【村田製作所】世界のモノづくりを止めない使命感。トップメーカーで挑む、スケールの大きな法人営業の仕事 #先輩ロールモデル
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は【村田製作所】の日本営業統括部で働く先輩社会人にインタビュー。
電子部品をお客様と社内の「橋渡し役」として届ける法人営業を担い、採用決定から量産・安定供給まで一貫して案件を支える宮坂さんに、幅広い市場と最先端技術に関われる営業の面白さや、バレーボール部のキャプテン経験で培った「信頼の積み重ね」というリーダーシップ、そして自己分析を軸に納得のいく就活を実現したコツについて、詳しくお話を伺いました!

・法人向け(既存顧客メイン)の営業を担当。
・顧客の課題を把握し、社内(技術・生産)と連携して最適な製品・解決策を提案している。製品採用決定から量産・安定供給までを一貫して推進している。
・プライベートと仕事のバランスがとりやすいことに魅力を感じている。
村田製作所について
村田製作所は、コンデンサや通信モジュールなどを開発・生産・販売する総合電子部品メーカーです。当社の製品は、スマートフォンをはじめ、パソコン、自動車、ウェアラブル機器、産業用ロボットなど電気で動くほとんどのものに使われており、複数の製品で世界トップシェアを誇ります。
経営面では、売上高1兆8309億円、営業利益率は製造業平均の約3倍にあたる15.4%と、高い収益力を10年以上にわたり維持しています。また、売上高の8.7%(年間約1000億円)を研究開発に投資し、新技術の創出を推進しています。さらに、海外売上比率は90%を超え、常時600名以上の駐在員が活躍するなど、手を挙げればグローバルに挑戦できる環境が整っていることも大きな魅力です。
――まずは自己紹介をお願いします。
村田製作所で営業を担当しております、宮坂郁夫と申します。本日は、ムラタの営業ならではの面白さや、ムラタで働く魅力、そして私が学生時代にどのような就職活動をしてきたのか、といったあたりを具体的にお伝えできればと思います。
――具体的にどのようなお仕事をされているのか、教えていただけますか。
私は、既存顧客を中心とした法人営業を担当しています。仕事内容を分かりやすく言うと、お客様と社内をつなぐ「橋渡し役」ですね。お客様から「今困っていることは何か」「今後やりたいことは何か」をお伺いし、それを社内の関連部署と共有しながら最適な提案につなげていく、という役割を担っています。単に製品を販売するだけでなく、お客様に採用いただく段階から量産、そして安定供給まで一貫して関われることが、ムラタの営業の大きな特徴かなと思います。
――法人向けの既存顧客営業とのことですが、普段はお客様のどのような課題を聞き、どのように提案につなげているのでしょうか。
お客様から伺う課題は本当にさまざまなのですが、例えば「もっと製品を小型化したい」「新しい用途に向けて、より良い部品を探したい」といったご相談をいただくことが多いかなと思います。そうした課題に対して、ムラタは幅広いラインナップを持っていますので、社内のさまざまな技術部門と連携しながら、お客様にどんな価値を提供できるのかを考え、解決策をご提案しています。
その中で営業の役割は、単に製品を紹介するだけではなく、お客様の課題を正しく理解し、社内の技術部門と一緒になって提案をしていくことです。一般的にイメージされるような「どんどん製品を売り込んでいく営業」というよりは、お客様の課題解決の入り口をつくる仕事、というイメージのほうが近いかも知れません。

――先ほどのお仕事内容でも触れていましたが、新規案件の立ち上げは採用決定から量産・安定供給まで一貫して関わるとのことですが、その中で営業として特に大切になる役割は何ですか。
営業として特に大切だと感じるのは、もちろんお客様に製品を採用いただくことですが、それと同じくらい、量産開始直後から安定して製品を供給し続けることです。ムラタの製品はモノづくりの中でかなり川上に位置するものなので、もし供給が滞ってしまうと、その先のお客様の生産にも大きな影響を与えてしまう可能性があります。
だからこそ、安定供給はムラタの信頼そのものだと考えています。その信頼を守るために、営業はお客様の需要動向や市場の情報をしっかり把握し、社内へタイムリーに共有することで、安定供給に貢献しています。こうした役割も、営業に求められている重要な仕事の一つかなと考えています。
――宮坂さんが感じる「ムラタの営業ならではの面白さ」や魅力は、どんなところにあると感じますか。
一番の魅力は、ムラタの営業として非常に幅広い市場、そして最先端の市場に関われることだと思っています。ムラタの電子部品は、スマホやウェアラブル機器といった身近な製品から、EVやAIデータセンターなどの成長市場、さらには社会インフラを支える領域まで、幅広い分野で使われています。一つの業界だけでなく、さまざまな市場や新しい技術に触れながら提案できる点は、ムラタならではの魅力だと感じています。
また、ムラタは幅広い製品ラインナップを持っているので、一つの部品を提案するだけでなく、お客様の課題に対して多面的な提案ができるところも面白さの一つです。世界で伸びている市場に対して自分たちの提案が採用され、その提案が世の中の新しい製品や技術につながっていく。自分の仕事が社会や技術の進化に貢献していることを実感できるのは、大きなやりがいだと思います。
――最先端の技術に触れられるとのことですが、その上での勉強や、社内での研修などはありますか。
普段から日経新聞などを通じて市場や技術に関する情報収集を行い、知識の蓄積に努めています。また、社内研修も充実しており、特定の新市場に特化した研修があるわけではありませんが、営業部門と技術部門との間で日常的に情報交換が行われているため、常に最新の情報が入ってくる環境にあると感じています。

――働きやすさとして「プライベートと仕事のバランスが取りやすい」と感じているとのことですが、具体的にどのような場面で実感することがあるか教えてください。
ここは本当にムラタの良いところだなと思っています。まず働きやすさという点では、メリハリをつけて働いている方がとても多いです。仕事に集中するときはしっかり集中し、一方で有給休暇も計画的に取得しています。実際に「旅行に行ってきました」「スポーツ観戦に行ってきました」といったプライベートの話をする機会も多く、休みを取りやすい雰囲気があると感じています。
私自身も趣味に時間を使いながらプライベートを充実させることができていますし、仕事にも全力で取り組めています。仕事とプライベートの両方を大切にできる環境だと思います。
また、社内にはスポーツ系のサークル活動も活発にあり、バスケットボールやビーチラグビー、バレーボールなどがあります。私はバレーボールのサークルに所属していて、休日にメンバーと集まってプレーしています。こうした活動を通じて、部署や世代を超えた交流ができるのも魅力の一つだと感じています。

――「現状維持は衰退」という考え方をお持ちとのことですが、日々の仕事の中ではその言葉をどのように意識しているのでしょうか。
これは高校時代のバレーボール部の監督から教わった言葉で、今でも大切にしている考え方です。
常に学び続ける姿勢を大切にしていて、その考え方は仕事にも活きています。ムラタが属するエレクトロニクス業界は変化のスピードが非常に速いため、今持っている知識だけで十分ということは、絶対にないと思っています。
お客様に価値のある提案をするためには、自分自身が積極的に新しい情報や知識を取り入れ、市場や技術の変化を先取りしていくことが大切だと考えています。少し先の未来までを見据えているからこそ、お客様にとってより良い提案ができると思うからです。そのため、仕事の中ではもちろん、プライベートでも新しいことに挑戦したり学んだりしながら、自分自身の成長を意識して過ごしています。
――宮坂さんが実際に「成長しよう」と思って頑張っていることはありますか。
仕事の面では、やはり情報収集を意識しています。今はAIをはじめとした新しい技術の進展によって市場や業界の変化が非常に速く、企業を取り巻く環境も日々変わっています。そうした変化に対応するために、日経新聞をスマホで購読するなど、普段から新しい情報を積極的に取り入れるようにしています。
また、プライベートでは、最近バレーボールの社会人チームに加入しました。目標は全国大会に出場することで、その実現に向けて練習にも力を入れています。仕事でもプライベートでも、新しいことを学びながら目標に向かって挑戦し続けることを大切にしています。

――では次に、モチベーショングラフの社会人編に移りたいと思います。工場実習でモノづくりを総合的に学ばれた際、それまで持っていたイメージと、実際の現場での思想との間に、一番大きなギャップを感じた点はどこでしたか。
実習前は、電子部品メーカーに就職したということもあり、冒頭で紹介のあったコンデンサのような非常に小さい製品を扱うので、正直「精密だけど、工程自体は比較的シンプルなんじゃないか」というイメージを持っていました。ところが、工場実習で実際に現場に入ってみると、想像していた以上に多くの工程や検査があり、高い品質を維持するために、さまざまな工夫や改善が積み重なっているんだと理解しました。
この経験を通じて、ムラタのモノづくりは、単に部品を作るだけではなく、高い品質を維持するためにどうすればいいかという強いこだわりやプライドの上に成り立っているものなんだと実感しました。現在は営業としてお客様に製品を提案する立場ですが、実際に現場でモノづくりを経験したからこそ、自信を持って自社製品を提案できるようになったかなと思います。

――村田製作所には「Innovator in Electronics」というスローガンがありますが、それを体現していると感じるご自身や社員の方々のエピソードを伺いたいです。
「Innovator in Electronics」は、皆さんあまり馴染みのない言葉だと思いますが、エレクトロニクスを通じて新しい価値を生み出していく、というムラタの姿勢を表したスローガンです。
私自身がその考え方を強く感じたのは、新規事業や新しい市場に取り組む部署の活動に触れたときです。ムラタというと、コンデンサのような電子部品のイメージが強いと思いますが、実際には既存事業だけでなく、新しい技術や市場に向けたさまざまな取り組みが行われています。
私はそうした部署が出展する展示会や社内の情報共有の場に常に足を運んでいるのですが、そのたびに新しい技術や事業の広さに驚かされます。現状に満足せず、次の市場、次の価値創出に向けて挑戦し続けている。このスローガンが単なる言葉ではなく、会社や社員一人ひとりに根付いている考え方なのだと感じています。
――では次に、学生時代のモチベーショングラフに移りたいと思います。企業の説明会やインターンシップに積極的に参加していく中で、やりたいことが見つかったとありますが、BtoBに興味を持った理由を教えてください。また、その中で村田製作所に入社しようと思ったポイントもお願いいたします。
就職活動ではいろいろな企業の説明会やインターンシップに参加しましたが、最終的に「この市場に絶対に入りたい」というよりは、幅広い市場や業界に関わりながら働ける仕事がしたいと考えるようになりました。その中でBtoBの仕事は、特定の製品やサービスだけでなく、さまざまな業界や市場に価値を提供できる点に魅力を感じました。
その中で、ムラタを志望した理由は、電子部品メーカーとしてモノづくりの川上に位置し、非常に幅広い市場に関われる機会が本当に多いということを、インターンを通じて学ぶことができたからです。一つの業界に限定されることなく、世界中のさまざまな市場や技術の進化にずっと関わり続けられる業界だと感じて、「この会社に入社したい」と思いました。

――このモチベーショングラフにはコロナのことも書かれていましたが、実際にコロナ禍ではどのような葛藤がございましたか。
コロナ禍は本当に大変だったなという印象があります。私は1回生のときがちょうどコロナ禍のまっただ中で、「よし、これから大学生活を満喫しよう」と思っていた矢先に、授業がすべてオンラインになってしまいました。そうなると部活もできませんし、同じ学部の学生と交流する機会もほとんどなかったため、最初はあまり友達ができなかったり……。想像していた大学生活と違うな、というところは葛藤でしたね。
――次に、ESについて質問したいと思います。まず初めに自己PRについてお伺いします。リーダーシップを発揮した具体的なエピソードをお聞かせください。
リーダーシップにはさまざまな形があると思いますが、私は学生時代に大学のバレーボール部でキャプテンを務めていました。その中で特に意識していたのは、単に指示を出してチームを引っ張る存在になるのではなく、周りから信頼され、何かあったときに相談してもらえる存在になることです。
そのために、誰よりも早く練習に行ったり、普段の私生活から「この人についていきたい」と思われる人間になろうと、常に努力していたつもりです。リーダーシップは強く引っ張ることだけでなく、信頼の積み重ねによってできるものだと思っているので、こういうところを大切にして良かったなと思います。
現在の営業の仕事でも、お客様との関係づくりにおいて信頼の積み重ねは非常に重要です。学生時代に培ったこの考え方は、今の仕事にも活きていると感じています。

――実際に、その信頼の積み重ねは後輩とのどのようなエピソードで感じられましたか。
チームメンバーとのコミュニケーションは特に大切にしていて、定期的に1対1で面談を行うなど、自分から積極的に関わるようにしていました。最初は部活動のことを中心に話していましたが、徐々にプレー面だけでなく、大学生活や将来のことなども相談してくれるようになりました。
キャプテンを始めて半年ほど経った頃には、些細なことでも気軽に声をかけてくれるようになり、「今の自分に足りない部分はどこだと思いますか」「もっと成長するためには何を意識したらいいですか」といった相談を受ける機会も増えました。そうしたやり取りを通じて、日頃から意識していたコミュニケーションや信頼関係づくりが少しずつ形になっていたのかなと感じています。
――続いて、ガクチカについて伺いたいと思います。ガクチカのユニークな点はどのようなことでしたか。またそれは自分自身で見つけたものでしたか、それとも他者とのやり取りで見つけたものですか。自己分析の方法と合わせて教えてください。
私のガクチカの特徴は、心理学部で学んだ知識を部活動の運営に活かしていたことだと思います。
学生時代は心理学部に所属していたので、組織心理学をはじめとするさまざまな書籍を読み、その内容を部活動の運営に取り入れていました。どうすればチームとしてより良い組織をつくれるのかを考えながら、実際に部活動の中で試行錯誤していたことが、自分らしい取り組みだったと思います。
こうした強みは、自分一人で見つけたというよりも、友人と一緒に自己分析を進める中で気づくことができました。100個ほどの質問に答える自己分析ツールを活用したり、お互いの特徴について話し合ったりする中で、「それは宮坂ならではの強みだよ」と言ってもらえたんです。
友達と一緒にやってみると、自分が当たり前にやっていたことが意外とユニークだった、ということがあったりします。自分では当たり前だと思っていることほど、自分では気づきにくいものですが、他者から見てもらうことで、自分の特徴や強みを客観的に理解することができました。
また、面接の際に「学部で学んだことを組織運営に活かしている学生はあまり見たことがない」と評価していただく機会がありました。その経験から、自分らしさが伝わるガクチカになっていたのではないかと感じています。
――次に、志望動機について質問したいと思います。「企業理解を最優先した」とありますが、具体的にどのような方法で理解を深めたのでしょうか。
まず取り組んだのは、企業のIR情報や決算資料を読むことです。こうした資料は企業がどの市場に力を入れているのか、どのような成長戦略を描いているのかを知ることができるので、企業理解を深める上で非常に参考になりました。
また、企業名で検索し、採用サイトやニュース記事、インタビュー記事なども幅広く見ていました。一つの情報だけではなく、さまざまな角度から情報を集めることで、その会社がどのような強みを持ち、どのような方向を目指しているのかを理解しようとしていました。
特にIR情報や決算情報は企業の考え方や事業の方向性が表れる資料なので、そこを見るのは一つの手だと思います。
――志望動機の際に「自身の志向や挑戦したい領域と結びつけることで、説得力のある志望動機を構築した」とありますが、具体的にどのように表現しましたか。
私の場合は、まず自己分析を通じて「幅広い市場や業界に関わりながら働きたい」という軸を明確にしました。その上で企業研究を進める中で、ムラタは電子部品メーカーとしてモノづくりの川上に位置し、スマホや自動車、通信機器、産業機器など幅広い市場に関わっていることを知りました。
そこで志望動機では、「私は幅広い市場や技術に関わりながら働きたいと考えています。その中で、さまざまな業界を支える電子部品を通じて世界中の市場に価値を提供しているムラタであれば、自分のやりたいことを実現できると考えました」という形で、自分の志向と企業の特徴を結び付けて説明していました。
企業の魅力だけを語るのではなく、『自分が何をしたいのか』と『その企業だからこそ実現できることは何か』をつなげて伝えることを意識していました。
――長所と短所についてですが、「どの企業でも発揮可能な再現性を意識した」とあります。具体的にどのように表現しましたか。
強みや弱みは人それぞれあると思いますが、私が意識していたのは、その内容を話して終わるのではなく、「社会人になったときにどのように活かせるのか」まで伝えることです。
例えば強みであれば、「私は○○という強みがあります」と説明するだけではなく、「その強みを活かして学生時代にはこういった成果を出しました。そして社会人になってからも、お客様との関係構築やチームで仕事を進める場面で活かせると考えています」というように、仕事とのつながりまで説明するようにしていました。
一方で弱みについても、「○○が弱みです」で終わるのではなく、「現在はこうした工夫をして改善に取り組んでいます」と伝えることを意識していました。面接官の方に、『この人は入社後もこういう場面で活躍してくれそうだな』とイメージしてもらえるように、強み・弱みの内容だけでなく、その再現性や仕事との結び付きまで含めて話していたと思います。
会員登録もしくは会員ログインをするとインタビュー動画をご覧になれます。
――最後に、営業職やメーカー就職に興味のある学生に向けて、学生時代にやっておくと良いことや、就活へのアドバイスをお願いいたします。
これから就職活動をされる皆さんには、やはり幅広い視点を持つことを大切にしてほしいなと思っています。世の中には本当にたくさんの業種・業界がありますし、同じ営業職であっても、会社によって仕事内容や求められる役割は大きく異なります。まずは先入観を持たずに、さまざまな業界や企業に触れ、自分は何に興味があって、どういう業種が合っているのかを見定めていけばいいと思います。
その上で大切になるのが、やはり自己分析です。なお、自己分析は一人だけで進めるのではなく、友人や先輩、OB・OGなど周囲の人の意見を聞きながら進めることをおすすめします。自分では当たり前だと思っていることが、実は自分らしい強みであることも少なくありません。
就職活動は、自分自身と向き合う貴重な機会でもあります。ぜひ焦らずにさまざまな経験や人との出会いを大切にしながら、自分らしく納得できる進路を見つけていただければと思います。皆様のご活躍を心よりお祈りしております。
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取材:柴澤 実歩(ガクラボメンバー)
執筆:田中 妃音(ガクラボメンバー)
編集:学生の窓口編集部
取材協力:村田製作所
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