【パリ五輪におけるバスケの試合でも無意識に影響があった??】「行動経済学が勝敗を支配する」著者の今泉拓さんに聞いた〇〇の力とは? #3行動経済学がパリ五輪を支配する
こんにちは!出版甲子園実行委員会です。
今年度はパリオリンピックということで、日本中が盛り上がっていると思います。
今回、そのパリオリンピックの競技に関する内容について「行動経済学」という観点からひも解いていくべく、『行動経済学が勝敗を支配する 世界的アスリートも"つい"やってしまう不合理な選択』の著者である今泉拓さんへ取材を行いました。
大注目のパリオリンピックを、新しい視点で楽しんで頂ければと思います。
▼前回の取材記事
【体操競技の演技順は有利不利が存在する?!】
「行動経済学が勝敗を支配する」著者の今泉拓さんに聞いてみた! #2行動経済学がパリ五輪を支配する
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/75128
男子バスケットボールの判定について
先日、男子バスケットボールの日本代表対フランス代表では、日本代表が大健闘をし大いに盛り上がりをみせました!
MBA経験者が3人である日本に対し、相手は今大会の優勝候補であり、MBA選手は8人、そして平均身長が199.6cmを誇るフランスです。とても接戦であり大健闘した日本代表ですが、惜しくも、90-94の僅差で負けてしまいました。
その中で、選手たちの素晴らしいプレーはもちろんですが、審判の判定について日本のSNSでは様々な議論がされました。
この試合では、主に3つのジャッジが注目されました。
【1】第四クオーター最後の河村選手のディフェンスに対するジャッジ
【2】第四クオーター序盤、八村選手のアンスポーツマンライクファウルによる退場について
【3】第二クオーターで、ビデオ判定によって判定が覆ったかと思われたが、得点はそのままの状態で試合が続行されたこと
ホームアドバンテージとは
スポーツアナリストであり、行動経済学とスポーツ分析を掛け合わせた研究を行っている今泉拓さんは、ホームアドバンテージの効果について言及しました。
今泉さんの著書『行動経済学が勝敗を支配する』では、ホームで試合する場面において、審判員が無意識に応援の影響を受けて、判定がホームチームに有利になる可能性、ホームアドバンテージというものがあると述べています。
今回の試合では、オリンピック開催国のフランス代表と戦った日本代表。バスケットボールの会場は、他の競技に比べて観客との距離も近く、フランスを応援しているたくさんの熱狂的なサポーターもいました。応援が直に伝わりやすく、審判員も公正に判断しようとしても、応援の同調効果(※)による影響を遮断することは難しいです。
※同調効果とは、周囲の人間と同じ意見や行動だと安心し、逆に自分だけが周囲と違うと不安を感じてしまう効果のこと
今回の試合を例に考えてみると、第四クオーターで起こった河村選手と八村選手に対する審判は、第四クオーターということもあり、アリーナ全体が「え?フランスが?!負ける?ありえない!!絶対に勝つ!」という空気感で、フランス側の声援がより大きくなった場面でもあります。このような場面になると、審判員も同調効果の影響で、無意識にホームに有利な判定を下す可能性が高くなります。
前回の東京五輪では、あまりこのようなホームアドバンテージを感じなかったのは、コロナ渦による無観客試合であったこと、自国開催でホームアドバンテージを受ける側であったことが要因だと考えます。
今回のインタビューにて今泉さんは、このような応援の同調圧力による影響を受けない方法として、客観性を持つAIによる審判と柔軟な思考を持つ人間による審判の割合を変えて、役割を分担することが大切だと述べていました。そうすることで、より公正に、スムーズにスポーツを行うことができるそうです。
「行動経済学が勝敗を支配する」日本実業出版社
著者:今泉拓
東京大学大学院学際情報学府博士課程に所属。認知科学・行動経済学の研究をしている。学部時代からスポーツ分析にも取り組み、行動経済学✕スポーツで第18回出版甲子園準優勝を経験。日本実業出版社より「行動経済学が勝敗を支配する-世界的アスリートも”つい”やってしまう不合理な選択-」を出版。
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