親友は作らなきゃいけないわけじゃない。そう思えたら毎日が楽しくなる #大学1年生の転び方

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親友は作らなきゃいけないわけじゃない。そう思えたら毎日が楽しくなる #大学1年生の転び方

INDEX

1. 友達はいなきゃいけないわけじゃない
2. 高校時代の大親友に出会えたのはかけがえのない奇跡
3. 最初から大親友を見つけようとしなくていい
4. いま楽しくなくても、いくらでも挽回できる

アーーー寒い、寒すぎる。大学1年生のみなさま、かつては大学1年生だったことがある気がしなくもないみなさま、ねぇ⁉ 寒くないですか?? 今年は暖冬だ、なんて気象予報士の言葉を聞くたびに、どこが?!!? しっかり寒いんですけど!? とブチ切れております。

最近は、寒さで血行が悪くなり、凝り固まった体をほぐすために、友人数名と休日の朝に待ち合わせをして岩盤浴に行ったあと、昼間からほぼすっぴんで居酒屋で酒を飲み、夕方に解散してそのあとの時間は各々好きに過ごす、という遊びにハマっています。
気の置けない、昔からの友人の存在というのはほんとうにありがたく、遊んでいてもめちゃくちゃ楽しいんですよね……。
お互いの黒歴史は全部知っているからカッコつける必要もないし、裸の付き合いもしてきたから今更恥ずかしがることもないし、マジで……サイコー……超楽チン……!

さて、今回はそんな友達の存在、そしてそのつくり方について悩んでいる方からの転びエピソードです。

都内の私立大学に通う文系の1年生です。わたしの悩みは、大学に友達がいないことです。この友達というのは、ただごはんを食べたり、授業を一緒に受けたりする人たちのことではなくて、言いたいことを言い合って、尊敬しあって、たまに喧嘩もしたりする、でも黙って一緒にいても居心地がいい、そんな存在のことです。高校生の頃には、そんな友達が私にも何人かいて、今でも、なんでも言い合い、くだらないことでも笑い合える宝物のような存在です。でも、別々の大学に通う彼女たちには頻繁に会えません。だから、大学でもそんな存在がいたらいいなと思います。
また、大学受験に失敗して、今の大学に入ったことで、自分への自信をなくしてしまって、より慎重な性格になってしまい、人に心を開くことが怖くなってしまっていることも友達ができない原因かもしれません。
どうしても「こんなめんどくさい私に付き合ってくれる人なんていないんじゃないか」「嫌われているんじゃないか」と怖くなってしまいます。素敵な友達に出会うにはどうしたらいいでしょうか、また、この弱いメンタルを強くするにはどうしたらいいでしょうか。


友達はいたら楽しいけどいなきゃいけないわけじゃない

冒頭で、友達ってマジでいいぜ! サイコーだぜ! なんて話していましたが、正直なところ、友達は絶対にいなくてはいけない存在だとは思っていないんですよね。
たとえ友達がいなかったとしても、本人が十分に人生を楽しんでいるのであれば、それはそれでいいと思います。

そもそも、友達の定義って、すごく難しくないですか?
友達とひとえに言っても、細かく分解していくと、どういう関係性なのかはそれぞれ違うはずです。

同じ環境で同じ時間を過ごして、なんでも話せて、相談に乗ったり乗ってもらったりして、趣味も笑いのツボも一緒で、しょっちゅう遊んで、信頼関係があって、居心地がよくて……となると、それはもちろん友達なのだと思います。
しかし、大人になるにつれて、環境が変わったり知り合う人が増えていったりすると、関わり方は一辺倒ではなくなっていきます。

住んでいるところは離れているけれど頻繁にSNSやLINEでやりとりするのも、年齢も住んでいるところも違うけれど趣味が同じでそのイベントには一緒に行って楽しむのも、社会人でわざわざシフトの休みを合わせて遊んだりはしないけれど仕事帰りにしょっちゅうごはんを食べにいくのも、頻繁に連絡は取り合わないけれど年末年始やお盆などの長期休みに地元に帰省したときは必ず飲みに行くのも、連絡先は知らないけれど行きつけの飲み屋でしょっちゅう顔を合わせて一緒に飲むのも、友達と言えば友達ですよね。

関係性を細かく分類すると、「中学のときのクラスメイト」だとか「仲のいいバイト先の人」だとか「しょっちゅう顔を合わせる飲み仲間」だとか表現することもできますが、いちいちそんな風に説明するのは面倒だから、まるっと「友達」として一括りにできるもの。
告白を経て交際の同意を得たうえで付き合っている恋人や、役所に婚姻届を出して法律的に戸籍が同じになった夫婦とは違って、友達というのは明確に説明できないですよね。


高校時代の大親友に出会えたのはかけがえのない奇跡

相談文にも書かれているように、「言いたいことを言い合って、尊敬し合って、たまに喧嘩もしたりする、でも黙って一緒にいても居心地がいい」というのが、あなたの中の友達の定義になっているのだと思います。

これって、かなりハードルが高いといいますか、こういう関係が築けるのってきっと簡単ではないはず。
しかも、人の縁は流動的ですし、環境の変化に伴って考え方にも少しずつ変化が見られますからね。
なんだったら、そういう存在は、一生のうちに1人でもできたらラッキーな方だと思います。

よく、恋愛で「これだけ地球上に人間がいる中で、出会えて付き合えたのは運命だ……!」なんて言われることもありますが、それは友達でも同じこと。
あなたの場合、たまたま住んでいたところで、たまたま入学した高校で、たまたま同じクラスや同じ部活になって、その中で自然とお互いが望んでいる関係性になれたわけですから、それこそ運命で奇跡ですよね。
だから、あなたのその高校の友達の存在は、これからも大切にし続けてほしいと思います。
きっと、一生モンですよ。


最初から大親友を見つけようとしなくていい

先でもお話ししたように、あなたが望んでいる“友達”というのは、作ろうと意識したからといって簡単につくれるものではないのですが、だからといって、じゃあもう大学ではそういう友達はできません、って言っているわけではありません。

タイミングだったり、巡り合わせだったり、という偶然の産物の中ででも、「絶対にできっこない!」と決めつけてコミュニケーションのきっかけとなる心の間口を閉ざしているよりも、作ろうと思って行動をしているほうが、人との関わりは増え、チャンスがたくさん生まれるのだと思います。

だからこそ、おそらくあなたは友達だと言い切れていないであろう、ただごはんを食べたり、授業を一緒に受けたりする大学の同級生たちとの交流も大事。
まあ、それすらも苦痛に感じるのなら無理にやることもないのですが。
そもそも、最初から大親友になんてなれっこないんです。

だって、最初はあなただって相手のことをよく知らないんですし、相手だってあなたのことをよく知らないわけですから。

ささやかなコミュニケーションを重ねていくうちに、徐々にお互いを隔てていた壁がなくなり、距離が近くなっていくと思います。
「大親友になれそうな人はどの人だろう……?」と狙って結果ばかりを求めていたら相手だって身構えてしまいますし、あなた自身も疲れてしまいますからね。

ぜひ、焦らずに過程を楽しんでほしいと思います。


いま楽しくなくても、いくらでも挽回できる

この連載の中で何度もお伝えしていますが、大学受験に失敗したくらいで人間の価値は決まりません。
どうか、そこだけに注目して自信をなくさないでください。

たしかに、一生懸命勉強した努力が報われなかったのは、とてもつらいと思います。
「大学の4年間はとても価値のあるもの」なんて言われていますし、ほんとうにその通りだとしても、軌道修正はあとからいくらでもききますし、なんぼでも取り戻せます
「わたしなんて……」という気持ちで暗い表情をしたまま4年間を過ごすのは、もったいない!
せっかく大学に入学したんですから、置かれた場所で楽しみを見つけるも、きっと後々になってあなたのいい経験になるはずです。

ちなみに、わたしが小学校から大学までの間で1番楽しかった期間は、高校生のときでした。
人間関係に恵まれ、29歳になった今も密に交流しているのはこのときにできた友達がほとんどです。
しかし、大学に入ってからはギャップに悩まされ、大学に入学してすぐはけっこうつらかった思い出があります。
要するに、今のあなたと同じ状況ですね。
そのとき、高校が一緒だった友達に相談をしたのですが、彼女たちが「え? じゃあうちらと遊んでたらいいじゃん」と当たり前のように言われて、気持ちが軽くなったのを覚えています。

「大学でも、これから先も、友達が1人も増えなくったってわたしにはすでに大切な友達がいるしな」と思えるようになってから、大学の同級生に対する「この人たちとは絶対に友達になれっこない!」という色眼鏡が外れて、そこから友達が増え、楽しく過ごすことができました。
あなたの場合も、すでに高校の友達という逃げ道があります。

それを頭の片隅において、たくさんの人と交流を持ち、楽しい大学生活を送ってくださいね。


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文・ものすごい愛
北海道出身。心身ともに健康だけが取り柄の、元社蓄のしがない主婦。洗濯洗剤はジェルボール派。AMにて『命に過ぎたる愛なし』を連載中。

エッセイ本『ものすごい愛のものすごい愛し方、ものすごい愛され方』好評発売中。
命に過ぎたる愛なし  〜女の子のための恋愛相談』が12月24日に発売予定。現在Amazonで予約受付中。
Twitter:@ mnsgi_ai ;


イラスト・saori・tanaka
北海道生まれの関東在住。文字とイラストを描きます。好きな食べものは梨。

Twitter:@ oyocois


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北海道出身。心身ともに健康だけが取り柄の、元社蓄のしがない主婦。洗濯洗剤はジェルボール派。AMにて『命に過ぎたる愛なし』を連載中。
連載:命に過ぎたる愛なし https://am-our.com/author/122/article
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