【理系研究室訪問】英語が飛び交う国際派! 東京大学生産技術研究所松永研究室に潜入してみた!【学生記者】 2ページ目
二つ目の実験室でも最先端の実験が行われていた!
こちらは、ゲルと細胞を実際に使いながら実験をする研究室です。
▲この研究室では実際にヒトの細胞を使った実験をされているそう!
わこ:先ほど「血管の組織を作る」とお聞きしましたが、それは実際にはどのように作っているものなのですか?
高橋特任助教:こちらが実際に血管組織を作る土台となるものなのですが、この上下の四角いものが、血管をつくっている土台(デバイス)です。この真ん中の部分に細長いコラーゲンゲルが入れてあります。そのコラーゲンゲルに針を刺すことで、道路を作り、その後、その道路の中に血管内皮細胞を入れることで血管が形作られるんですよ。
わこ:あ! あそこに1つ目の実験室にあった「ドラフト」に似たテーブルがありますね!
高橋特任助教:こちらは「クリーンベンチ」といいます。先ほど見た「ドラフト」と同じように見えますが、実は全く逆の構造になっているんです! 外側からガラスの内側へ空気が入るようになっていたドラフトに対し、このクリーンベンチは、内側から外側に空気が出てきて、外側の空気がガラスの内側に入らないようになっています。
わこ:外側と内側、どちらを清潔に保ちたいかで使い分けられているのですね!
高橋特任助教:はい! その通りです!
▲おしゃれな英字が入ったオリジナルの白衣も並べられていました!
驚きの機能を持った顕微鏡がかっこいい!
▲松永研究室のイケメン博士研究員ジョリスさん! 会話はもちろん英語! 国際色豊かな研究室です。
わこ:顕微鏡も普段見ない大きさですね!
高橋特任助教:ここにある顕微鏡は大きさだけではなく、他の顕微鏡にないおもしろい特徴もあるんです。縦・横・奥行きの場所を捉えて、何十枚も撮影することで三次元化した画像が作れます。つまり、撮影したものを3Dで立体的に見ることができる特殊な顕微鏡なんです。他にも座標軸を記憶させて、撮影時間を設定することでムービー製作も可能です。
▲顕微鏡から撮った数十枚の画像を組み合わせて、血管の画像を3D化しているところ
高橋特任助教:あと、ここには細胞の保存に必要な液体窒素も置かれています。開けてみましょうか。
わこ:わー! "煙"もいっぱい出ていてとっても冷たそう! これは何に使うのですか?
高橋特任助教:これは、細胞を成長させないようにするために使います。実験で使用するときは体温とほぼ同じ37℃で培養しますが、37℃では細胞の成長は進んでしまうので、長期保存する際には、-180℃の液体窒素に入れておくのです。
わこ:細胞を眠らせるということなんですね!