【世界のホンダと言われる理由】ブランドの価値を作った商品戦略 #Z世代Pick

かんき出版 デジタル・プロモーション部

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こんにちは。Z世代ブックピッカー・まえれなです。
みなさんは「スマートフォン」と言われたら、どのメーカーを思い浮かべますか?
カフェチェーン店なら? コスパの高い日常着と言えば?

おそらく多くの方が同じイメージを思い浮かべたのではないでしょうか?
ちなみにわたしは、スマホ=iPhone(Apple)、カフェ=スターバックス、コスパ高い日常着=ユニクロ、でした。 みなさんはいかがでしたか?

企業が行っているブランディングと呼ばれる活動によって、前述のように「〇〇といえば〇〇」と、私たちはあまり意識せずに特定のブランドをイメージしています。
では、この「ブランド」「ブランディング」とは、一体どういうものなのでしょうか?

「コスメといえばあのブランドがいいよね」「あの企業のブランドなら安心できる」などとよく耳にしますが、具体的にどういうものなのかを説明できる人は多くないのではないでしょうか?
そこで今回、ブランディングの入門書『手にとるようにわかる ブランディング入門』より一部抜粋し、「ブランド」「ブランディング」とは何か、なぜ必要なのかや、ブランドにまつわるストーリーなどを紹介していきます。

※本記事は金子大貴、一色俊慶著『手にとるようにわかる ブランディング入門』(かんき出版)より一部抜粋し、再編集したものです。

ブランドの価値は自分たちではなくユーザーが決める

ブランドの価値はユーザーが評価するものです。
そのため、単に「自社のブランドイメージ」を一方的に伝えている状態ではブランドとして存在するとは言えず、相手からその「ブランドイメージ」を言ってもらえる状態を目指すことがブランディングの成功と言えます。

つまりブランドの価値はユーザーが決めるということです。したがってブランド価値を自社でコントロールすることは困難です。一度染みついたイメージを変えるのは難しいのです。「大衆酒場」と認知されているチェーン店が突如、高級料理店を始めてもなかなか狙ったイメージに認知されることは難しいでしょう。

ただ少しずつブランドの魅力を高めていく努力はできます。
たとえばホンダは元々、本田宗一郎氏が遠くに買い出しに行く奥さんのことを思って、旧陸軍が持っていた発電用エンジンを自転車に取りつけることを思いついたところから始まりました。500基あったエンジンを自転車用補助エンジンに作り替えて売り出したら、たちまち売り切れたので、本田氏は自社製エンジンを開発することにしました。

そして1948年に従業員34人、資本金100万円で浜松に自転車用補助エンジンを作る小さな町工場として本田技研工業を創立したのです。その後オートバイに転身。マン島レースで1位から5位を独占するなど世界に冠たるオートバイメーカーになりました。
さらに四輪自動車の開発にも進出し、1964年にはF1初出場を成し遂げました。1972年には低公害エンジンCVCC を発表、その後四輪自動車でも「世界のホンダ」と称えられるようになったのです。今でも世界ブランドランキング25 位と、ホンダ・ブランドは衰えません。

これはホンダが自分たちを「世界のホンダ」と自称したから得られた価値でしょうか。そうではありません。二輪でも四輪でも世界的なレースに参加し優秀な成績を収めながら、一方でスーパーカブやCVCC エンジンといった一般の人たちの役に立つ商品や技術を開発してきたから、「世界のホンダ」と称えられるようになったのです。

■実際に読んでみた感想
ブランディングと聞くと、DiorやCHANELなどの高級ブランドや、UNIQLOやGUなどの日常服ブランドのイメージがすぐに頭に浮かびます。しかしこの本を読むと認識が変わることばかりでした。その一つとして挙げられるのが、本文中の「ブランドは全ての企業が持つ形のないビジネス資産である」という言葉です。

世界を代表する企業GAFAも、それぞれが独自のブランドを築き上げていますが、中小企業やベンチャー企業も独自性を兼ね揃えたブランディングができれば、会社を成長させることができる可能性が広がると感じました。(まえれな)

■著者からおわりに
スティーブ・ジョブズが亡くなったときに、アップルのブランドが維持されるか多くの人が心配しました。アップルのブランドは彼のカリスマ性が支えていると考える人が多かったからです。実際には、ジョブズの死後もアップルのブランド力は衰えず、時価総額も毎年世界の上位を争っています。

もちろんアップルと言えどもブランド維持・向上の努力を怠れば、ブランド価値も時価総額も下がっていくことでしょう。ブランド価値の維持・向上には不断の努力が必要です。しかし、その苦労を大きく超える、誰にも真似できない価値を生み出します。何でも真似られてしまう時代に、真似できない価値創造の可能性をブランディングは秘めているのです。


『手にとるようにわかる ブランディング入門』
定価 : 1,760円(税込)
頁数 : 256頁
ISBN : 978-4-7612-7629-4
発行日 : 2022年10月19日

■著者情報
金子 大貴(かねこ だいき)
株式会社 大伸社コミュニケーションデザイン チーフ ブランディングディレクター 2009年、株式会社大伸社入社。コピーライターとして、広告・宣伝のクリエイティブ開発の経験を経て、ブランディングに特化したプランニング・コンサルティングを担う現職へ。大手上場企業から中小企業まで、企業のリブランディングプロジェクト、新製品のコンセプト開発、ブランド浸透戦略立案などの幅広い業種業態でのブランディング支援を実施。

一色 俊慶(いっしき としのり)
株式会社 大伸社コミュニケーションデザイン 代表取締役CEO クリエイティブディレクター 2001年、株式会社大伸社入社。コピーライター、マーケティングプランナーを経て2020年より現職。住宅設備や生産設備、医療機器メーカーなどBtoB企業のブランディングからマーケティング戦略を統合的に支援。好きな言葉は「三方良し」。買い手と売り手、未来を幸せにする社会に貢献できる仕事づくりがモットー。

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