8店舗300名規模を管理!エリアマネージャーに必要なスキルとは?【ファーストリテイリング】
プロフィール:岩村健司:2017年3月入社
所属部署:東京都内のエリアマネージャー
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#お仕事図鑑」。
今回はユニクロ、ジーユーなど複数のブランドを世界中で展開する日本発のグローバル企業「ファーストリテイリング」で働く先輩社会人にインタビュー。
エリアマネージャーとして働く岩村健司さんに、学生時代に取り組んだことや日々の仕事内容についてお話を伺いました!
――どんな学生時代を過ごしていましたか?
※ハイブランドが好きだった学生時代
小学生の頃からずっとサッカーをやっていたので、大学でも途中までサッカー部に入って活動していました。大学4年生の後期では、休学して8ヶ月ほどオーストラリアへ留学もしていましたね。あとは、ハイブランドの洋服が好きだったので、洋服を買うためにアルバイトを必死でやっている学生生活でした。
――ハイブランドの洋服が好きだったんですね。
高校時代はサッカーのジャージしか着ていないような学生だったのですが、大学に入学してから洋服に興味が湧いてきて。年齢的にまわりを気にする頃だったので、少しでもかっこよくなりたい気持ちがあったのだと思います。
――学業のほうはいかがですか?
総合管理学部という、人・モノ・金をマネジメントするために必要な知識を学ぶ学科で勉強をしていました。もともと商業科の教員を目指していたので、簿記や会計学なども学んでいました。
――学生生活のなかで一番頑張ったことは何でしょう?
※留学先のオーストラリアでコアラと触れ合う
一番濃かったと感じるのは留学の経験ですね。最初の2ヶ月は語学学校で英語を学び、あとの数ヶ月は現地の小中高で日本語を教えるボランティアをしていました。自分で授業計画を立てていたので、「計画を実行に移すリアルな体験」ができたのはとても勉強になりました。
また、小中高だけではなく幼稚園で園児にも教えていたので、相手によって日本語の教え方を工夫しないと伝わらないことも学びました。相手の立場に立つコミュニケーションは留学経験によって培われたと思います。
――学生生活での経験が、今の仕事に役立っていると感じますか?
はい、やはり留学の経験は大きいです。仕事をする上で自分で計画を立てて行動しないと、行き当たりばったりな働き方になってしまいます。前もって何が目標で、そのために何をするべきなのか、といったことを自分で考えられるスキルは役立っています。
また、仕事では多種多様なバックグラウンドを持っている方々と一緒にお仕事をする機会も多いので、相手に寄り添ったコミュニケーションも活きていますね。
――就活前にやって良かったことはありますか?
留学から戻ってから、約10ヶ月ほどユニクロでアルバイトをしました。何も知らない状態で面接を受けるよりも、企業を知りにいく行動ができたのは良かったです。
やっておきたかったのは、世界各地を訪れること。日本だけで過ごしていると、知らないうちに、ある種のステレオタイプ(固定観念)にとらわれてしまう。異なる環境に身を置くことで、自分の価値観を見直すことができると思います。時間に余裕のある学生時代に、もっとやりたかったですね。
――教員としての勉強も続けていた岩村さん。今の会社を選んだ理由を教えてください。
当時は教員になるか、英語も好きだったので英語を活かせる会社に就職するか二択で迷っていたんです。でも、今の会社に決めたきっかけは大きく2つあって。
1つ目が「自分の持っているスキルを最大限に活かせられる会社」であること。
会社情報を調べていると、ファーストリテイリングには人材開発や育成に取り組む教育担当部署があると知り、魅力的だなと思いました。英語を使える仕事、グローバル企業、私自身が洋服が好き、教育への関心……など、自分の持っているスキルや目指している要素がすべてそろっている会社だと思いました。
2つ目が、オーストラリアで中学生を相手に日本語を教えていたときに、「日本のイメージってどんなものがある?」と生徒に聞いたんです。一流企業の名前が挙がるなかで、「ユニクロ」と言ってくださった生徒がいて。最寄りのユニクロまで車で3時間くらいの街での出来事だったのですが、こういう所にもユニクロが知られていることに、感銘を受けました。日本人としてユニクロをさらに世界に広めていきたいと強く感じました。
――今のお仕事について教えてください。
東京都内のエリアマネージャーとして、8店舗、従業員の規模でいうと約300名を受け持っています。現在、入社して4年半。入社後は店舗での店長経験を経て、2021年9月からエリアマネージャーになりました。日々、8店舗を巡回しながら店舗スタッフのみなさんと一緒に、さまざまな課題の解決に向けて奮闘しています。
――エリアマネージャーならではの特徴的なお仕事は何でしょう?
弊社は商品の企画から製造、物流、プロモーション、販売までを一貫して行っていて、自分たちが作ったものを自分たちで販売しています。どうすれば多くのお客様に手に取っていただけるのか、スタッフの意見を取り入れながら、日々、行動に移しています。商品の置き方や見せ方、接客のやり方一つで売り上げがガラッと変わることがあるのは、この仕事の面白いところです。
――お仕事のやりがいを教えてください。
エリアマネージャーとしてはまだ2ヶ月くらいですが、店長時代との働き方と根本的には変わらないと思っています。ただ、8店舗を同時進行で見ていく必要がある上、店舗ごとに課題も違います。データから読み取ったり、スタッフから聞き取ったりしながら、店舗ごとの課題を的確につかんで、改善に向けた目標を設定していく必要があります。店長やスタッフの個性も違うし、店舗を取り巻く状況も刻々と変わるので、コミュニケーションで苦労する時もありますが、面白くやりがいを感じていますね。
――岩村さんの業務に求められるスキルは何でしょう?
まずは「信頼関係を作る力」。人と仕事をしていく上で非常に重要だと感じています。これだけ大きな組織なので、一人でできることはちっぽけなんですよね。人と信頼関係を作り、一緒に物事を進めていくと効果が何倍にもなると思います。
もう一つは「実行力」。どんなに立派な計画を立てたとしても実行されないと何も変わりません。実際に行動に移していく力が求められていると感じます。
――これらのスキルを身につけるために、心がけていることはありますか?
信頼関係を作るためには、やはり人とちゃんと話すことが大切ですね。さまざまな年代の、さまざまな背景を持つ人と一緒に物事を進めていくため、憶測で「あの人はこう思っているだろう」と、決めつけ、コミュニケーションを怠るのはよくありません。相手の気持ちを引き出しながら、お互いが思っていることを伝え合い、目指している方向は一緒だと確認しながら仕事を進めるように心がけています。
実行力を培うために、おすすめは何かチャレンジをしてみて、その「結果」に着目すること。数字でもなんでもいいですが、やってみたことがどんな結果をもたらしたのか、振り返ると、自分に足りないことや次にやるべきことが見えてきます。これを繰り返すことで実行力が身に付くと思います。
――最後に学生の皆さんへのメッセージをお願いします。
就活を意識し始め、ある分野や企業にちょっと関心を持ち始めると、同時に、「本当にここでいいのかな」といった不安を感じる時もあります。不安に一つずつ向き合って、解消し、納得していくことが大事だと思います。こうした過程を経ていると、入社後、よりスムーズに仕事に入り込んで、早く成長できるのではないでしょうか。
皆さんが羨ましいと思うのが、ユニクロを純粋なお客様の視点で見れること。お客様として店舗に行ったときに感じたことや、もっとこうした方が面白いのに、と思ったことを心に留めておくと、入社した後活きるかもしれません。
弊社は完全実力主義で若い頃から活躍できるフィールドがあるグローバル企業です。興味がある方はぜひチャレンジしてください。応援しています!
※記事内容及び社員の所属は取材当時のものです。
文:田中青紗
編集:学生の窓口編集部
取材協力:株式会社ファーストリテイリング