「サバイブしてきた自分を信じて」ファッションデザイナー渋谷ザニーさんがコロナ禍を経験した学生に伝えたいこと
軍事政権下のミャンマーを逃れ8歳で日本に来た渋谷ザニーさんが、ファッションデザイナーのキャリアを得るまでの軌跡をお伺いした前編。後編では取材に同席したガクラボ所属大学生3人による質問とザニーさんの回答をお届けします。
学生生活がコロナ禍と重なった学生たちへのねぎらいの言葉が印象的でした。
⇒前編:「環境を言い訳にしない。」渋谷ザニーさんの生き方論とは?
PROFILE
渋谷 ザニー
◉――1985年1月1日生まれ。ファッションデザイナー。1993年8歳の時に、政治的な弾圧から逃れ家族で日本に亡命。大学では国際関係学部でアメリカン外交を専攻する。大学在学中に雑誌モデルとしてデビューし、卒業後はファッションデザイナーに。2011年には自身のブランド「ZARNY(ザニー)」を創設し、映画やドラマの衣装、K-POPアイドルから内閣総理大臣夫妻、皇室の衣装も担当する。
▼INDEX
1.社会が役割を与えてくれる場合もある
2.“誰を幸せにしてるのか”を常に考える
3.先輩や上司に好かれたり認められることは重要
社会が役割を与えてくれる場合もある
まず、みんなの世代に対して敬意を持ってお伝えしたいのは、多感な時期をコロナ禍という激動の中で過ごしたこと、どんなに辛かったかと思います。かける言葉が見つからないくらい、想像するのさえ難しい。
だって、高校や大学って一番華やかな時期じゃないですか。みんなで文化祭の企画を出して、計画して、準備して。社会に出た時にも役立つ素晴らしい経験なのにそれができない。ずっとステイホームをしなくちゃいけなかったと考えると、僕の想像を超える闘いがみんなの世代にはあったと思います。誰に怒りを向けていいかも分からなかったですよね。
それでも、ポジティブに考えてほしいんです。他の国だったらもっと大変だったかもしれない。ベランダにしか出られない国も当時はあった。でも、日本は制限があってもやれたこともあったわけだから、自分たちはまだ良かったんだって考えた方がいい。
あとは、みなさんの危機管理能力は他の世代よりも絶対に長けているはず。それが発揮できる場面はこれからたくさん出てくると僕は思います。これからどんな状況、どんな社会が訪れてもやっていける。僕たちはサバイブしてきたんだからって、そう信じて頑張ってください。
そして、やりたいことが見つからないという点についていうと、それは僕たちの世代も同じでした。やりたいことが見つからない人はいっぱいいた。だから、それは環境のせいではなくて、一人ひとりがいつの時代も探さないといけないんだと思います。
今やっていることを一生懸命続けていれば、社会が役割を与えてくれる場合もあります。それに臨んでもいいかもしれない。あとは、自分を信じてくれたり、応援してくれた人がいるなら、その人たちが幸せになることは何だろう、喜んでくれることは何だろうって考えてみる。そうやって踏み出せる一歩もあると思います。
“誰を幸せにしてるのか”を常に考える
僕の場合はファッションの世界に行きたいのに専門学校に行く夢を諦めなければいけなかったから、ファッションの道に進むためには、大学よりも学校外での活動がすごく重要でした。だからちょっと特殊な大学生活だったかな。
クラブや渋谷に出かけて、社交の場で業界関係者にネゴシエーションして、営業して、それが自分の運命を切り開いて行った。自分で「渋谷ザニー」という人間を作って、社会に出すタイミングはいつかって、時代を読んだり空気を読んだりしてましたね。必死だったと思います。
1つ後悔してることがあるとすれば、もっといろんなことに挑戦すべきだったかなと思います。その後のコロナ禍を思えば、できることはもっとあった。大人が消極的になった時代だったけど、もっと若者として主張しても良かったと思います。
アドバイスがあるとしたら、自分がやりたいことや叶えたい夢に対してアクションをやめないことかな。そして、自分が今やっていることは誰を幸せにしているのかを常に考える。それは自分のパートナーや家族、応援してくれてるおじいちゃんおばあちゃんだったり、相談に乗ってくれた先生だったりするんだけど、自分が今やっていることは誰を幸せにしているのかを意識すると、結構、人生はうまくいくと思います。
先輩や上司に好かれたり認められることは重要
仲間の作り方って今の僕でも課題だけど、これっていう答えはないと思います。新しく出会う人って新人類じゃないですか(笑)。この人はどんな人なんだろう、何をしたら喜ぶんだろうって、相手を分析する力は必要だと思います。仲間を増やすってそういうことで、人はいくつになっても選んで、選ばれて生きていくんですよ。
これからみなさんは、いろんなことに挑戦したり、アクションを起こしたりすると思うけど、敵は一人でも少ない方がいいじゃないですか。味方は一人でも多い方がいい。だから人に優しくして、心を大事にしながら、いい相手との関係は長く保つべき。今、僕はワタナベエンターテインメントにテレビタレントとしても所属してますが、面接につないでくれた人は20歳からの縁です。
あとは、年齢に線を引かないで、20でも30でも上の人とも積極的に交流していく。たとえば大人の間違いにちゃんとNOと言えるのは大事だけど、先輩や上司に好かれたり、認められたりするのも重要です。
18年前に僕に初めてファッションの仕事くれた方は今60代半ばだけど、今でも交流があります。半年に1回くらい「意見交換しましょう」ってシャンパンを持って訪れますけど、そういう中からビジネスチャンスが生まれることもありますから。
可愛がられるって得、嫌われるのは損。大学の先生にも、お茶飲みましょうって誘えばいい。可愛がられたら、遅刻の1回や2回、大目に見てくれたりするでしょ?(笑)。
⇒前編:「環境を言い訳にしない。」渋谷ザニーさんの生き方論とは?
▼渋谷ザニー各SNS
渋谷ザニーインスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/shibuyazarny/
渋谷ザニーThreadsアカウント
https://www.threads.net/@shibuyazarny
渋谷ザニーXアカウント
https://twitter.com/shibuyazarny
ZARNY collectionフェイスブックアカウント
https://www.facebook.com/ZARNYcollection
ZARNY collectionインスタグラムアカウント
https://www.instagram.com/zarny_collection
取材・文:ぎぎ まき
編集:学生の窓口編集部



























