2020年07月21日 更新

【家電販売員が解説】サーキュレーターは意味がない? 扇風機との違い&電気代を節約するサーキュレーターの使い道

昨今注目を集めているサーキュレーター。「扇風機と同じじゃないの?」「サーキュレーターって意味がなさそう」というイメージを持っている人も多いでしょう。実はサーキュレーターは扇風機よりも高い性能を持っており、電気代を劇的に節約してくれる可能性を秘めている今おすすめの家電なんです。家電販売員がおすすめする、一人暮らしにおけるサーキュレーターの効率的な使い方と、そのうえでおすすめの商品をご紹介します。

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サーキュレーターって扇風機と違うの?

サーキュレーターは扇風機と似通った形をしているため混同されやすい家電ですが、実際は違う性質をもった家電です。まずは、サーキュレーターと扇風機の違いを確認していきましょう。

サーキュレーターの効果とは

サーキュレーターを一言で説明すると「室内の空気を循環させるための家電」です。

普段、私たちが暮らしている部屋の温度は場所によって微妙に温度が違います。夏だと床付近のほうが涼しく、冬は窓際やドア付近が寒いという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。このように場所によって温度に差がある空気を部屋全体でかき混ぜ、部屋の温度を均一にして快適に過ごせるようにしてくれるアイテムがサーキュレーターです。

部屋全体の気温を均一にするということは、言い換えれば部屋の温度を暖めたり冷ましたりできるということですから、エアコンや暖房を使用するよりもずっと経済的です。サーキュレーターは電気代を節約したい一人暮らしにうってつけの家電といえるでしょう。

サーキュレーターと扇風機の違いとは

サーキュレーターと扇風機はよく比較されますし、形も似ていますが役割はまったく違います。

まず扇風機ですが、扇風機で使用されている羽根はサーキュレーターのものより広く、囲いも最低限の網格子がついているだけです。近くにいくと柔らかな風がサラサラと広く拡散し、人にとって心地よい風を運んでくれます。人に当てることを前提とした柔らかい風を広範囲に届けるのが扇風機の役割です。

一方、サーキュレーターは羽根が小さく、風の放出口径も扇風機に比べて小さく作られています。モーターは扇風機に搭載されているものより強力で、狭い口径から勢いよく直進する風を放出します。
前方に立って風を受けてみるとわかりますが、扇風機よりも一部に強力な風を当てることに特化しているため、長時間あたり続けると疲れてしまいます。その勢いのよい風を部屋の空気がとどまっている部分へと放出し、部屋の空気を循環させることを目的としたものをサーキュレーターと呼んでいるのです。

サーキュレーターの上手な使い方

サーキュレーターは、エアコンが暖房運転をしているか冷房運転をしているかによって最適な置き場所と向きが変わります。サーキュレーターの上手な使い方を紹介しましょう。

冷房使用時のサーキュレーターの使い方

夏の冷房運転時には、エアコンは天井へ水平に冷気を放出し、その空気が天井付近を伝って逆側の壁にぶつかって降りてきます。そのため、エアコンとは反対側にサーキュレーターを設置して、壁伝いに降りてきた空気をエアコンへ向けて送り込むようにします。

暖房とは逆の空気の循環になりますが、これもエアコンの空気循環をより増幅してくれるポジション取りです。できるだけエアコンの空気循環の手助けになるようにイメージすると、効率のよい循環につながります。

暖房使用時のサーキュレーターの使い方

暖房運転時、エアコンは床に向かって温風を放出している場合が多く、その空気の流れを妨げないようにするのがポイントです。

エアコンはほぼ真下に暖気を放出するため、暖気が床にあたる位置にサーキュレーターを設置し、風下に向かって水平にサーキュレーターの風が通るよう調整します。こうすることで床近くにたまっている冷たい空気を壁伝いに押し出して、その空気がエアコンに入り込み暖気になって放出される、という非常に効率のよい循環が生まれます。
他にも、暖かい空気がたまりやすい天井に向けて空気を循環させる方法も効果的です。

一人暮らしでもサーキュレーターを使ったほうがいいの?

サーキュレーターの役割が扇風機と違うことがわかったところで、次にそれが何の役に立つかが気になるところです。ここでは、一人暮らしでもサーキュレーターがあると生活がとても快適になる、というポイントを3つ紹介します。

①サーキュレーターを使うメリット:電気代

エアコンや暖房器具と併用することで、より効率的に部屋の空気を暖めたり冷ましたりすることができます。

例えば、温風や冷風の放出口に近い場所で同じ方向に向けてサーキュレーターを使用すると、冷暖房を単体で使用したときよりも風量が増えて、効率的に部屋の温度を適温に近付けることができます。
部屋が素早く適温になってくれるため、結果的にエアコンや暖房器具の運転時間が減り、電気代が節約できます。サーキュレーターの使用電力は1時間1円弱で、空調機器のパワーを上げるよりも経済的です。

②サーキュレーターを使うメリット:洗濯物の乾燥に

洗濯物を早く乾燥させるコツは、常に風通しのよい場所に干すことです。しかし、雨の日や女性の一人暮らしなど、洗濯物を外に干したくない場合もあるでしょう。

サーキュレーターを使えば、室内に風通しのよい場所を作ることができます。洗濯物が少し揺れている程度の風を送り続ければ、洗濯物が早く乾き、部屋干しの嫌な臭いもつきにくくなります。同時に乾燥機もつけておくと、より早く洗濯物が乾くでしょう。
▼部屋干しのコツはこちらで詳しくご紹介

③サーキュレーターを使うメリット:インテリア

サーキュレーターには色々なデザインのものがあり、見かけが送風機に近いものから幾何学的な形をしたものや色や形に工夫をこらしていてインテリアとして置きたくなるものまでさまざまです。
少し目を引くインテリアとしても大活躍してくれるでしょう。

サーキュレーターを使うことで電気代はどうなる?

サーキュレーターを使うと、確実に電気代は安くなります。

一般に「エアコンの設定温度を1度上げる(もしくは下げる)ことで、10%程度の節電効果がある」と広く知られています。
エアコンのみを使用した場合、冷暖房の効果が部屋の隅々まで行き渡ることはまずありません。冬に暖房を入れても床付近は少し寒く、夏に冷房を入れても冷えるのは足元だけになってしまう場合が多いため、設定温度を夏はより涼しく、冬はより暖かく設定してしまいがちです。

しかし、サーキュレーターを使用すれば、設定温度を極端に上げ下げせずとも、部屋の隅々まで十分に空調を整えることが可能です。エアコン使用のみのときより1〜2℃程度調節してもまったく気にならない状態を作れれば、電気代の節約につながります。

具体的にどのくらい安くなる?

例えば、エアコンの冷房を入れた場合の1時間あたりの平均消費電力を920Wとすると、電気代に換算して約24.8円かかる計算になります。
エアコンの設定温度を2℃上げることができれば、電気代を約20%(約5円)節約することが可能です。それに対するサーキュレーターの電気代が1時間あたり1円程度ですので、差し引きで1時間あたり4円程度電気代が安くなります。

夏の3ヶ月間、毎日6時間使用したとすると、90日×6時間×4円=2160円の節約になります。
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※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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