目次
初めての一人暮らし。あれもこれも買いたいけれど、家具を一式揃えるのは大変ですよね。例えばベッドを購入するだけでも数万円。費用を安く済ませたいなら、フローリングに布団を敷くのは大切なアイデアかもしれません。
しかしベッドとは異なり、フローリングでの布団生活は注意すべきことがいくつかあります。まずはフローリングの性質を理解し、カビの予防法など快適な生活を送るうえでの知識を身につけましょう。
しかしベッドとは異なり、フローリングでの布団生活は注意すべきことがいくつかあります。まずはフローリングの性質を理解し、カビの予防法など快適な生活を送るうえでの知識を身につけましょう。
フローリングの注意点
木質系床材として知られるフローリング。高級な無垢材からリーズナブルな複合フローリングまで種類が豊富ですが、ほとんどのマンションやアパートでは複合フローリングが採用されています。この複合フローリングとは、合板やMDF(木材の粉末を固めたもの)などの基材に突板や化粧シートを貼ったもの。近年の複合フローリングはデザインが豊富で魅力的なものが増えています。
また、フローリングには以下の3つの注意点があります。
また、フローリングには以下の3つの注意点があります。
1)床鳴り
湿気と乾燥の影響により、木材のつなぎ目は徐々にズレてしまうもの。木材同士がズレると、フローリングの上を歩くときにキシキシと音が鳴ります。これを「床鳴り」と呼び、築年数が古い物件ほど起こりやすいのが特徴です。
2)反り・突き上げ
月日の経過に伴って木材が少しずつ反り返ってしまうのも、フローリングの性質です。反りの目立つフローリングでは、つなぎ目部分が突き上げたように見えることもあります。
3)変色
表面を樹脂でコーティングしていても、フローリングは光により変色してしまいます。直射日光が当たりやすいベランダ付近では、できるだけカーテンをかけておいたほうが良いでしょう。
フローリングに布団を敷かないほうがいい理由
木材のズレや反り、変色などがあると、フローリングの上で寝るのに抵抗を感じる方がいるかもしれません。実際のところ、フローリングに布団を敷くと、睡眠的にも衛生的にも良くありません。ここで、その理由を確認しておきます。
血行不良や痛みにより、ぐっすり眠れなくなる
寝床が固くなると、人は寝返りの回数が減るといわれています。寝返りには筋肉をほぐして血液の循環を促す効果があるため、フローリングの上で寝ているだけで安眠を妨げられてしまうのです。
また、冬になるとフローリングは冷たくなり血行不良につながってしまいます。疲労がなかなかとれず、よく眠れないときには、寝床に問題があると疑った方が良いでしょう。
また、冬になるとフローリングは冷たくなり血行不良につながってしまいます。疲労がなかなかとれず、よく眠れないときには、寝床に問題があると疑った方が良いでしょう。
カビが発生してしまう
布団が温かくなると、カビの繁殖に最適な条件に近づくのをご存じでしたか?カビの生育に最適な環境は、温度25℃前後・湿度80%以上といわれています。寝汗により湿った布団と通気性のないフローリングが合わさると、この環境下になりやすいので注意してください。特に冬場のフローリングの上で布団を敷いてしまうと、結露を起こしかねません。
汗や結露による湿気、ぬくもりのある温度、フケやあかなどの栄養。これらの環境が揃うと、布団にカビが生えてしまいます。さらにカビから胞子が出てくると、わたしたちは目のかゆみや咳といったアレルギー症状を引き起こすことも。誰だって、カビの生えた場所で眠りたくはありませんよね。
汗や結露による湿気、ぬくもりのある温度、フケやあかなどの栄養。これらの環境が揃うと、布団にカビが生えてしまいます。さらにカビから胞子が出てくると、わたしたちは目のかゆみや咳といったアレルギー症状を引き起こすことも。誰だって、カビの生えた場所で眠りたくはありませんよね。
フローリングに布団を敷くときのカビ対策
フローリングや布団にカビが生えないようにするためには、すのこや畳、ござ、マットレスなどを敷くのがおすすめです。
すのこ
フローリングと布団の間に生じる湿気と熱気。これを逃がしてあげれば、効果的なカビ予防につながります。その点ですのこはとても通気性が良く、冬場の結露まで防げるアイテムです。高さのあるものを選べば、より良いカビ対策になるでしょう。
リンク
リンク
畳
畳には、湿気を吸い込む性質があります。言い換えると、畳は「留まった湿気を逃がすためのスペースを生み出すもの」なのです。ムレにくい環境に近づけば、防カビ効果が期待できます。ただし敷きっぱなしでは、畳とフローリングの間が湿っぽくなるので要注意!除湿シートを敷くなどの対策も必要です。
リンク
リンク
ござ
ござも、畳と同様に吸湿性があります。また畳よりも薄いので、涼しげで収納しやすいのも魅力です。ただし、注意しなければいけないのが手入れの大変さ。防カビ対策を行うならば、毎日のようにフローリングからござを外し、天日干しで殺菌したほうがよいとされています。
リンク
マットレス
マットレスがあればクッション性が高まり、寝返りを打ちやすくなります。寝返りにるり熱がこもりにくくなり、結果としてカビの発生を抑えられるでしょう。しかしフローリングにマットレスを直置きしていると、今度はマットレスにカビが生える恐れが。マットレスの下に通気スペースが生まれるように、すのこやパイプベッドなどと組み合わせる工夫が欠かせません。
リンク
リンク
フローリングにカビが生えてしまったら?
もしフローリングにカビが発生していても、あわてて掃除機をかけないでください。カビの胞子が風に乗って、周囲に散らばってしまいます。ウェットシートなどでカビの胞子をそっと拭き取り、それから掃除機をかけましょう。
フローリング表面だけのカビなら、アルコール除菌スプレーをかけてカビを除去した後に乾拭きします。塩素系漂白剤などの使用は、フローリング表面が色落ちするだけでなくフローリング自体を傷めてしまうので避けてください。
カビがフローリング表面だけにとどまらず基材にまで繁殖してしまった場合、カビ取りはとても困難です。こうなれば、専門の業者に依頼するしかありません。そうなる前にまず、毎日布団をあげる、十分な換気をするなどのカビ予防が大切ですよ。
フローリング表面だけのカビなら、アルコール除菌スプレーをかけてカビを除去した後に乾拭きします。塩素系漂白剤などの使用は、フローリング表面が色落ちするだけでなくフローリング自体を傷めてしまうので避けてください。
カビがフローリング表面だけにとどまらず基材にまで繁殖してしまった場合、カビ取りはとても困難です。こうなれば、専門の業者に依頼するしかありません。そうなる前にまず、毎日布団をあげる、十分な換気をするなどのカビ予防が大切ですよ。
リンク
リンク
まとめ
費用を安く済ませようとして、後から大変な目に遭うのは避けたいところ。フローリングに布団を敷いて、カビに悩まされた経験のある方は意外と多いようです。しかし原因を知っていれば、対策の方法はいくらでもあります。すぐに始められそうなところから、ぜひ取り入れてみてください。
監修:可原ゆう子
インテリアコーディネーターとして住宅素材やメンテナンス、掃除等に幅広い知見を持つほか、建築会社での勤務経験から不動産界隈について熟知。また、自身も“引越し魔”で、過去に10回以上の引越しを経験している。現在は知見を活かしたフリーライターとして活動中。インテリアコーディネーター資格、福祉住環境コーディネーター資格を保有。