目次
進学や就職で初めて一人暮らしを経験する方が、物件選びで一番重視するのは「家賃」ではないでしょうか。初期費用や、これから家賃を支払うことを考えると、「敷金0円」や「家賃1カ月無料」のような物件は、魅力的に映ることでしょう。しかし、目先の安さばかりに目がいってしまうとトータルで損をしてしまうこともあります。家賃の仕組みや初期費用について正しい知識を得て、失敗しない物件選びに役立て下さい。
住む場所によって大きく変わる家賃相場
家賃相場は立地や物件の特徴によって大きく左右されます。
人口の増加指数やビジネスの可能性によっても変動し、周辺には畑や田んぼしかない地方でも、大学のキャンパスがあれば家賃は高くなります。
まずは、希望する地域の希望の間取りでおおむねの家賃相場を知り、家賃のイメージをつかみましょう。不動産検索サイトや不動産情報誌などで、いくつかの物件をピックアップし、家賃の情報を集めます。
例えば、東京都内のワンルームの場合、小平市の平均賃料は4.33万円ですが、人気の渋谷区では9.42万円前後、港区となると12.49万円と、東京都内でも大きく差があります。大学生ならキャンパスの最寄り駅を基点にして、予算や理想とするキャンパスライフをイメージしながら探していくと良いでしょう。
人口の増加指数やビジネスの可能性によっても変動し、周辺には畑や田んぼしかない地方でも、大学のキャンパスがあれば家賃は高くなります。
まずは、希望する地域の希望の間取りでおおむねの家賃相場を知り、家賃のイメージをつかみましょう。不動産検索サイトや不動産情報誌などで、いくつかの物件をピックアップし、家賃の情報を集めます。
例えば、東京都内のワンルームの場合、小平市の平均賃料は4.33万円ですが、人気の渋谷区では9.42万円前後、港区となると12.49万円と、東京都内でも大きく差があります。大学生ならキャンパスの最寄り駅を基点にして、予算や理想とするキャンパスライフをイメージしながら探していくと良いでしょう。
月々に払う家賃はどう決まっている?
地価や周辺の物件、住宅ローンの支払い状況が家賃のベースに
家賃は大家さんが自由に決めることができますが、周辺の物件の家賃を調べて、そこから平均値を出して決めるという方法が一般的です。また、固定資産税や住宅ローンの支払など、支出から家賃を算出して決めている大家さんもいます。
そういったものをベースにして、駅から近いことや、オートロックや宅配ボックスがついているなどの物件状況を加味して家賃が決められています。好条件物件は、建物が古くても需要と供給の関係から家賃が高くなる傾向にあり、年数が経っていてもそれほど賃料が落ちないこともしばしば。
そういったものをベースにして、駅から近いことや、オートロックや宅配ボックスがついているなどの物件状況を加味して家賃が決められています。好条件物件は、建物が古くても需要と供給の関係から家賃が高くなる傾向にあり、年数が経っていてもそれほど賃料が落ちないこともしばしば。
家賃以外に発生する管理費・共益費
家賃以外にも、階段・廊下・エレベーターホールなど共用部分の清掃代、電球の交換、エレベーターの保守管理費などに費用がかかります。そうした費用は共益費や管理費という名目でくくられていて、家賃とは別に支払うケースと家賃に含めて支払うケースがあります。
目安は家賃の5%~10%。家賃と共益費・管理費を分けて請求するのは、その方が安く見えるからという理由や、入居者の初期費用を安くするためなど様々です。
目安は家賃の5%~10%。家賃と共益費・管理費を分けて請求するのは、その方が安く見えるからという理由や、入居者の初期費用を安くするためなど様々です。
賃貸契約の初期費用はどうやって決まるの?
家賃だけを見て物件を選んでしまうと、いざ契約時に必要な金額を見て驚くことがあります。賃貸契約の初期費用について知っておきましょう。初期費用には以下のものがあります。
- 前家賃・・・1カ月分
- 敷 金・・・賃料の1~2カ月程度
- 礼 金・・・賃料の1~2カ月程度
- 仲介手数料・・・一般的には賃料の1カ月分
- 保険料・・・災害や火災などによる損害に備えた家財補償や修理補償15,000~20,000円程度
おおよそ、初期費用は家賃の6カ月分が必要だといわれています。「敷金・礼金0円」というウリの物件だとしても、3カ月分程度の家賃がかかることは理解しておきましょう。
上記以外にも、鍵の交換費用として10,000円~15,000円程度や、賃貸保証会社の保証料として家賃の1カ月分などが必要な場合もあります。「現金一括で支払うのは厳しい」「できれば分割で支払いたい」などという場合は、クレジットカードを利用できる不動産会社も増えているので、確認してみてください。
上記以外にも、鍵の交換費用として10,000円~15,000円程度や、賃貸保証会社の保証料として家賃の1カ月分などが必要な場合もあります。「現金一括で支払うのは厳しい」「できれば分割で支払いたい」などという場合は、クレジットカードを利用できる不動産会社も増えているので、確認してみてください。
安く見えるけどその物件は本当にお得?
物件は、初期費用や家賃の安さだけで選ぶのではなく、共益費や管理費についても事前に確認することが大切です。
初期費用を安く見せるため、家賃に共益費・管理費を含めていない物件もあります。このような物件は家賃が安いように見えますが、共益費や管理費を足すと実は割高かもしれません。
また、アパートやマンションの更新の際は、更新料も必要となります。月々の家賃は安くても、更新料が高いということもあります。そこで、物件を探す際には、大家さんや不動産会社に「めやす賃料」を算出してもらいましょう。
初期費用を安く見せるため、家賃に共益費・管理費を含めていない物件もあります。このような物件は家賃が安いように見えますが、共益費や管理費を足すと実は割高かもしれません。
また、アパートやマンションの更新の際は、更新料も必要となります。月々の家賃は安くても、更新料が高いということもあります。そこで、物件を探す際には、大家さんや不動産会社に「めやす賃料」を算出してもらいましょう。
めやす賃料で正しく物件を比較
めやす賃料とは、4年間物件を借り続けた場合の家賃・共益費(管理費)・更新手数料を合計し、1カ月当たりに割り戻した金額です。
この「めやす賃料」で物件を比較すると、「月々の家賃はちょっと高めでも、更新手数料などを含めると安くなっている」などがわかり、その物件がお得かどうか正しく判断できるでしょう。
この「めやす賃料」で物件を比較すると、「月々の家賃はちょっと高めでも、更新手数料などを含めると安くなっている」などがわかり、その物件がお得かどうか正しく判断できるでしょう。
まとめ
家賃は住む場所によって大きく違いますので、最初に住みたいと思った街で自分の希望条件や予算感にあう物件がなくても、違う街なら見つかるかもしれません。
また、家賃だけでなく、敷金、礼金、仲介手数料、共益費、管理費、更新料などすべての要素を考慮し、同じ条件のもとで物件を比べるようにすると、きっと上手に部屋探しができますよ。契約前の見せ方や目先の費用の安さにとらわれず、賢く物件を選んでいきましょう。
また、家賃だけでなく、敷金、礼金、仲介手数料、共益費、管理費、更新料などすべての要素を考慮し、同じ条件のもとで物件を比べるようにすると、きっと上手に部屋探しができますよ。契約前の見せ方や目先の費用の安さにとらわれず、賢く物件を選んでいきましょう。
監修: 髙野 友樹
不動産コンサルタント
これまで、不動産業界に10年以上従事してきて、現在は不動産コンサルティング事務所の代表を務める。
個人の方の土地売買仲介から、不動産ファンドでの投資家への資産運用を行うアセットマネジメント業務まで、幅広く経験。
これまでの経験を生かし、現在「不動産・税金・建築・投資」等のテーマを中心に、
複数のWEBメディアで監修や執筆を担当。個人・法人の契約書作成等も代行している。
【所有資格】公認 不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士