目次
そもそもエタノールとは
そもそもエタノールとはなんでしょうか。「消毒用エタノール」と「無水エタノール」の違いも併せてご紹介します。
エタノールはアルコールの一種
「エタノール」とは国際化学命名法による呼び名で、一般的にエチルアルコールといわれる「アルコール」のこと。揮発性があり水や油に溶けやすく、独特の匂いがあり無色透明です。消毒をはじめ殺菌剤や燃料にも使用します。
消毒用エタノールと無水エタノールの違い
エタノールは大きく3つに分けられ、アルコール濃度が高い順に、無水エタノール、エタノール、消毒用エタノールとなります。
無水エタノールは、アルコール濃度ほぼ100%の純粋なエタノールです。しかし、そのままでは殺菌作用がありません。洗浄力や揮発性が高いので、水に弱いパソコンなどの精密機器やコンセント周辺の拭き掃除に向いています。
消毒用エタノールは、無水エタノールを精製水で80%程度に薄めたもの。殺菌作用が非常に高く、カビ対策などに適しています。インフルエンザウイルスの消毒にも用いられています。
無水エタノールは、アルコール濃度ほぼ100%の純粋なエタノールです。しかし、そのままでは殺菌作用がありません。洗浄力や揮発性が高いので、水に弱いパソコンなどの精密機器やコンセント周辺の拭き掃除に向いています。
消毒用エタノールは、無水エタノールを精製水で80%程度に薄めたもの。殺菌作用が非常に高く、カビ対策などに適しています。インフルエンザウイルスの消毒にも用いられています。
エタノールを使ったカビ掃除の効果は?
エタノールにはカビを除去する作用があります。ただし、カビの色を落としたり予防効果を長く持続させたりする力はありません。エタノールを効果的に使うために理解しておきたいことをご紹介します。
カビを除去して予防する働きがある
エタノールはカビの菌糸と胞子に働きかけ、取り除く効果があります。特に生えはじめのカビに効果的です。そのためカビの除去だけでなく、布団やカーテンのような布製品、エアコンのフィルターなどに活用すれば、カビの予防にも役立ちます。
カビの色を落とす漂白効果はない
カビは取り除けますが、残念ながら漂白作用はありません。そのため、カビが生えていた部分に染み込んでしまった黒い色は、エタノールでは落とせません。カビの色を落としたい場合は、漂白剤を使う必要があります。
カビの予防効果は持続しない
殺菌力が強いエタノールはとても便利ですが、揮発性が高くすぐに蒸発してしまうため、殺菌効果が持続しません。そのためカビの除去はできても、そのあとの長期間にわたるカビ予防は難しいといえます。カビを除去したあとは、換気をこまめにしたり防カビ剤を使ったりして予防するのがおすすめです。
エタノールを使ったカビ掃除の方法
梅雨の時期に特にカビが発生しやすいエアコンと布団。カビが生えてしまうと、エアコンをつけている間や寝ている間に、ずっとカビを吸い込むことになってしまうので、特にきれいにしておきたい箇所です。エタノールを使用した掃除方法をご紹介します。
エアコンは新聞紙を敷いて、雑巾がけとスプレーで除去
はじめにエアコンの電源を抜き、エアコン下にカビやホコリを受け止めるための新聞紙を敷きます。次に、フィルターや吹き出し口のカビを取ります。フィルターはホコリを取り除いてから、消毒用エタノールを浸した雑巾などで拭き取りましょう。最後に、吹き出し口にエタノールをスプレーしておくのがおすすめです。
布団は重曹水スプレーとエタノールスプレーを併用して除去
重曹水スプレーは、空のスプレーボトルに水100ミリリットルと重曹小さじ1杯ほどを入れてよく混ぜて作ります。エタノールスプレーは、空のスプレーボトルに消毒用エタノールを入るか、無水エタノールと精製水を8:2の割合で混ぜたものを入れます。ボトルは、アルコールを入れてもOKの素材のものを選んでください。
はじめに布団のカビに重曹水スプレーを吹きかけて数分置きます。汚れを浮かせてからブラシかスポンジでこすり、ティッシュペーパーなどで拭き取ります。次にエタノールスプレーを吹きかけ、数分置いて除菌し、ティッシュペーパーなどで拭き取れば終了です。終わったらしっかり乾燥させることがポイントです。
はじめに布団のカビに重曹水スプレーを吹きかけて数分置きます。汚れを浮かせてからブラシかスポンジでこすり、ティッシュペーパーなどで拭き取ります。次にエタノールスプレーを吹きかけ、数分置いて除菌し、ティッシュペーパーなどで拭き取れば終了です。終わったらしっかり乾燥させることがポイントです。
エタノールでカビ掃除をする際の注意点
エタノールはとても便利ですが、使用するときに注意しないと危険が伴います。家で使うときには以下の4点に気をつけましょう。
タバコなどの火気には十分注意
エタノールは引火しやすいため、キッチンの火元やタバコなどには要注意。ガスコンロ掃除に使用した場合は、完全に乾いたのを確認してから火を使いましょう。エタノールを使って掃除した部屋では、しばらくタバコやキャンドルなどの火の使用を控えることも大切です。
開封したものは早めに使い切る
エタノールはとても揮発性が高く、部屋を閉め切った状態で使うとアルコール成分が充満して体調が悪くなる可能性があります。必ず換気しながら掃除をしましょう。保管する場合は、密閉容器に入れて冷暗所で保管しましょう。開封後は使用期限内で使い切ることも大切です。
素材によってはシミや変色の原因になる
エタノールを白木、桐、革製品、スチロール製品、ニスなどを使った家具や床へ使用すると、変色やシミの原因になります。心配な場合は目立たないところにエタノールを少し付け、変色しないか確認してから使いましょう。
肌が弱い人や頻繁に使う人は手荒れに注意
エタノールは揮発性が高いので、肌に付着し蒸発するときに、肌の水分を奪う能性があります。肌が乾燥や刺激に弱い人は、ゴム手袋をして使うことをおすすめします。
まとめ
一人暮らしをしていると、平日は大学に行き休日は出掛けることが多く、なかなか換気や掃除ができないものです。それでも、消毒用エタノールや重曹、スプレーボトルさえ買っておけば、カビを見つけてもすぐに対処できます。普段からカビ予防を心がけつつ、カビがひどくならないうちに対処して、清潔な部屋や自分の体を守りましょう。
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・無水エタノールは掃除に万能!? 効果的な使い方や注意点を解説
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監修:高橋敬子
日本ハウスクリーニング協会 講師/
NPO法人日本ハウスクリーニング協会理事/
一般社団法人日本家事代行協会理事長/
一般社団法人日本整理収納協会理事/
株式会社ピュアレディス・ライフ代表取締役
主婦が培ったスキルを活かしイキイキ輝く
女性の働く支援と働く場の提供のできる社会に
貢献するための活動をしている
https://www.jhca.or.jp/school/koushi_prof_takahashi.html