そのときの自分の気持ちに寄り添ってくれる。これは、音楽の魅力のひとつではないでしょうか？　喜怒哀楽をはじめ、いろいろな感情がありますが、今回は「怒」に注目。腹が立って仕方がないときに聞きたくなる曲について、社会人たちに聞きました。人は怒りを感じたとき、どんな曲が、なぜ聞きたくなるのでしょうか？

■絶叫系でスッキリ！

・「B'zの『ultra soul』。叫んで気分すっきり」（女性／36歳／ソフトウェア）

・「Linkin Parkの『Numb』。なんか大声で歌うと、スッキリするから」（女性／27歳／団体・公益法人・官公庁）

叫べる曲は怒りの気分によく合います。一人カラオケへ行って、絶叫系を歌いまくるのもアリ？

■よし！ アイツを……

・「チャゲアスの『YAH YAH YAH』。『殴りに行こうか』という歌詞でスッキリする」（男性／32歳／機械・精密機器）

・「ブルーハーツの『リンダリンダ』。勢いがあって、『今から腹が立つやつを倒しにいくぞ！』という気分になるので」（男性／36歳／機械・精密機器）

・「ミスチル『everybody goes』。ドロップキックという言葉が入っているから」（女性／34歳／商社・卸）

どれだけ腹の立つ相手でも、実際に殴りに行ったり、ドロップキックしに行ったりはできませんから……。せめて歌の中だけでも！

■レッツ！　ポジティブシンキング！

・「『明日があるさ』。ちょっと気分がおさまる気がする」（女性／49歳／その他）

・「ウルフルズの『ええねん』。楽観的でお気楽な歌詞が、ほどよく怒りをしずめてくれる」（男性／43歳／機械・精密機器）

今日はいろいろあって腹も立ったけど……。「ま、いいか」と思わせてくれる2曲です。

■怒りを代弁してくれる曲

・「ET-KINGの『平成ド阿呆』。歌詞全体が『こんちくしょー！』って感じだから」（男性／28歳／自動車関連）

自分の気持ちと歌詞がリンクすると、なんだか救われた気持ちになりますよね。「どないなっとんねん」と言いたくなることが多い大人には、この曲の歌詞は染みます。

■ヘッドバンキングで怒りを吹っ飛ばす！

・「X JAPANの『紅』。激しいから、すべてを忘れられそうで」（男性／31歳／運輸・倉庫）

曲を聞きながら一心不乱に頭を振れば……。怒りの感情なんてどこかへ飛んで行ってしまうかも？

■しっとり系でクールダウン

・「今井美樹『PRIDE』。ゆっくりした曲調で、イライラをおさえられる」（男性／26歳／農林・水産）

・「井上陽水の『少年時代』。ゆったりした気分になれる」（女性／24歳／団体・公益法人・官公庁）

「怒」ということで、激しい曲ばかりかと多かと思いきや、意外とこういったしっとり系のナンバーも。一旦クールダウンして冷静に考えてみると、それほど腹を立てることでもない……なんてケースもありますからね。

■逃げ出すのもアリ？

・「宇多田ヒカルの『traveling』。どこかへ行ってしまいたくなる」（女性／30歳／医療・福祉）

タクシーに乗って……「目指すは君」？

■怒りの感情に、どっぷり浸るもまた良し

・「SEKAI NO OWARIの『Death Disco』。破滅的な気分に浸りたい」（男性／30歳／機械・精密機器）

・「B'zの『LOVE PHANTOM』。『いらない何も、捨ててしまおう』という歌詞が、どうにでもなれという気持ちになる」（女性／32歳／ソフトウェア）

怒りの感情に逆らわず、浸ってみる。そんな時間も必要かもしれません。

■言えたら楽なんだけど……

・「YUIの『Rolling star』。『もう我慢ばっかしてらんないよ、言いたいことは言わなくちゃ』という歌詞が、言いたいことが言えなくてイライラしているときにぴったり」（女性／36歳／医療・福祉）

言いたいことが、言いたいときに言えたらどんなに気持ち良いか……。

何かと腹の立つことが多い世の中。ときには、腹に据えかねることもあるでしょう。しかし、だからと言って怒りを爆発させるわけにもいかない……。そんなときは、今回紹介したナンバーを聴いてみてはいかがでしょうか？ 上手に怒りとつき合っていくすべを身に着けることも、大人にとってはきっと大切です。

文・OFFICE-SANGA 森川ほしの

調査時期：2015年6月

アンケート：フレッシャーズ調べ

集計対象数：社会人310人（インターネットログイン式アンケート）