2019年12月27日 更新

築年数の経っている建物でも大丈夫? 価格を抑えた賢い物件の選び方

一人暮らしで賃貸物件を選ぶ際、物件の築年数によって家賃に差が出てきますが、「築何年くらいの建物が手ごろなのか」「耐震は大丈夫なの?」など疑問に思うことも多いですよね。そこでこの記事では、古いとされる築年数や構造ごとの建物の寿命築年数、古い物件のチェックポイント、築年数が経っていても優良な物件、新築の長所・短所について説明します。

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築年数の目安は? 古いとされる年数や構造ごとの建物の寿命

劣化が始まる年数の目安

築年数 劣化状況
築10年程度    建物の劣化が徐々に始まる。エアコンや給湯器は10年程度が寿命。
築16年程度    床が傷んでくる
築26年程度    水道管などが劣化
築年数と物件の状態は、まず築10年程度で徐々に建物の劣化が始まります。設備についても、エアコンや給湯器は約10年が寿命である場合が多いです。
築16年程度で床が傷んでくる場合があり、築26年程度たつと、水道管などが劣化してきます。水のトラブルが起きやすくなると言えるので、急なトラブル時の対応先を確認しておきましょう。

いずれにしても、入居時に劣化の箇所を報告し確認してもらい、退去時に自分に落ち度のない損傷の修理費用を請求されないようにしておきましょう。

さらに、築年数と家賃の価格との関係について言えば、築10年の物件でおよそ1割築20年の物件ではおよそ2割安くなるのが一般的です。周辺の物件相場を確認するときの目安にしてみてください。

築年数と建物の寿命の関係

次に建物の寿命の目安についてです。
建物の構造 耐震年数の目安
木造 築22年
軽量鉄骨造(金属厚み3mm以下) 築19年
軽量鉄骨造(金属の厚み3~4mm以下) 築34年
鉄筋コンクリート造(RC造) 築47年
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) 築47年
鉄骨造における鉄骨の厚みはわからないかもしれませんが、そのほかの構造であればある程度の劣化具合を判断できると言えるでしょう。とはいえ、この年数は国税庁の減価償却資産の耐用年数の目安で、あくまでも税制上の目安です。これらを超えたからといって必ずしも問題があるわけではありませんが、一つの目安にはなります。

築年数が経った物件のチェックポイント

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安心のために新耐震基準の後かどうかを確認しよう

築年数と大きく関係があるのは、建物が1981年に法改正された耐震基準に沿って建てられているかどうかという点です。この耐震基準は法改正の前と比較して「新耐震基準」と呼ばれることが多い耐震基準です。1981年より前に建てられたマンションなどの不動産は、この新耐震基準を満たしていないことが考えられます。
2020年4月から一人暮らしをはじめるような人の場合、築年数39年以内かどうかがひとつの目安になります。

安心して住みたいなら、1981年6月1日以降に設計し建てられた物件に絞ってお部屋探しをすることをおすすめします。とはいえ、1981年以前に建てられた建物でも、リフォームやリノベーションと呼ばれる大掛かりな改修時に、耐震改修がされている場合もあります。リフォームやリノベーションをしてある物件では、築年数とともに耐震性を有する構造になっているか否かを確認しましょう。

物件のメンテナンス状況をチェック

劣化具合は物件のメンテナンス状況をつかみましょう。建物の維持・管理がずさんだと建物の劣化は早まります。逆に、メンテナンスがしっかりされていて、場合によってはリフォームもされているなら、年数は経っていてもしっかりとした部屋に住むことが可能です。内見をしたときに、傷や汚れがないかを見て、メンテナンス状況をある程度把握できます。

築年数の経った物件には虫がでやすいことも

築年数の経った物件で問題なのはゴキブリを含む虫の類です。
古くて安いアパートなどでは、数軒隣の部屋に掃除をあまり行わない人が住んでいると、下水道などを伝って侵入してくることがあるため、内見の時は目視のほかに、風呂場の排水口が臭わないかなども確認するのがおすすめ。隣人の状況は内見では確認できませんが、築年数が経っているほど、虫の出る可能性が高くなることは考慮しておきましょう。

ガスがプロパンガスか都市ガスかもチェックしよう

古いアパートやマンションではプロパンガスになっているところが多くあります。プロパンガスは都市ガスに比べてガス代が高くつくので、目当ての物件がプロパンガスか都市ガスかもチェックしておきましょう。

築年数は経っているけど、良い物件とは

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リノベーション済みやリフォーム済みの物件では、部屋は新築同様きれいなのに、新築に比べて家賃が安い価格設定になっているケースもあります。その際、外観の古さに対して、中はきれいなので家賃を抑えつつ快適な暮らしができる可能性があります。

リフォームの場合でも、壁や水まわり、電気配線などの箇所を改修していることがあります。柱などの構造部材を除いてほぼ新しい材料になっていれば、当たり物件だと言えるでしょう。リノベーションやリフォームをしたということであれば、どこまで手を加えているのか必ず確認しましょう。

新築にもデメリットがある

新築のメリットは何と言っても外装も内装もきれいで、だれも使用していない状態で気分良く暮らせることでしょう。また温水便座やモニター付きインターホン、浴室乾燥機など、最新の設備が整っている点も非常に魅力的です。

その反面、新築のデメリットは、賃料が高いことのほかに、完成前から入居者を募集するので内見ができない場合もある、ということです。図面と実物ではだいぶ印象が異なる物件もあります。
また、シックハウス症候群が出る可能性もあるという点も新築のデメリットと言えるでしょう。
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まとめ

一人暮らしを始めるときにはわくわくするものです。新築の家や好立地、素晴らしい設備がついているなど、見ただけでここに住みたいという物件はたくさんあります。でもここはいったんクールダウンして、住む部屋を探す際には冷静に判断するようにしましょう。
お部屋探しのこだわりは人それぞれかもしれませんが、築年数が経っていても住み心地のよい物件があります。古い物件も視野に入れて部屋を探すと選択肢が広がり、価格が安くて、しかも優良な物件に巡りあえるかもしれません。価格を抑えた優良物件を選択し、一人暮らしを満喫しましょう。
監修:zuna
一級建築士
建築コンサルティングを生業とする一級建築士。ゼネコンでマンション等の現場管理をした後、某県庁の建築職として確認申請をはじめ建築系の書類審査や現場検査、開発工事の許認可、公共建築の設計・工事の監督員をしてきた。一級建築士であり、建築基準適合判定資格を所持している。

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