プロ写真家に聞く! 自撮りでかわいく写る角度とかわいく撮れるコツ
InstagramやFacebookに載せたり、旅行の記念にしたり……と、何かと撮る機会が多いのがスマホを使った自撮り。が、いざ撮ってみると妙にブスになる……なんてこと、ありませんか? どうせ撮るならかわいく写りたいもの。かわいく撮る方法ってあるのでしょうか。フォトグラファーの川畑樹利佳さんに聞きました。
■まずは「かわいく見える角度」を探すこと
——自撮りでかわいく写るコツってあるんですか?
「はい、ありますよ! 一番重要なのは、可愛く見える角度を知っておくことです。人の顔って、意外と左右非対称なんですね。たとえば私の場合は左目のほうが大きいので、撮るときは左目が画面に映る面積が大きくなるように撮ります。左右で何枚か撮ってみて、自分が一番かわいく写る角度を探しておくと良いですよ」(川畑さん。以下同)
——なるほど。スマホを上のほうに構えて上目遣いにする人をよく見かけますが、あれはどうでしょう?
「そうですね、顔の左右も大事ですが、上下も意識したいところです。大きく印象が変わりますよ。スマホを自分よりも上の位置に掲げて上目遣いを作るのは、目を大きく見せたいときには良い方法です」
——ちょっと“狙ってる"感じがして、なかなかできないんですけどね(笑)。可愛く見せることを全力で目指しているみたいな。
「大人の女性の場合は、スマホを少し下にして、伏し目がちにして撮るのもオススメですよ。少し見下ろす感じで、口角を自然な感じで上げると大人っぽい色気が出ます。口角は目ヂカラと同じくらい大事なので気を抜かないこと。また、あごを引かないと太って見えるので注意してください」
■明るい日差しの下が一番かわいく見える
——角度についてはわかりました。他に大事なことってありますか?
「写真を撮る上で絶対にハズせない要素のひとつが光ですね。ナチュラルに可愛く撮りたいなら断然、朝や日中を狙ってください。カフェなどの室内で撮るなら、窓際をチョイスしたいですね。明るければ照明のあるところでも良いのですが、角度によってはホラーな感じになるので注意してください(笑)」
——夜、バーやレストランで撮影する人も多いと思いますが、そういうときは?
「あまりオススメしません。光量が少ないときはカメラ側が頑張ってくれるのですが、無理やり明るく見せることになるのでどうしても画質がザラつき、肌がキレイに見えないんです。また、瞳に光が入ると人物はいきいきと見えるのですが、暗いとそれも期待できないんですね。かわいく撮るなら断然昼間。被写体に自然に自然な光を当てることが、人物を魅力的に見せることの全てと言っても過言ではありません」
■写り込むものに注意
——要は、自分がかわいく見える角度をキープして、条件(自然光)を整える、と。これでカンペキにカワイイ自撮りが撮れるんでしょうか。
「背景までしっかり意識してこそ、かわいい自撮りです。いくらカンペキにメイクしていても、綿棒とか鏡とか、丸まったティッシュなどの“製造過程"が写り込んでいたら興ざめそのもの。ソーシャルにアップするなら、けっこう見ている人は見ているので注意したほうが良いですよ。最初からカーテンや壁など、無地の背景を意識して撮るのもオススメです。グリーンを自然に取り入れるのも良いですね」
——ああ、よく背景の鏡の中に、洗面台のコップに2本歯ブラシがさしてあるのが写っていて……ファン騒然!! なんて言いますよね。
「ま、そんなところです(笑)」
■好きなことを思い出したときの笑顔を
——いやー、でも意識すればするほど笑顔って強張っちゃうものですね。これはもう“慣れ"しかないのでしょうか。
「慣れは確かにありますが、そこまで難しく考えなくても大丈夫です。もし疲れてきてしまったら、撮影のことは一瞬、ぜーんぶ忘れちゃいましょう! そして、好きなことを思い浮かべてみてください。そうすれば、自然に笑顔になってくるはず。これに勝る表情はありませんよ」
川畑さんはブライダルフォトを中心に、長年ひとの幸せの瞬間を撮り続けてきたフォトグラファー。いわば、人が輝いて見える瞬間を熟知している人とも言えます。そんなプロがオススメする自撮りテク、ぜひ試してみてください。まずは撮る瞬間に、好きなことを思い出してみる。それだけで、可愛さが3割くらいアップするかもしれません。
(文/赤木麻里)