一番短い名前の星座は? 天体観測が楽しくなる星座の豆知識4つ
夜空に浮かぶ星座は、「国際天文学連合(IAU)」によって全部で88種類が定められています。有名なところだと、「オリオン座」や「カシオペア座」のほか、星占いでも知られている「おひつじ座」「おうし座」……などの黄道12星座が挙げられますが、それ以外にもいろんな特徴を持ったものが存在します。そこで今回は、おもしろい特徴を持った知られざる星座に目を向けてみたいと思います。
■ 一番面積が大きい星座
まずは、もっとも面積が大きな星座である「うみへび座」をご紹介しましょう。一番大きいにもかかわらず、2等星の「アルファルド(アルファード)」以外に明るい星が少ないマイナーな星座のため、おそらくほとんどの人は聞いたことすら無いかもしれません。でも、実は日本でも春の夜空で見ることができます。
頭は冬の星座のこいぬ座付近から始まり、しっぽは夏の星座のてんびん座付近まで、角度にすると102度という横にたいへん長い星座であるため、頭が上り始めてから全体が夜空に姿を現すまでになんと6時間以上もかかります。うみへびという名前は付いているものの、私たちが水族館で見るような海蛇とは異なり、実際には頭が9つある大蛇(ヒドラ)がもとになっている星座です。
■ 一番面積が小さい星座
それでは、逆にもっとも小さい星座は何でしょう。答えは「みなみじゅうじ座」です。
2つの1等星「アクルックス」と「ベクルックス(別名:ミモザ)」を含む、明るい4つの星からなるこの星座は、「南十字星(サザンクロス)」という名前でも知られています。ただし、この星座は沖縄県の一部などで見ることができるものの、残念ながら日本の本土ではその全貌を見ることができません。オーストラリアなどの南半球に出かけるチャンスがあればぜひ一度探してみてください。