弁護士に聞いた! 司法試験合格のためにどれくらい勉強が必要なの? 4ページ目
■司法試験に合格し、弁護士になって良かったことは!?
――難しくても、弁護士になって良かった、そのかいがあったと思われますか? それはどんなときに感じられますか?
篠田弁護士 勉強は、今思い出しても本当に大変でした。毎日のように不安で涙を流しながらの勉強でした。しかし、今となっては弁護士になって本当に良かったと実感しています。
私が、弁護士になろうと思ったきっかけは、自分の一生を考えたとき、「人の人生の役に立つ生き方をしていきたい」と考えたからでした。弁護士になって、困っている方の力になりたい、そう思っていました。
ただ、その課題は、考えてみれば一人の人生を背負うこともでもあるわけですから、とても大変なことです。そのような重責を担う存在・資格であるからこそ、司法試験が大変な試験であることはむしろ当然でした。当時はまだまだそれに気付かず、「こんなに苦しいならやめてしまいたい」と思うことも多々ありました。
――現在はどう思われますか?
篠田弁護士 今、弁護士になって思うことは、依頼者の弁護士という仕事は、法的な解決をすることはもちろんですが、半分は「気持ちの解決」をすることなのだということです。その意味では、むしろ、法的な解決以上に難しい課題であるとは思うのですが、だからこそやりがいもあるのだと思います。
――弁護士になってから不安はありませんでしたか?
篠田弁護士 実は、弁護士になった当初、私は、「弁護士になったはいいけれど、自分に本当に務まるのだろうか」という不安でいっぱいでした。「自分は政治学科卒だし、司法試験名門大学の法学科を卒業しているような方々ばかりの法曹界で、自分がやっていけるのだろうか」という劣等感も相当に感じていました。しかし、今となっては、弁護士は自分の「天職だった」と実感しています。
弁護士として仕事をするに従い、「法的な知識や学歴ではなく、人を大切にできるか」が弁護士としてもとても大切な素質なのだと感じるようになったのです。いわば、サービス精神や家族のように親身になることも弁護士には必要なのですね。
そういう意味で、「人を大切に思う」をモットーに生きる自分としては、「弁護士に向いているかも」「学歴には負けないものがあるんだ」と思えたのです。
――なるほど。知識だけではないと。
篠田弁護士 今、弁護士として、依頼者の方から「相談して良かった」「いい解決になって良かった」と言っていただける瞬間がこの上なく幸せです。受験勉強は本当に苦しかったけれど、依頼者の笑顔を見た瞬間が、受験勉強の苦しさなどちっぽけだったと思えます。
今は、受験勉強を支えてくださった方々や家族への感謝の思いを胸に、今後も自分は仕事で、世の中の方々に恩返しをしていかなければと思う毎日です。
――ありがとうございました。
勉強法さえ誤らなければ、社会人になってからでも司法試験に合格することはできるというお話でした。もちろんその勉強はとても大変なようですが……。
⇒『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた 夢がかなう勉強法』
http://www.adire.jp/media/book/benkyouhou.html
⇒アディーレ法律事務所(弁護士情報)
(高橋モータース@dcp)