内定解体新書for凡人学生(21)どうせ会社の細かいことなんて就活生には分からないからこそ積極的受験
前回、「行きたくない業界を選ぼうよ、多少は感覚的でもいいよ」と言いました。ここで「じゃあ入社してから自分にまったく合わない会社だったらどうすんだよ!」と憤慨する方がいらっしゃるかもしれません。
しかし残念ながら、そもそも入社する以前にその企業を細密に知ろうというのが間違いです。そんなこと就活生には絶対不可能です。
なぜなら通常の場合、就活生がわかるのは会社の外身、もしくは企業側が開示してメリットのある内部情報であり、会社の中身なんて入社するまでは絶対にわからないからです。
■企業に不利益が生じる情報を企業側は提供してくれない
上場企業であれば財務状況などはある程度わかるでしょうが、非上場企業においては基本的に「公開するメリット」がなければ情報公開をしません。
さらに公開されていたとしても、この点は上場企業も同じで、その企業の内情や社員一人ひとりの働き方なんて知れるわけがありません。
OB訪問などで部分的には可能かもしれませんが、それはその社員という変換装置が働いた情報であり、アナタが社員になったとしてどう映るかは誰にもわかりません。
金田一少年もお手上げの迷宮入り確定事件です。
そもそも社外の人間に明け透けに話す人もいません。メリットがないからです。仮に楽し気に何でも話す人がいたら、その人の会社員性を疑います。
説明会などでも採用担当者がいろんな話をしてくれるでしょうが、公開しても問題ないからこそ話すわけで、特に不利益が生じることは意図がない限りは話しません。
つまり、無駄とは言いませんが、漠然とした広い意味での「企業研究」なんてどうやったって限界があると知ってください。