいでした。ただ、「やってみるしかない」と思い、積極的に数をこなして努力しました。実際、昨年に2回ほど中東に出張した際に、現地でのコミュニケーションがかなり改善されたと感じました。慣れもあると思いますが、頑張って続けることで克服できたと思います。
――仕事のやりがいや、モチベーションを教えてください。
1つ目は、運航業務は現場に近い仕事であるため、船長や関係者とのコミュニケーションを通じて直接成果を実感できることです。航海が終わった後に船長から「すごくオペレーションがやりやすかった。また一緒にやりたい」といったフィードバックをいただくことがあります。そうした感謝の言葉をいただくと、自分の頑張りが実を結んだと感じることができてモチベーションにつながります。
2つ目は、運航業務の中でのコスト管理です。自分の工夫一つで、何百万円といった大きなコストカットができる場面があります。自分の頑張りが会社の利益につながることを実感できるのは、運航業務担当(=オペレーター)の醍醐味の一つです。「オペレーター」と聞くと、受け身のイメージがあるかもしれませんが、実際には自分で発見していくことで、さまざまなチャンスが広がる仕事だと思っています。
――業務に求められるスキルを教えてください。
スキルや素質的な面で言えば、対応の速さが重要だと考えています。船は24時間動いているため、状況が急変することがあります。急に必要な情報があっても、10分後にはもう必要でなくなっていることもあります。そのため、迅速に情報を確認し、必要な人に伝える能力が求められます。また、コミュニケーション能力も重要です。運航業務だけでなく、船を動かす際には営業担当者や車両の積み付けプランナーなど複数の関係者が関わります。日々のコミュニケーションを通じて、相手のニーズを把握し、円滑に業務を進めるための想像力が必要だと思います。
ーー社内の雰囲気や活躍されている方の共通点について教えてください。
社内の雰囲気は、穏やかでありながら、みんなで協力して頑張る雰囲気が広がっています。特に、1年目の業務はリモートでの作業が多かったにも関わらず、必要なことを丁寧に教えてくれる環境でした。社内で活躍している人の共通点としては、アンテナを常に張って様々な知識を持っていて、物事を多角的に考えられる人が活躍している印象です。個人的にも、そういった人たちに憧れています。
――日本郵船の働き方で魅力を感じることを教えてください。
特に「ジョブローテーション」という制度が魅力的だと感じています。これは、3、4年に1回部署が変わることで、全く異なる仕事を経験することができる制度です。私はまだ1度のローテーションしか経験していませんが、次はどんな仕事になるのか楽しみです。
また、現在、働き方もフレキシブルになってきており、リモートと出社をうまく組み合わせています。リモートでも出社でも、情報の格差なく仕事ができる環境が整っていることは、入社前はあまり考えていなかったポイントでした。同期やチームのメンバーとの仕事以外の付き合いも充実しており、飲み会やゴルフ、ボート大会なども行うことができる点は、とても魅力的だと思います。(NYKグループのボート大会で優勝致しました!)
――いま課題に感じていることがあれば教えてください。
日々のタスクが多いため、つい目の前のことに専念してしまいがちだと感じています。将来的には、もっと長期的な視点で会社のために何ができるかを考える必要があると思っています。長期的な展望としては、大学時代に環境問題に関心を持っていたこともあり、エネルギーや環境問題に関わる仕事に携わり、海外での経験も積んでいきたいですね。
――どんな学生時代を過ごしていましたか?
中学3年生の秋からフェンシングを始め、高校、大学でも続けていました。ただ、大学のフェンシングのレベルは高く、1年生は特に苦労しました。4年間ほぼほぼフェンシングに没頭していたという感じです。
――その時の経験が、現在のお仕事に役立っているなと感じることはありますか?
単純かもしれませんが、「早起き」と「遅刻しないこと」は非常に役立っていると感じます。遅刻しないことは社会人としての基本ですが、信頼関係の築き方の第一歩だと考えています。学生時代に身につけたこうした基本が、今でも役立っていると感じています。
――就活の際に自分の個性や良さをどのようにアピールしたか教えてください。
まず1つ目は、自分軸での努力や頑張りを強調しました。自分の強みは努力をすることだと考えており、部活動での練習量や自己成長について話しました。2つ目は、周りも巻き込んで頑張る姿勢をアピールしました。私はチームの女子リーダーも務めていたので、チームをまとめて勝利に導くための努力やチーム力について話しました。今の仕事でもチームでの協力が重要なので、その点も強調しました。
――最終的に、日本郵船に入社を決めた理由を教えてください。
私はもともと乗り物や地図が好きで、グローバルな環境で働きたいという気持ちが強かったので、海運業界は自分の興味が詰まった業界だと感じていました。その中で、どんな人と働くかが重要だと感じており、自分が違和感なく話すことができ、一緒に働きたいと思った人がいたことがきっかけで、日本郵船に入社を決めました。
――最後に大学生へメッセージをお願いします。
今頑張っていることを一生懸命続けることが、一番大事だと思っています。あとは、日頃から新聞などをしっかり読んで自分の中の知識を増やしておくと、就活の面接における逆質問などで役に立つのではないかと思います。
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(無料・学年問わず歓迎)
✅2025年11月25日(火) 15:00~15:45
【第一三共】学生時代の専攻や部活が今の仕事の基礎に...!MR・人事として活躍する先輩にインタビュー #お仕事図鑑
取材:清水 碧
執筆:田中 妃音
編集:学生の窓口編集部
取材協力:日本郵船株式会社




























