プロモーションに必要なスキルは"想像力" サイボウズ「kintone」のプロモーション担当者のお仕事とは?【お仕事図鑑】
社会で働き始めるとふつふつと感じる「この業務、もっとこうしたらスムーズにいくのに……」というモヤモヤ。アルバイトをしている学生さんの中でも、同じように感じたことがあるのではないでしょうか。
今回「お仕事図鑑」でインタビューしたのは、チームワークを支援するためのグループウェアを開発・提供しているサイボウズ株式会社。自社の業務内容に合わせて必要なシステムを作成できるノーコードツール「kintone(キントーン)」は、多くの企業に導入され業務効率化を実現しています。
そんなkintoneの魅力を伝えるプロモーションチームに所属し、リーダーとして活躍されている山田幸さんに、仕事内容やプロモーションに必要なスキルなどを伺いました!
プロフィール
PROFILE

山田 幸
2014年に新卒で入社後、ビジネスマーケティング本部でサイボウズ Officeのプロモーションチームに所属。2017年から現在までは、kintoneのプロモーションチームに所属し、チームリーダーとして主に日本国内向けにマス向けコミュニケーション全般の業務に携わる。
▼INDEX
「個人が幸せになれる価値を提供できる」プロモーションチームのミッション
プロモーション業務に必要なスキルは“想像力”
「ここなら自分らしく働ける」サイボウズに入社を決めた理由
カルピス®の仕事は、飲み物を通して“日常の中にある幸せ”を提供できる
「個人が幸せになれる価値を提供できる」プロモーションチームのミッション
ーー現在のお仕事、kintoneについて教えてください。
ビジネスマーケティング本部で「kintone」という製品のプロモーションチームに所属し、チームリーダーをしています。kintoneの魅力を多くの人に知っていただくためのプロモーション活動を日々行っています。
kintoneは特別な開発知識やスキルがなくても、自社の業務に合わせた必要なシステムを簡単に作成できるサービスです。顧客情報の一括管理、ファイル共有、出張時の交通費申請、活動報告など、仕事をする上でのあらゆる業務に必要なアプリケーションを、ノーコードで自由にカスタマイズできるのが特徴です。
ーーkintoneを取り入れることにより、どのような変化が生まれるのでしょうか。また、プロモーションチームで掲げているミッションを教えてください。
kintoneを取り入れることにより、チームで行う仕事が円滑になります。業務の見える化を実現し、仕事の非効率を削減することができます。社会に出て仕事をしてみて気づいたことは、どんな仕事もチームで行うこと、また思った以上にアナログで非効率な業務がたくさんあるということです。
「この情報あっちでも報告してこっちでも報告しているな、情報をまとめるために何日もかかってるな、情報共有がうまくいっていないな、などもっとうまくできる方法はないのかな?」と思うような作業や場面が出てくることがたくさんあります。
そういった業務の非効率の解消にkintoneが役立ちます。kintoneを使うことで、仕事がスムーズに進められるようになるんです。
日々の仕事がスムーズになるといいことがたくさんあります。たとえば効率化によって作業時間を短縮できるようになるので長時間労働がなくなります。時間が生まれることで本来やりたかった業務や、クリエイティブな作業に打ち込めるようにもなります。
インターネット上で仕事ができるようになるので、オフィスに出社し、紙を印刷して提出して……といった業務が減少。働く場所への制限もなくなり、好きな場所で好きな時間に働けるようになり、人生の選択肢が増えていくと思っています。結果的に仕事が楽しく感じられて、個人が幸せになれる価値が提供できていると感じます。
kintoneのプロモーションチームとしては、会社の理念である「チームワークあふれる社会を創る」ために「働くすべての人にkintoneの魅力を届けること」をミッションに、一人でも多くの人の業務を効率化、そして結果的にその人個人の幸せに貢献したいという思いで活動しています。
ーーkintoneを導入しているお客様から言われて嬉しかったことを教えてください。
ある企業のお客様から「kintoneを導入したことで月200時間削減できました。自分のやりたいことにより力を入れられるようになりました!」と言われたときはとても嬉しかったです。
200時間は申請や印刷、郵送、業務内容の転記など、さまざまな業務が効率化できたことによって生まれたもの。些細な作業でも積もれば膨大な時間を占めているんですよね。kintoneによって大きな変化が生まれ、お客様の幸せに繋がり嬉しかったです。
プロモーション業務に必要なスキルは“想像力”
ーーkintoneを多くの人に知ってもらうために、どのようなプロモーションが行われているのでしょうか?また、企画立案からどのように形になっていくのでしょうか。
テレビCMや電車、タクシーや電車の車内広告、YouTube広告をはじめ、ホームページ制作、カタログ制作、kintoneを詳しく知るためのセミナー開催など、多岐に渡る媒体や手段を使ってプロモーションを行っています。
例えば、約2年前からテレビCMを打ち出すようになりました。当時は「日本市場でkintoneの販売数を増やしたい」という思いがあったんです。販売数を増やすにはどうしたらいいのかを考えた中で、「kintoneを知っている人を増やさないといけない」といった一つの課題が出てきました。
当時の市場調査では、kintoneの名前を知っている人が他社と比較しても少ない状態。今のままだと認知度の低さによって競合他社に負けてしまう可能性があったため、まずは”キントーン“という名前を知ってもらう必要がありました。
認知度を高める方針が決まったら、どのような手段を使うか考えます。電車の車内広告やweb広告は以前から打っていましたが、ブレイクさせるためにはより多くの人に届ける媒体を使いたく、テレビCMが選択肢に上がりました。
媒体が決まると、その媒体をどのような人が見ているのか、どのような映像だと印象に残るのかといったことを考えて最終的に形に落とし込んでいきます。
ちなみにプロモーションの方針転換のタイミングは、季節や期間などがはっきりと決まっているわけではありません。世の中の動きを見ながら、方針を変えたほうがいいタイミングで提案をしています。
ーープロモーションの難しいところを教えてください。
コンセプトを決めるところです。誰に向けて行うのか、その人がプロモーションを見てどう思うのか、どう行動してほしいのか、そもそもなぜやるのか?といった、土台になる部分を言語化するのが難しいところだと思います。
ーー反対にこのお仕事の魅力はどういったところにありますか?
自分たちが考えていることが伝わり、リアクションをもらったときはとても楽しいです!
プロモーションは、より身近な言葉に言い換えれば “コミュニケーション”です。一方的に「この製品はいいですよ」とお伝えしていても、相手に魅力が伝わらないと意味がありません。どうすれば魅力が伝わるのか、日々考えて実行したことが多くの人にきちんと伝わった瞬間はとても楽しいですし、ワクワクしますね。
ーープロモーションのお仕事に必要なスキルを教えてください。
「一つの物事に対して、あらゆる角度から想像ができること」です。私はアイデアが浮かんだときに、前後、左右、あらゆる角度から想像をして「本当にこれでいいのか?」と繰り返し考えています。
土台となるコンセプト部分がきちんと考えられていると、目に見えるクリエイティブに落とし込むときに迷いが生じても、コンセプトに沿って判断ができます。また、コンセプトが固まっているからこそ、さまざまな人とのコミュニケーションもスムーズに取れるようになります。
プロモーションは正解がない世界だからこそ、そのときにベストだと思える選択を想像できる力が必要だと思いますね。
ーー想像力を高めるために、学生時代にできることはありますか?
私は入社後に、「世の中にある広告やプロモーションを見て『どのような目的で行っているのか』『なぜこの色を使ったのか』など想像しよう」とよく言われていました。世の中にあるものを見て、考える癖をつけていると力がつくと思います。
「ここなら自分らしく働ける」サイボウズに入社を決めた理由
ーーサイボウズに入社を決めた理由を教えてください。
一番自分らしく面接を受けられたからです。実は私は、就職活動の時期になっても自分が何をやりたいのか分からなかったんです。若手のうちからさまざまな経験ができるのか、成長企業であるのかといった軸で企業を見ていたものの、胸を張って「これがやりたいです!」とは言えない状態でした。
さまざまな企業を受けている中で、サイボウズの面接に行ったのですが……正直面接中に「落ちた」と思い、面接官に就職活動の相談をしていたんです(笑)。とにかく自分を飾らずにさらけ出して話をしたら、なんと結果は合格。ありのままの私を受け止めてくれたサイボウズなら、自分らしく働けるのではないかと思い入社を決めました。
ーー社内の雰囲気を教えてください。
面接で感じた通り、オープンでフラットな雰囲気です。一人一人が会社のこと、自社製品を素敵だと思って働いている印象ですね。
ーーありがとうございます!最後に今後の展望について教えてください。
kintoneの魅力を少しでも多くの人に伝え、使いたいと思っていただけるように、引き続きチーム一丸となってプロモーションに力を入れていきたいです。そのためには、私自身のスキルアップはもちろん、リーダーとしてチームメンバーが働きやすい環境作りにも一層注力していきたいですね!
============
文:田中青紗
編集:学生の窓口編集部
取材協力:サイボウズ株式会社