これは実写でもなくアニメーションでもない―“超実写版”『ライオン・キング』女子大生による試写会レポート
こんにちは!中央大学1年のハルヒです。
私は大学で映画研究サークルに所属し、映画やゲームに使われているVFXという視覚効果技術を学んでいます。今回、8月9日に全国公開される映画『ライオン・キング』を学生記者として一足先に鑑賞してきました!
会場はなんと新しくオープンした池袋のグランドシネマサンシャインのIMAXシアター!最新VR技術で製作された『ライオン・キング』を最新映画館の最新スクリーンで鑑賞してきた感想や映画の魅力を映像技術観点もちょこっとふまえてお伝えします。
会場の雰囲気
今回の会場である「池袋グランドシネマサンシャイン」は2019年7月19日にオープンしたばかりの新しい映画館です。シアターに向かうエスカレーターやホワイエの壁には、映画史に名を残してきた数々の名作のポスターなどが飾られており、その空間にいるだけでわくわくしました!
今回鑑賞したIMAXシアターは、なんと常設の映画館として国内最大となるスクリーンの大きさなんです!どのくらい大きいかって?わたしのスマホの画角ではスクリーン全体が収まりきらないほどです。
完璧すぎないことで生み出された超リアルな映像
映画が始まった瞬間、私はスクリーンに一気に引き込まれたような感覚につつまれました。目の前に広がるサバンナ、そして空や太陽の光があまりにきれいで美しく、「これはCGではなく実写なのでは?」と疑わずにいられません。登場するキャラクターたちは毛並みの一本一本がとても繊細に作り上げられており、微妙な風でなびく様子は自然さながら実写のようでした。シンバやムファサなどのキャラクターが喋ってようやく「これは映像なんだ」と理解したほどです。
中でも私が注目したのはキャラクターたちの「目」です。彼らの目はかすかに光を持っており、それがより一層実物のような存在に感じました。私は、この「目の中の光」がこの『ライオン・キング』での映画化において「命を吹き込むことなのかもしれない」と感じました。
しかし、意外にも監督であるジョン・ファブローは「あまりに完璧すぎる雰囲気」を作らないように気を付けたそうです。夜のシーンで、多少キャラクターの輪郭の細部までが見えづらくとも、その自然の暗さに逆らうことはあえてしない映像はリアリティそのものでした。しかし、私が感じたリアリティとは、ファブロー監督により綿密に作られた超実写版の世界なのでした。
映画サークルでは、とにかく「より美しく」ということにこだわりがちになってしまいますが、美しさに加えて「より自然に」作り上げることでリアリティを出していることを学びました。これはちょっとやそっと映像を学んだ私には「ブラボー!」としか言えません。まさに「感動」の一言です。
まとめ
私は鑑賞前に、アニメーションとミュージカルで共に大成功を収めている『ライオン・キング』を今映画化することにどんな意味があるのかを考えていました。鑑賞後「これまで伝えられてきた『ライオン・キング』の物語を、これから私たちはリアルな映像にうまく投影できるんだな」と感じました。
正直、映像だとわかりながら本作を鑑賞した今でも、私が観たものが実写なのか映像なのか迷ってしまう部分もあります。受け継がれた最高の物語、人類の生み出す最新映像技術の素晴らしさ、それによって描かれる『ライオン・キング』の迫力を、できればIMAXシアターで、全身で体感して欲しいです。リアルな映像は、まるでサバンナに旅行した気分にもなれます!夏休み中の大学生の方にも、ぜひおすすめしたい作品です!
文・中央大学1年 ハルヒ
ストーリー
命あふれるサバンナの王国プライドランド。未来の王<シンバ>は、ある“悲劇”により父<ムファサ>を失い、王位を狙う闇に生きるライオン<スカー>の企みにより王国を追放されてしまう。新たな世界で彼は仲間と出会い、“自分が生まれてきた意味、使命とは何か”を知っていく。王となる自らの運命に立ち向かうために―。
『ライオン・キング』8月9日(金)全国公開
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