木村佳乃「『自分が思うより人は私のことなんて期待してないな』と思うと気がラクになる」#ボクらの時代コラム
様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。
フジテレビ提供
9月19日(日)に放送された『ボクらの時代』では、先週に引き続き、女優の長澤まさみさん、木村佳乃さん、麻生久美子さんが登場。公開中の映画『マスカレード・ナイト』で共演している3人が、女優になったきっかけやコロナ禍での過ごし方、キャリアを重ねて変わったことなどについて語り合いました。
「もともとアイドル歌手になりたかった」
木村さんが女優になったきっかけは「今の事務所の社長を紹介していただいたこと」なんだとか。「もともと本を読んだり映画や舞台を観たりするのが好きで、映画産業に入ってみたいなと思って」紹介してもらい、その後はオーディションを受けたといいます。
一方、麻生さんは「私、もともとアイドル歌手になりたくて」と告白。「西田ひかるさんが大好きで、アイドル歌手になるために事務所に入ったんですが、入ったところがエキストラ事務所だったからずっとエキストラをやっていて。オーディションは受けられるけどアイドルには遠いから「何やってるんだろ」と思いながら、でもなんとなく同じ世界ということで満足していたんですよね」と話す麻生さんですが、その後、映画『カンゾー先生』(1998)のオーディションに受かったことで本格的に女優の道へと進んだことを明かしていました。
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長澤さんは第5回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し女優の道へ。当時のオーディションでは映画の出演が約束されており、「グランプリを獲ってすぐ、1カ月も経たないうちに現場だったんです。何もわからないし、ただただ圧倒されて。でも、スタッフさんたちが本当に優しくてかわいがってくれたから、それで楽しくて毎日現場に行けていたという感じでした」と、当時12歳だった自身を振り返ります。
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それを聞いた木村さんは「じゃあ、なんで女優さんになりたいと思ったか、当てずっぽうで言うと……。まさみちゃんがめっちゃくちゃかわいかったから、誰かが応募した!」と、まるでクイズに答えるかのように発言し、2人を笑わせます。すると長澤さんは、「一応、自分で応募しました」と答えますが、「確かにちょっと間違っていないのは、幼なじみのお母さんがオーディションの広告を見つけてきてくれて、それで受けたんです。でも、なんとなく自分でもやりたいと思っていたんだと思う」と、当時の正直な心境を明かしていました。
「『自分が思うより人は私のことなんて期待してないな』と思うと気がラク」
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「キャリアを重ねて、若い頃と今とで変わったことは?」という話題では、麻生さんが「今もそうなんですけど、基本的にあんまり自分に自信がないというか……」と発言。長澤さんに「いつも堂々としているイメージで、一緒にいるとすごく安心感があるのに」と言われると、「でもだんだん、私みたいな人も役者のひとりとしていてもいいんだって思えるようになったから、ちょっと気持ちがラクになってきました」と、キャリアを重ねるうちに気持ちに変化があったといいます。
一方、木村さんは「私はあんまり変わってないかも。『あ〜あ』ってなるけど『まいっか』ってなって、また『あ〜あ』ってなっても『まいっか』って(笑)」と、落ち込んでは立ち直ることを繰り返していると明かします。
「しょっちゅう『あ〜あ』ってなるんだけど、立ち直りもまぁまぁ早い。『自分が思うより人は私のことなんて期待してないな』と思うと気がラクです。期待されてると思うと『はぁ……』って(プレッシャーに)なっちゃうけど、たかが木村佳乃、どうせ木村佳乃。ほめられたとしても“木村佳乃のくせに”、“木村佳乃にしては”だと思うと気がラクになるというか。だから、すごくよかったねって言われても『“木村佳乃にしてはよかったな”って言ってくださってるんだな』と思うようにすると気がラクになるんですよね」と、独自のプレッシャー回避法を披露する木村さん。
麻生さんが「いい考え方ですね」と言うと、「でも、せっかく生きてるから、少しでも楽しい方がいいじゃないですか。それはすごく思う。せっかく素晴らしいお仕事、好きなお仕事ができてるんだし、今日という日は今日しかないし。とりあえずもう『やっちゃえ!』って感じ」と話す木村さんに、麻生さんも「わ〜、ポジティブ! でもすごく共感します」と感銘を受けていました。
すると長澤さんも「私、朝、佳乃さんが現場に入ってくるときがいちばん好き。『おはようございま〜す!』ってすっごく元気ですよね」と木村さんに伝えると、木村さんは爆笑しながらも「どんなに暗い作品やっていてもあの感じだよね(笑)」と自身を振り返ります。長澤さんが「あれはすごくいいです。朝って大事だなってすごく思うし。朝の自分のエネルギーがある時間に、まだ放出してないエネルギーがちゃんと備わっていて。あの声を聞くと『ああ、真似しよう』っていつも思うし、真似してます、私」と、実践していることを明かしていました。
大学生のみなさんの中にも、ときには周りからの期待がプレッシャーとなってしまい、思うように自分の力を発揮できない場面もあると思います。そんなときは木村さんのように「たかが」自分、「どうせ」自分と割り切って気をラクにすることで、周りの目を気にせず、自分の力をのびのびと思う存分発揮することができるのではないでしょうか。
『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)
放送日:9月19日(日)
長澤まさみ×木村佳乃×麻生久美子~後編~
『ボクらの時代』公式ホームページ
<次回の放送>
9月26日(日)7:00~7:30
野田クリスタル×ゆりやんレトリィバァ×粗品
文:落合由希
編集:学生の窓口編集部