【金沢B級グルメ!「 ハントンライス」って知ってる?】はじめての「ハントンライス」おどおど #あつまれ!_おどおど学生。

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B-1グランプリなどご当地グルメが注目されるイベントが盛り上がったため、現在ではその地方ごとのオリジナルメニューが全国区で有名になってきています。しかし、やはりご当地グルメはその土地に行かないと本物は食べられません。

本シリーズ記事では、大学生読者の皆さんがその地方に旅しても食べ損なうことのないよう、全国各地のご当地グルメをご紹介しています。今回は石川県金沢市の「ハントンライス」です。

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「ハントンライス」とは?

ハントンライスは、金沢市で生まれた洋食で、もはや郷土料理の一つになっているといっても過言ではありません。

ケチャップライスを半熟のオムレツでくるみ、その上に魚のフライ※などを載せて、タルタルソースとケチャップをかけたものです。

オムライスの上にフライが載って、タルタルソースとケチャップで食べるといえば、知らない人もイメージできるでしょうか。

※伝統的なハントンライスはマグロのフライ、エビフライ。マグロのフライは現在では白身魚のフライに置き換わっています。かつてマグロのフライが主流だったのは、諸説ありますが、マグロの養殖が盛んで入手しやすかったからだそうです。

●ハントンライス誕生の経緯は?
ハントンライスの誕生については諸説あるのですが、有力な説の一つは現在も続く『グリルオーツカ』(洋食屋として昭和32年創業※1)の初代オーナー兼シェフが『大和』というデパートのレストランで働いていたときに、「まかない料理」として考案したのが、そもそもの始まり――というもの。

忙しい厨房のスタッフが手早く食べられるよう、ご飯もおかずも一緒に盛り込んだワンプレートの料理になったそうです。

『大和』のレストランで働いていた人が独立してお店を持った際に、何か名物料理が必要と考え、まかない料理をメニューに加えました。これが、ハントンライスが金沢で広がるもとになったとのこと。これが1967年(昭和42年)です。

その後、『グリルオーツカ』でもお客さんに提供するメニューに加えるようになりました。つまり、考案者よりも先に商品化した人がいるという珍しい経緯の料理なのです。

もう一つの有力な説は、『ジャーマンベーカリー』のコックであった北川外二さんが東京で目にした定食屋の料理を再現し、『グリルニュージャーマン』の出店時にメニュー化した――というもの。

ハンガリーによく似た料理があるということで※2、ハンガリーの「ハン」とフランス語でマグロを意味する「トン(thon)」を合わせてハントンライスと命名したとのこと。『グリルニュージャーマン』は1970年(昭和45年)創業なので、こちらの説を取るならハントンライスは1970年からあることになります。

いずれにせよ、ハントンライスが昭和40年代から金沢で親しまれてきたことは確かで、つまり50年以上の歴史があるご当地洋食というわけです。

※1
1953年(昭和28年)創業の『喫茶スワン』が洋食屋として再出発したのが『グリルオーツカ』です。

※2
実際には該当する料理はないとのこと。

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