目次
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@grb1991
一人暮らしをするにあたって、生活費の悩みの種となる電気代。電気使用量をチェックするのはもちろんですが、電力会社と契約するアンペア数によっても、電気代は変わるもの。そこで今回は、アンペアの仕組みや電気契約のポイントをファイナンシャルプランナーの氏家さんに聞きました! ぜひ、今後の生活に役立ててみてください。
アンペアと料金の関係
まずは、電気代を把握するうえで欠かせない「アンペア」について、詳しく解説します。
アンペアとは?
「アンペア(A)」とは、一度に導線を移動する電気量のことで、電気が流れる量を表す単位です。つまり、アンペア数が大きくなればなるほど、同時にいろいろな電化製品を使えるということです。電子レンジや電気ケトル、ドライヤー、エアコンなどを同時に使用して、ブレーカーが落ちてしまった……なんて経験はありませんか? アンペア数を大きくすれば、ブレーカーが落ちる心配はなくなります。
契約しているアンペア数によって基本料金が異なる
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@____.osm
電気代は契約しているアンペア数によって基本料金が異なるため、使用量に見合わないアンペア数を契約しないのがポイント。契約するアンペア数を抑えることで基本料金が下がり、結果的に無駄遣いの防止や節約に◎
大手電力会社の電気料金の計算方法は、
基本料金+電気使用量×電力量料金+その他
となっています。電力量料金は使用した電力量によって課金されていく仕組みです。
たとえば、東京電力の基本的なプランの場合、基本契約を10A上げると月額が286円上がります。つまり30Aしか使わないのに、40Aで契約していると月額で286円の損することに。その一方で、電気使用量が契約アンペアを上回るとブレーカーが落ちてしまうため、アンペアが低すぎるのも不便です。
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東京電力の料金プラン
アンペア数 | 月額基本料金(税込) |
---|---|
10A | 286円 |
15A | 429円 |
20A | 572円 |
30A | 858円 |
40A | 1,144円 |
50A | 1,430円 |
60A | 1,716円 |
※ただし、関西電力や中部電力、四国電力など、地域によっては基本料金が不要のケースもあります。
現在の契約アンペア数を把握していない人は、電力会社が毎月発行している検針票をチェックするか、自宅に設置されている分電盤を見てみましょう。また、近年は紙での通知ではなく、WEB上で契約内容を確認できる会社も多くあるので要チェックです!
一人暮らしのアンペアについて
【家電別】一人暮らしにかかるアンペア数の目安
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@blue_vessel
アンペア数=ワット数÷ボルト数
かかるアンペア数は家電のワット数で計算できます。一般家庭や賃貸のコンセントの電圧は100V(ボルト)なので、仮に掃除機で1000W(ワット)使用すると「1000W÷100V=10A」となり、10Aが必要だと考えられます。
このように計算できますが、ここでは一人暮らしにかかるアンペア数の目安を、よく使う家電別に紹介していきます。
このように計算できますが、ここでは一人暮らしにかかるアンペア数の目安を、よく使う家電別に紹介していきます。
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【家電別】アンペア数の目安
パソコン(デスクトップ・ノートPC) | 1A |
エアコン | 冷房/5.8A、暖房/6.6A |
電子レンジ | 15A |
テレビ | 2.1A |
炊飯器 | 13A |
冷蔵庫 | 2.5A |
洗濯機 | 2A |
掃除機 | 強/10A |
アイロン | 14A |
ドライヤー | 12A |
照明 | 1A |
一人暮らしだとどのくらいアンペア数が必要?
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@roomxxmst
一人暮らしに必要なアンペア数と料金の目安は、ライフスタイルによって異なります。テーマ別に使用イメージを見ていきましょう。
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パターン1:日中はほとんど自宅にいない場合
仕事や授業で昼間は自宅にいない人でも、在宅時間には料理・洗濯・掃除・美容など、一気に電気製品を使うことがあります。その場合、大きめのアンペア数が必要となるので要注意。
たとえば慌ただしい朝に、照明とエアコンをつけて洗濯機を回し、電気ポットでお湯を沸かします。さらに、朝食やお弁当の準備で電子レンジを使い、ドライヤーで髪の毛を乾かすこともあるでしょう。
この場合、上述した家電別のアンペア数を参考に計算すると合計48.5Aとなり、50Aの契約が必要になります。ですが、ドライヤーや電気ポット、電子レンジなど消費電力が大きい家電を同時に使わないようにすれば、30Aでも十分なのです。
たとえば慌ただしい朝に、照明とエアコンをつけて洗濯機を回し、電気ポットでお湯を沸かします。さらに、朝食やお弁当の準備で電子レンジを使い、ドライヤーで髪の毛を乾かすこともあるでしょう。
この場合、上述した家電別のアンペア数を参考に計算すると合計48.5Aとなり、50Aの契約が必要になります。ですが、ドライヤーや電気ポット、電子レンジなど消費電力が大きい家電を同時に使わないようにすれば、30Aでも十分なのです。
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パターン2:一日中ほとんど自宅にいて、パソコンを使用する場合
リモートワークやオンライン授業によって、家にいる時間が増えた人も多いのでは? その場合、1日に使う総電力量は大きくなってしまいます。ですが、使用するタイミングをずらすことでアンペア数を抑えられます。
照明・エアコン・パソコンで8A、休憩時間にテレビをつけて2A使用。電子レンジで15A使用すると、ここまでのアンペア数の合計は25A。さらに炊飯器や掃除機の使用を想定すると、40Aあれば安心できますね◎
照明・エアコン・パソコンで8A、休憩時間にテレビをつけて2A使用。電子レンジで15A使用すると、ここまでのアンペア数の合計は25A。さらに炊飯器や掃除機の使用を想定すると、40Aあれば安心できますね◎
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@grb1991
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パターン3:家電が好き&たくさん使用する場合
電子レンジや炊飯器などメジャーな家電以外にも、電気圧力鍋や加湿器、お掃除ロボット、コーヒーメーカー、電気ケトルなど、さまざまな家電を使いたい人はアンペア数に注意。これらの家電を使うたびに約13Aはかかります。一般的な電気量を30Aとすると、家電好きの人は最低でも40Aは必要でしょう。
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パターン4:オール電化の賃貸物件に住む場合
IHクッキングヒーターは1口で20〜30Aがかかり、2口となると合計で40〜60Aがかかるので、オール電化の場合は40~60Aが必要です。
また、オール電化の物件にはエコキュートを使用しますが、かかるアンペア数は15Aほど。ただ、エコキュートは深夜に稼働するので、IHクッキングヒーターと同時に使用することはほとんどないと考えられます。そのため、オール電化の賃貸物件の場合は40~60Aが目安です。
また、オール電化の物件にはエコキュートを使用しますが、かかるアンペア数は15Aほど。ただ、エコキュートは深夜に稼働するので、IHクッキングヒーターと同時に使用することはほとんどないと考えられます。そのため、オール電化の賃貸物件の場合は40~60Aが目安です。
アンペア数を変更できるの?
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@rabbithutch.jp
アンペア数を変更する際には、いくつか注意点があります。
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あらかじめ大家さんや管理会社に相談する
アンペア数を変更したいときは、最初に大家さんや管理会社に相談しましょう。電気の最大容量が決まっていたり、何かしらの制限があったりするためです。
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アンペア数と料金プランを決めておく
管理者からの許可が下りてから、電力会社に連絡をします。必要以上の契約が課されないように、事前に「どの程度のアンペア数にするか」「料金プランはどうするか」などを決めておくと◎
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電力会社の電力料金の決まり方をチェック!
電力会社のホームページを見て、電力料金の決まり方をチェックしておくことも大切です。特に、電力量によって基本料金を設けているエリアでは、大きな契約をすると基本料金が上がるため注意してください。
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退去時に原状回復を求められるケースもある
また、電力会社の変更時に工事などをおこなった場合、退去時に原状回復を求められるケースがあります。その点も、大家さんや電力会社にあらかじめ確認しておきたいところです。
電力会社によって電気代を節約できる?
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@5tatami.room
一人暮らしでも電力会社を変更し、電気代を節約することが可能です。昼間は留守にしていて夜間電力の使用が多い人と、在宅ワークなどで電気を一日中使いたい人では最適な料金プランはさまざま。電力会社の見直しはメリットがあるでしょう。
また、電力会社が変更できる場合、基本料金がない電力会社を選ぶことで大きな節約が可能に。基本料金を浮かせたぶん、アンペア数を上げて40A程度の契約をすれば、いろいろな家電を同時に使えるようになりますよ!
ただし、高圧一括受電契約を結んでいるマンションなどは、1棟ごとに電力会社と契約を結んでいるため、個人的に電力会社を変更できないので注意が必要です。
また、電力会社が変更できる場合、基本料金がない電力会社を選ぶことで大きな節約が可能に。基本料金を浮かせたぶん、アンペア数を上げて40A程度の契約をすれば、いろいろな家電を同時に使えるようになりますよ!
ただし、高圧一括受電契約を結んでいるマンションなどは、1棟ごとに電力会社と契約を結んでいるため、個人的に電力会社を変更できないので注意が必要です。
ライフスタイルに合わせて必要なアンペア数を確認しよう
一人暮らしの人にとって、節約の大きなポイントとなる毎月の電気代。電化製品を使うタイミングをずらすことで使用するアンペア数を減らしたり、電力会社の料金プランを見直したりと、電気代を節約する方法はいくつかあります。まずは、自分のライフスタイルを把握して、本当に必要なアンペア数を確認しましょう。