2019年06月28日 更新

初期費用なしは本当? ゼロゼロ物件選びの注意点

「ゼロゼロ物件」とは何かというところから、メリットやデメリット、初期費用を抑えるコツなどについてご紹介します。賃貸物件探しをしていると敷金ゼロ・礼金ゼロを意味する「ゼロゼロ物件」を目にすることがあります。引越し費用を抑えるために、初期費用が安い物件を第一条件にする人も少なくないですが本当にお得なのか? 後悔しない物件選びをするためにも、「ゼロゼロ物件」について詳しく知っておきましょう。

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初期費用はかからない? ゼロゼロ物件について

ゼロゼロ物件とは?

ゼロゼロ物件とは、入居時に必要とされることが多い敷金と礼金が、共に無料(ゼロ)の賃貸物件のことをさします。
1980年代後半、東京の大手賃貸会社が始めたことがきっかけで、全国に広がっていきました。

敷金・礼金について

敷金とは、部屋を借りる際の保証金のような役割を果たします。敷金の目安は家賃の1~2ヵ月分で、基本的には退去時の原状回復費用に充てられ、それでもなお敷金が残っている場合、その分は返金されます。

一方、礼金とは大家さんへの感謝の気持ちを示すものであり、手元に戻ってくることはありません。礼金の目安も、敷金と同じく家賃の1~2ヵ月分が一般的です。

近年はゼロゼロ物件が増加傾向

大家さんは空室による損失をできる限り避けたいため、たとえ敷金礼金をゼロにしてでも早く空室を埋めて家賃収入を得たいと考えます。
近年は物件数が人の数より多くて競争が起こっているので、ゼロゼロ物件が増えてきており、初期費用を抑えたい入居者から人気を集めています。
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ゼロゼロ物件のメリット

初期費用の負担が大幅に軽減される

ゼロゼロ物件の最大の利点は、なんといっても初期費用の負担が大幅に軽減されること。まとまったお金を準備するのが困難な場合でも、比較的安価で引越しできます。
一般的に賃貸契約には家賃の5、6カ月分の初期費用が必要と言われますが、ゼロゼロ物件の場合、日割り家賃に前家賃、火災保険料や家賃保証料、仲介手数料、その他で、おおよそ家賃の3カ月分くらいで契約ができます。

ワンランク上の物件に住める

敷金礼金を支払う必要がない分、初期費用にかかるはずだったお金を月々の家賃に上乗せすることも可能になります。
更新までの2年間でトータルコストが同程度なら、ユニットバスだったはずがバストイレ別になったり、6畳1Kが8畳1Kになったりといった具合に同じ予算でちょっといい条件の部屋にも住めるでしょう。

ゼロゼロ物件を契約する際の注意点

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前家賃・日割りが初期費用としてかかることがある

ゼロゼロ物件というと、初期費用が全くかからないイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、実際には前家賃と日割り家賃が必要となることがほとんどであり、この時点で初期費用が発生します。
物件や契約日によっては前家賃2カ月分となるところもあり、敷金礼金が0円といっても、ある程度の出費は避けられません。

物件によっては保証会社が必要

ゼロゼロ物件の中には、家賃保証会社への加入を必須条件としている場合が多く、借主側の都合で保証会社の有無を決めることはできません。連帯保証人が不要になる一方、加入時に利用料として家賃0.5~1月分ほどの料金を支払うこともあります。

退去時にお金が発生する

敷金を払っていないということは、原状回復費用やクリーニング費用が退去時に請求されます。
悪質な場合、本来のクリーニング費用よりも高額の請求になることがあるので、契約時によく確認しておき、住む前に部屋の写真を取っておくなどしましょう。

月々の家賃が高い場合がある

ゼロゼロ物件は、初期費用がかからない代わりに、相場よりも若干家賃を高くしている場合があります。とにかく初期費用を抑えたい人には便利ですが、敷金礼金アリの物件のほうが長期で住むと安く収まる場合もあります。
同じような立地・設備の場合、どのくらいの期間住むかを考えて、トータルで安いほうにするか、初期費用がとにかく安いほうがいいか判断すると良いでしょう。

短期入居の場合、違約金が発生することがある

ゼロゼロ物件は1年未満などの短期で解約した場合、違約金などの特約を設けていることが多いです。長く住んでもらうことが前提のゼロゼロ物件ですので、注意しておきましょう。ほかの項目は注意しておかないと見逃しやすい点ですが、違約金に関しては唯一デメリットと言える部分でしょう。

しかし、仮にそれを支払ったとしても、トータルで見たときに、敷金礼金アリの物件よりも費用が安く済む場合があるので、短期契約のつもりでも検討の余地はあります。
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初期費用を安く抑えるコツ

ゼロゼロ物件を探す以外にも初期費用を安く抑えるコツがあります。順にご紹介します。

フリーレントの賃貸物件を探す

フリーレントとは、入居から一定期間家賃が無料になるシステムのことです。
多くの場合、入居後1月から3ヵ月ほどの期間、家賃を支払うことなく入居することが可能です。初期費用を抑えたいなら、優先的にチェックしておきたい物件といえるでしょう。

もちろん、フリーレントの賃貸物件を無料期間のみ借りることはできません。無料期間が終わってすぐに解約した場合、違約金が発生したり、入居期間分の家賃の支払いを求められたりする可能性があるので注意しましょう。

家賃保証会社を介さずに契約できる物件を探す

家賃保証会社を使って契約すれば、先述の通り家賃0.5~1ヵ月分の料金を前払いしなくてはなりません。初期費用を抑えたいなら、家賃保証会社への契約を必須としない賃貸物件を探すのもコツです。
ただし、保証会社を利用しない以上、保証人となってくれる人を確保しておく必要があるので注意してください。

入居時期を月末よりに合わせる

入居時期を月末よりに調整することによって、初期費用を抑える方法もあります。家賃の支払いが翌月からになることで、場合によっては1ヵ月分の家賃代を浮かせることが可能です。
しかし、あまりにも月末に近づいていると、翌月分に加えて翌々月の支払いが必要になる場合があります。契約の段階で管理会社や大家さんにしっかり問い合わせしておくことをおすすめします。
▼引越し代金も可能なかぎり抑えたいなら引越し方法も見直してみては?
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まとめ

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引越しにはとにかくお金がかかります。ゼロゼロ物件の注意点を多めに紹介しましたが、まとまったお金を用意するのは大変なことで、初期費用が安いというのはそれだけ大きなメリットです。
選ぶ際には、契約内容をよく理解し、周辺環境や設備などもしっかり確認することを忘れないようにしてください。
監修:矢野翔一
暮らしやお金のアドバイザー
宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP) 関西学院大学法学部法律学科卒。 数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を手掛ける。 引越しや住宅ローンといった暮らしやお金の様々な悩みに対してアドバイスを行う。
※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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